【報告・後援】わたしたちの雨水フォーラムin川越(2024年8月24日、わたしたちの雨水フォーラム実行委員会主催)
2024年8月24日(土)の午前と午後に、ウェスタ川越にて上記講演会を開催しました。全国各地から80名の参加があり、うち半数は川越在住の方でした。
テーマには「雨水を学び 雨水のゆくえを考える」を掲げ、午前の部では熊本県立大学の島谷幸宏先生による「流域治水」、東京都立大学の横山勝英先生による「気仙沼の自然復興」、雨水市民の会の笹川みちるさんによる「墨田区の取り組み」、有限会社栗原造園の栗原薫さんによる「街でできる治水の庭」についての講演を、かわごえ環境ネット(以下、環境ネット)理事飯島希さん司会のもと、拝聴しました。午後の部では、株式会社ハビタの滝澤恭平さんによる葉山市内公園の雨庭についての具体的な事例を交えた紹介と、兵庫県立大学で合意形成を専門とされている髙田知紀先生の進行によるワールドカフェ形式ディスカッションを全員参加で行いました。
「何がわたしたちにできるのか?」、「どんなことをやりたいのか?」について、大学、行政、ゼネコン、地域に残る西洋あるいは伝統的土木、農業従事者、住民の枠を越えた活発な話し合いが行われ、気候変動、災害、水循環とともに「流域治水」というものを学ぶ機会となりました。
なお、本講演会は2024年2月に川越南大塚にある「栗原造園」さんが「第4回グリーンインフラ大賞 特別優秀賞」を受賞したことをきっかけとして、想いを同じにする造園女子たちが核となって進めてきた企画を具体化したものです。環境ネットの今までの講演会とは異なり、多様な職種の方、多数の専門家が参加したことから、環境活動の広がりを感じさせるものでしたし、20年余にわたる環境ネットの活動が寄与できたと、とてもうれしく思っています。
今や上下水道はあって当たり前のインフラです。しかし、日本各地で毎年のように災害が起きており、その際にはこの重要なインフラが機能しなくなる事態が報道されています。このような環境下にあって本講演会を実現できたことに感謝するとともに、環境ネットとしてのこれからの課題としたいと考えています。なお、島谷先生によるグリーンインフラについての市民向けZoom勉強会や市民学会を開催する企画などが進められています。気になる方はお問い合わせください。
最後に、タイトな時間構成にも関わらず、昼休みにサウンドスケープ(あまおと、波の音、鳥の声、雷など)で癒やされる時間と空間を演出してくださいました「パイオニア株式会社川越事務所」さんに感謝申し上げます。
(わたしたちの雨水フォーラム実行委員会 法貴弥貴・横山三枝子)