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あたりめは、炙らにゃイカん。【きまぐれエッセイ】

2011年11月15日(火) 17時46分51秒 kawagoetubasaの投稿

カラオケが流行り始めた頃。
歌って踊れるスナックやパブによく通っていたなあ。
今みたいに、若者もジジババもカラオケで歌うなんてことはなくって、
たまに生バンドやギターの伴奏かなんかで、飛び入りで歌っていたんだものね。

恥ずかしくてなかなか歌う人がいないから、「歌ってくれた人にボトル1本サービスしまあす」って歌い手を募っていた時代なのよね。

私は、待ってました!とばかりに、小学生ンときの授業みたく「はい、はい!」って手をあげて、しっかり歌って、ちゃっかりボトルもらってたもんね。

ちょろいちょろい。

私は自分のこと客観的にみられるから、人様に聴かせるられるようなもんじゃないってのはわかってるのよ。

でもね。

結婚式の披露宴みたく、酔っ払いどもは、バカッ話に夢中で誰もきいちゃいないんだから、自分の歌に酔って、お酒に酔って、二度楽しめるんだからいいじゃない。

そんな時代もあったね~と♪

ところで、行きつけのスナックで注文する定番おつまみは、あたりめだったのね。
なぜか、あたりめだったのよ。
場末のスナックだったから、大したつまみがなかったからかもしれない。

あのスナックのことを想い出すとなぜだかあたりめを連想してしまうんだよね。

もうだいぶ経っているんだなあ。
浅岡ルリ子似のママは、今頃もっとババアになってるだろうなあ。
水割り用のサントリーミネラルウォーターの中身はいつも水道水だったんだなあ。

にんげんだもの。

そんなノスタルジーな気分に浸りながら、スーパーで買い物をしていたら、無意識のうちにこの商品を買い物カゴに入れていた。

なとり『一度は食べていただきたい おいしいあたりめ』

その日の晩酌に、早速、なとりのあたりめをいただきました。
なつかしいあのスナックで食べたあたりめの味を想い出しちゃった。
ほろ。

流れからいくと、そう言いたいところです。

が。

スナックという現場で食べるあたりめの味とはちょっと違うんだなぁこれが。

ネーミングのくささにもあらわれてるけど、こんなもん、上品ぶっちゃって個性がないじゃないの。

イカんイカん、これはイカん。

そのまんまでも、まあそれなりに喰えるけんど、やっぱりイカは炙ってなんぼのもんじゃ。

醤油、七味ちょこっとつけて食べるがいい。

みんな炙って、みんないい。



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