観光公式Twitterの運営振り返り~その2
三重県観光連盟の公式Twitterの運営をふりかえる第2弾です。
ちなみに、第1弾の記事で振り返った時期の数字は、
【平成28年度】
・フォロワー数:2,342人→4,482人
・ツイート数:730
・総インプレッション:2,541,444
【平成29年度】
・フォロワー数:4,482人→7,609人
・ツイート数:1,283
・総インプレッション:4,705,509
という感じでした。
それでは、平成30年度の取り組みから振り返ってみたいと思います。
観光振興団体におけるSNS運営の全国調査を実施
平成30年12月、「都道府県観光振興団体の公式 SNS・メールマガジン運営状況に関する調査結果」をプレスリリースしました。
この調査、うちが自前で調べたものなんです。
以前の記事にも書きましたが、Instagramのフォロワー数が全国1位!というのを言いたいがために実施したんですね(笑)
全国1位と言うためには、47都道府県の観光振興団体すべてから回答もらわなきゃいけないので、何回も電話で催促したのを覚えてます。
Twitterは、調査当時のフォロワー数が12,652人で、全国7位。
Twitterを運営していない団体が1/3もあること、運営を外部委託しているところがあることなど、いろんな発見がありました。
なお、調査結果の公表を上位10団体にしたのは、「最下位で表示されることを嫌がる」ことを理解したうえでの配慮です。
ただ、SNSの種類によっては10団体も運営していないものがあるんですよね。
ですので、交渉の末に非公開としたところもあるなど、いろいろと苦労した調査でしたが、地元の中日新聞が記事にしてくれましたし、何よりも堂々とInstagramが全国ナンバー1!と言えるようになったことが成果でした。
ツイートの分析→バズる!
予約ツイートを活用して「量」をこなすようになる一方、どんなツイートが反応良かったのか、という「質」についても分析してみたのが平成30年度。
そうしたところ、
・時事ネタ
・芸能人ネタ
が、エンゲージメントが高いことが判明。
それを踏まえ、2019年1月8日に「時事ネタ×芸能人ネタの組み合わせツイート」を投稿したところ、見事にバズることができました!
リツイートは3千以上、いいねが4千以上で、インプレッションは80万超。
夢眠ねむさんが引用リツイートしてくれたこともあり、一部ネットメディアにも取り上げられました。
はじめてのバズに大喜びしてたら、県庁から「こんなネガティブな投稿するな!」と、褒められるどころか怒られる、という悲しいオチが待ってました(笑)
怒られたことよりも、バズったことの価値を理解してもらえなかったことが悲しかったですね。。。
本物のバズ体験
バズったツイート投稿から一か月後。
「Twitterで本気でバズる」とどういうことが起きるのか、を体験する出来事が起こります。
とあるTwitterユーザーが投稿したツイートが、爆発的にバズったのです。
しかも、そのネタは三重県内のテーマパーク、志摩スペイン村。
投稿されたのは2019年2月13日。
翌14日には、なんと700万インプレッションとなり、Yahoo!ニュースのトップに掲載。
そして一週間後には、全国のテレビ各局でこの話題が放送されたのです。
その効果もあり実際のお客様も増えたということで、Twitterの拡散力のすごさを目の当たりにした体験でした。
バズに便乗してフォロー&リツイートキャンペーン
で、せっかくバズってるこのチャンスを活かしたい!と思い、スペイン村の広報の方にお願いしてペアチケットを提供いただき、バズった数日後にフォロー&リツイートキャンペーンを実施。
同時に、Twitter広告を5万円投下。
さらなるバズ、とはいきませんでしたが、タイミングが良かったこともあり、かなりのリツイートとフォロワーを獲得することができました。
そんなこんなで、平成30年度は色々と取組を進めた結果、
・フォロワー数:7,609人→15,749人
・ツイート数:1,547
・総インプレッション:8,476,444
となりました。
Twitterの運営が軌道に乗った年でしたね。
「ツイート数」へのこだわり。
平成31年度=令和元年度は、「ツイート数」にこだわった年でした。
なぜツイート数を重視したかというと、会員メリットを還元したかったからです。
フォロワー数が1万5千人を超えてくると、「マイクロインフルエンサー」といった立ち位置となり、1回のツイートの価値が2万円程度と言えるようになってきたんですね。
三重県観光連盟の年会費は5万円なので、会員である事業者さんに関するツイートを3回すれば、会費に見合うPRができる計算になります。
(実際には、それ以外にもたくさんメリットはあるのですが。)
以前の記事(№1観光Webメディアへの挑戦)にも書きましたが、三重県観光連盟の予算規模は全国最下位にも関わらず、会費収入の割合が高いため、「予算は少ないけれど、会員さんにはメリットを返さなきゃいけない」わけなんですね。
お金も職員も少ない中、活路を見出したのがWebやSNSでの取り組みであり、TwitterをはじめとするSNSのフォロワー数を増やして発信力を高めることで、会員メリットを還元できるようにした、ということです。
なかでも、Twitterは1日に何回ツイートしてもそんなに嫌がられないSNSということで、秋頃からは「1日10ツイート」を目標に頑張ったところ、2019年12月には過去最高の396ツイート(1日平均13ツイート)を達成。
予約投稿でオリジナルツイートを4~6ツイートし、あとはリツイートで数を稼ぎました。
ちなみにフォロワー数が多くなると、うちのアカウントでリツイートすれば元ツイートのエンゲージメントを押し上げる効果がでるので、喜ばれるんですよね。
