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【社会環境部会コラム】社会と環境について思うこと(30)まるくまわり、バランスよく

 全ては円環状に存在する。そんなことを感じながら日々過ごしているのですが、円上をゆらゆらフラフラ揺れながらも立つためにはバランスが大切。


バランスよく

 小中高と川越で過ごした後あちこち移動し、ちょこちょこと戻ってきてはいたものの、だいぶ歳を取ってきた2007年にブーメランのごとく舞い戻ってきたら、観光ばかりが目立っていました。華やかすぎない?とちょっと心配に思っていたころ、川越蔵の会の方の講演で、川越は第一次・第二次・第三次産業の割合がまあまあバランスよく取れていると聞き、胸をなでおろしたものでした。

バランス悪く

 地元の商店街にずっと残って文房具店を続けている友人がある日、霞ケ関北は川越市内でも屈指の高齢化地区だと教えてくれました。その話を聞いてからもう10年くらい経っており、今では若い世代の方が以前より多く移り住んでくれているようで状況もまた変わってきているかと思うのですが、私たちの年代は就職後川越を後にし、そのまま家族を持ち家を買い、実家の親たちに会いにたまに戻ってくるという世代で、調べたわけではないですが、極めてローカルな世代別人口分布図にぽっかりと穴を空けているような気がしてなりません。何やらバランスが悪く、申しわけない気持ちすら沸き起こり。

地元とつながり

 そんなこんなを思っていたら川越市市政施行100周年で記念事業を募集することを知り、自分がやってきた美術活動を活かして地元への小さな貢献ができないかとの思いから、小学生当時通学路だった商店街を舞台に、夏祭りに合わせて紙の玉に絵を描いて吊るす”顔玉”プロジェクトを実施することができました。宅急便などに使われる梱包用紙を友人の文房具屋さんから山のようにもらい、糊は長く住んでいたメキシコ流で小麦粉で作成。紙を丸めて玉状にしたものを持って地元の小学校や学童を回り、子どもたちに顔やら何やらあれこれ描いてもらいました。商店街理事長の計らいで川越まちゼミ、放課後等デイサービスの方々にも参加してもらい、商店街のアーケードいっぱいに玉を吊るしにぎやかになりました。本当に多くの方にご協力いただき、この活動をきっかけに、美術関係だけでなく川越の多くの方と知り合うことができ、私自身の視点の拡がりに大きな影響を与えてくれました。

その先へつながる

 飾った顔玉を撤収する前に記録を撮ろうと商店街に出向いたら、学校で参加してくれた小学生の娘さんとお母さんのお二人に会い、許可をもらい写真撮影。たわいないおしゃべりから、環境活動への思いをお母さんから聞き連絡先を交換。ここから広報かわごえ環境ネット2024年7・8月号掲載のコラム記事へとつながります。
 まだまだ円くはつながっていませんが、この続きは機会があればまたいつか!

”顔玉”プロジェクト (2022.8.29撮影)

(髙澤日美子)


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