![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/170679740/rectangle_large_type_2_445670706801841633d18d061656778f.jpeg?width=1200)
第57回試飲&即売会ティスティングノート(2025/1/19)#19
昨日に続き試飲会のお話です。今日はそれぞれのワインの感想をまとめておこうと思います。基本的には白から赤への順番でティスティングしていきます。スパークリングワインが入ることも多いのですが、今回は泡は無しでしたのでまずは白ワインから。
・ダニエーレ・ポルティナーリ/ピエトロ・ビアンコ [2021]🇮🇹
一言でいうと、ナチュラルレモン水。抜栓直後は閉じ気味です。スワリングしまくると少しずつ開いていきます。香りも味わいも控え目で、優しい味わい。水のようなさらりとした飲み心地です。その後6時間後くらいに再度試飲しました。抜栓直後より開いていて、柑橘系の味わいが少し出てきていました。日持ちも十分そうです。
・アドリアン・ダカン/オリジン [2021]🇫🇷
当店で2年寝かせたワインです。レモンピールのようなレモンの皮のほろ苦さ、皮毎醸した感じの野生味といいましょうか、力強さを感じる味わいです。元々がスッキリとした味わいのブドウ品種(ジャケール)で山岳地帯のブドウから作るワインですので、酸味もしっかりと存在があります。突出した部分はありませんが、寝かせたことによる柔らかさと、醸しのニュアンスと、酸のバランスがいい感じです。飲み飽きせずに飲めそう。
・ラ・カステッラーダ/ビアンコ・デッラ・カステッラーダ [2017]🇮🇹
楽しみにしていたカステッラーダの登場です。こちらは「カステッラーダの白」という名前のワインでして、カステッラーダの名詞代わりの1本となっております。ピノグリージョ、シャルドネ、ソーヴィニョンのブレンドで醸し期間は5日間と短めです。色合いは濃い黄色、オレンジ色まではいかない感じです。口に含んでみると圧倒的な存在感。そして力強さ。そんじょそこらのやわな白ワインではない、ブドウの持つエネルギーがひしひしと伝わってきます。現行の2017年がリリースされたばかりという、、、。7~8年の熟成期間を経てのリリース。樽での熟成由来と思われる複雑味と奥行きのある味わいで、圧倒されます。
個人的に以前飲んだのは2014年でしたが、2014年は雨が多い年でしたのでっとスムーズでエレガントな印象がありましたが、正直全然違う飲み物です。やはりヴィンテージの影響を受けた年と飲むタイミングによって、全く違う印象になりますので、本当にワインて面白いなぁと思います。
・ラ・カステッラーダ/フリウラーノ [2017]🇮🇹
続いて同じカステッラーダのフリウラーノ。現時点では一番開いているとインポーターさんからのお墨付きのワインです。同時リリースされた他のワインも基本的には2017年ヴィンテージなのですが、リリースから約8年経っているというのに、本領発揮どころか、開いていないなんて・・・。恐るべきカステッラーダ。
さて、こちらのワインですがおっしゃる通り、抜栓直後から香りがムンムンです。華やかな芳香です。味わいはピンと張り詰めた緊張感もありますが、時間と共に徐々に解けて柔らかな飲み口に変わっていきます。「ビアンコ」に比べると香りがあります。「ビアンコ」同様存在感が隠しきれないワインです。
・アドリアン・ダカン/モンドゥーズ [2021]🇫🇷
山のワイン。標高の高いところにあるブドウで作られるワインですので、そのイメージ通り酸がきちんとあります。色はやや濃いめなのですが、キュートな酸味のある果実味とほんのりスパイシーなニュアンス、ジュワッと拡がるミネラルが特徴的です。リリースより2年間寝かせてありますが、まだまだフレッシュで瑞々しいワインです。モンドゥーズはサヴォワの地場品種ですので、あまり見かける機会がないと思います。実際僕も年間通しても飲むことが少ない品種です。あと4〜5年寝かせた後どんな雰囲気になるのか試してみたいです。
・ラッセッラ/アキッレ [2023]🇮🇹
いつもすぐに完売してしまう人気の銘柄です。ブドウ品種はブラケットといい、こちらもあまり見かけることのない品種です。特徴はその甘やかな香りです。お客さんからたまに、「香りの華やかな赤ワインありますか。」と聞かれることがあります。そんな時にこのブラケットのワインがあればいいのですが、基本的には無いことが多いです。
このアキッレは現状はフレッシュでみずみずしく飲みやすいです。味わいは「いちごみるく」のような甘やかなベリー系の味わいです。これも熟成することで妖艶さが出てくることと思われます。
・ファビオ・デ・ボーモン/マッキウザネッレ [2021]🇮🇹
樹齢150年は伊達じゃない!圧倒的な凝縮感とパワー!正直驚きました。力強くも、全く野暮ったさがなく、ワインとしての構成がしっかりしていてとても完成度が高いワインだと感じました。暑い南のエリアでも粗野ではなくむしろ高貴な雰囲気さえもあります。力強い濃いめの味わいが好きな人はもちろんのこと、普段濃いめは敬遠がちな人にもおすすめできるワインです。
日本初入荷とのことでしたが、絶対にこれから人気が出ると思います。要チェック!
さて、今回の裏テーマ「日持ちするワイン」かどうかにつきましては、まだまだ抜栓3日のため検証はこれからです!とりあえず3日目の様子は確認したいなと思います。1週間後にワインがあるかどうかは微妙ですので、少し残して検証はしたいな、と思います。