第1弾の記事でも書いたとおり、うちも、当初は夢眠ねむさんがリツイートしてくれたことが本当にありがたかったのですが、そこまでのパワーには全然及ばないものの、多少なりともそういう立場であることを自覚しながら、積極的にリツイートをするようにしています。
細かなテクニックを駆使
SNSを運営するにあたっては参考書籍を買ったり、Webで情報を収集したりしています。
Twitterに関してもいろいろと勉強して、細かなテクニックやコツを駆使するようになりました。
上記の「1日10ツイート」というのも、実は、その一つなんですね。
スマホでも読みやすいように、1行の文字数を16文字以内にしたり、空白行を入れてみたり。
また、1ツイートの表示面積を大きくすることで、少しでも目立つように工夫しています。
(これ、意外と大事なポイントです)
あとは、サイテーションを意識して、「観光三重」というワードを入れるようにしてます。
これはTwitter上での効果ではなく、観光三重サイトのSEOの観点で行ってることで、どこまで効果あるのかよく分かんないのですが、4文字入れるだけでちょっとでも効果あるかもならやっとこうかな、という感覚です。
ふざけた投稿やコラボ投稿を実施
令和元年度は、Twitterの世界観にもかなり慣れてきたこともあり、ふざけたツイートをする余裕がでてきました。
診断メーカーという、Twitterで定期的に話題になるネタに乗っかったツイートです。
そしたら、新潟県観光協会さんが「#三重県さんが勇気を出して診断したのでうちもやるぞ」のハッシュタグをつけて、おふざけツイートを返信してくれました。
ちょっと前に、日本観光振興協会さんの情報交換会で、新潟県観光協会のWebマスターの方とお話する機会があり、そのご縁でツイートでも絡んでいただいた次第です。
こういうやりとりができると、Twitterも楽しくなってきますね。
また、志摩スペイン村さんとのコラボ企画を2回ほど実施しました。
1回目は、「#バルス祭り」に便乗した「#パルケ祭り」という企画(笑)
この日は、「天空」にからんだツイートを連発してパルケ祭りをPRし、一連のツイートで16万インプレッションとなりました。
2回目は、同じく金曜ロードショーでの名探偵コナンネタ。
UGCの発生を意識して、クイズキャンペーンを実施しました。
多くの方に参加いただくとともに、志摩スペイン村さんのPRにつながる取組となりました。
いろんな取組をしてきた結果、令和元年度の数字としては、
・フォロワー数:15,749人→24,569人
・ツイート数:3,033
・総インプレッション:13,360,935
ということに。
ツイート数にこだわった結果、前年度の2倍という数字になりました。
SNS講師の仕事が舞い込む!
TwitterやInstagramでの発信に力を入れていたおかげで、SNS活用について、講師の立場でお話する機会がでてきました。
最初は、亀山市商工会議所さんから「SNSでの観光情報発信について、話をしてもらえないか」との依頼。
年配でSNS初心者の方々を対象に、なるべく分かりやすく、SNSについて講演させていただきました。
その次は、県庁内でのSNS担当者を集めた会議。
1回目は観光連盟での取り組みをベースに行政におけるSNS活用についてお話させてもらい、2回目はファシリテーターとして、SNS担当者が日々の運用面での困りごとや悩みなどを話し合う場に参加させてもらいました。
そして、令和元年度の秋。
三重県庁の農山漁村づくり課さんから、「自然体験を提供している事業者さん向けに、SNSの活用方法を教える研修」の仕事をいただくことに。
秋に初級編、冬は中・上級編とし、2回とも、自分と外部講師が話すスタイルで実施しました。
ちなみに自分の講義タイトルがこちら。
初級編:コツはたった3つ!SNS運用で観光連盟がやっていること
中・上級編:効果的なSNS投稿の"超"実践テクニック
SNS研修のご要望がありましたら、いつでもお受けしますので、ぜひお気軽にご連絡くださいませ!
コロナの影響
順調にフォロワー数も増えてきた令和元年度の年度末。
新型コロナウイルスの影響が日に日に大きくなってきました。
3月下旬からはオリジナルツイートを減らしていき、最終週にはほぼ控えるように。
4月に入ってからは、ネットショップで購入できるグルメ記事だけをツイート。
4月18日にネットショッピング特集を立ち上げて以降は、「三重の観光を助けてください」という文言で、ネットショッピングをPRしました。
5月下旬、緊急事態宣言が解除されたタイミングに合わせ、「#三重の想い出SNS投稿キャンペーン」を実施。
ほんとは4月下旬のタイミングで実施して、自粛期間中に少しでも三重県のツイートが流れるようにしたかったのですが、県庁からストップがかかって出来ませんでした。
6月上旬は、「#三重の想い出」をつけたツイートをリツイートして様子をみて、中旬から、ようやく少しずつ通常のツイートをするように。
この記事を書いている7月下旬の状況としては、感染者数が増えてきているところなので、ツイートに必ず「※新しい旅のエチケットを守って楽しい旅を」という文言を添えるとともに、リンク先コンテンツの中にも、新しい旅のエチケットのことを記載するようにしています。
以上、三重県観光連盟の公式ツイッターの歩みでした。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは最後に、美しい三重の写真をご覧ください。
写真提供は、無料で素晴らしい写真を提供してくれる三重フォトギャラリーさんです。
※この写真は、三重県観光連盟の季刊紙の表紙にも使わせていただきました。
こちらは、松阪市にある「御城番屋敷」。
詳しくは、三重県の公式観光サイト「観光三重」の取材レポート『【山本亜依のみえたび!】商人の街「松阪」を散策。松阪木綿の着物に着替えて、タイムスリップ小旅行をしてきました♪』をご覧ください。
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