書く前にどういう物が求められているのかを考える。
アルファポリスのインセンティブシステムを分析すると、アルファポリスという会社が求めているものが分かりやすくなります。
その上、アルファポリスという会社の事業を調べれば、どういうものを求めているかということが明らかになります。要するに。
出版ベースにのせられて、売りやすいものを書いてくれ。
と露骨に言っているなぁ、なんですよね……。
売れやすいものではなくて、売りやすいものかな、と……ここ大違いですが。
どんなものがアルファポリス的に売りやすいかというと「綺麗なイラストがつけられる話で」「20代から30代の女性に訴求しやすい内容で」「出版しやすい適当な長さ」の3点かなと見てて思います。
まず、アルファポリスが20代~30代女性に向けての出版社であるというのは、出してるレーベルを見ればわかります。
エタニティ、レジーナ、ノーチェ、&arche NOVELS……アルファライト文庫などもありますが、独自に出たレーベルを見れば、特定の年齢層の女性に対してアピールしているなとわかりますよね。
アルファポリスは他の投稿サイトと違って、出版化した場合は、ウエブで載せている創作物は下げなければなりませんが、新書サイズで出される本は高いので、それで買う人は見た目の綺麗さを重視するでしょう。
それを察して、見た目の絵でアピールできるような、「可憐」だったり「ほのぼの」だったり「おいしそう」だったりする内容を選ぶのではないでしょうか。これより、ホラーやグロテスクは不利だとわかります。
そして、あのホットランキングとインセンティブのシステムで、どうして長編が有利といえるかというと、よくある短編の出だしだけを乱発してインセンティブ稼ぎをする人が敬遠されていますが、その労力やインセンティブの総数と、人気作を1本書いてがっつりと読者をつかんで、何十万字も書いてる人の労力やインセンティブの総数を比べると後者の方が上になるからです。
ホットランキング10位以内に幾つも自作品を入れて目立った人は合計で一日100万PT稼げたとしても、どうしても失速します。
6つくらいをランクインさせられても、1話の文字数が数百文字だとしても毎日全てを1話以上の更新をするのもしんどくなるでしょうし、なにより、アルファポリスのホトラン攻略はタイトルとあらすじに注力するということでいわゆる出オチになりやすく、話自体の面白さにつなげるのは難しいという欠点があるんですよね。長編向きではなくどうしても短命で終わります。
そして、短編は完結させた時点ですぐにスコアは下がります。放置しても更新が止まれば同じでしょう。
この手の人は一週間トップテンにランクインできればよい方です。
しかし、ホットランキングに1位に一週間降臨するような人気作品はお気に入り数が1万を突破したりしてその後も読者が離れず、ホットランキングの順位が落ちて、10位下になっても人気ランキングの方には上位に居座ります。
しかもなんだかんだいって一か月ギリギリまでホトランに居座り、その後も毎日更新を続ける息が長い作品は、それが完結するまで、そこそこPTを稼ぎます。そういう作品を書ける方がよほどスコアは多くもらえます。
アルファポリスが狙っているのは、そういう長編の人気作品です。
だからスコアが有利になるんです。
そういう作品を持っている人は、会社の方からも出版の打診をするのでしょうね。実際読まれているという実績があるわけですから、外れない宝くじみたいなものですし。
いわゆるインセンティブというのは、アルファポリスという出版社の撒き餌ですから。書籍を売ってその収益がメインの会社からしたら、広告料収入なんて会社全体の収益の数パーセントでしかないでしょう。
そこで本業の方の金のなる木やドル箱をゲットできれば、何十倍、何百倍も投資する効果があるわけです。
アルファポリスで出版を目指している人は、こういうところを踏まえて、自分が書いている作品の方向性や内容を見直ししてみてはいかがでしょうか。
こちらのnoteがお役立ちいただけてれば幸いです☆