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"汎用的読解力"のススメ
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
最近は教養や歴史に関する小難しい本を読むのが億劫で、小説ばかり読んでいる。読まねばという謎の義務感はあるものの、本を読むときくらいは頭を使いたくない。
一応、人並み以上には本を読んでいると自負しているものの、岩波文庫とか哲学系の本を読もうものなら、進みは遅い上、ちっとも内容を理解することができない。
難しい本というものは、著者がいかにも難しい言葉を並べ立てているだけだから、気にする必要はないという説もあるが、いつまで経っても内容を理解できないのは、やはり私に読解力というものがないのかもしれない。
そんな時、会社の図書スペースに置いてあった2022年12月刊行の「プレジデントファミリー」にて、「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」の著者 新井紀子さんの特集を発見した。
記事によると、教科書を正確に読めている子どもはクラスに2,3人程度しかおらず、しかも、大抵は読解力を身につけることなく大人になってしまうという。
教科書に書かれている内容を「正しく」理解できていないようならば、会社の書類やメールを理解することも困難となる。それゆえ、仕事ができないという烙印を押されるため、早めに読解力を身につけよ的なことが記されている。
そこで重要になるのが、「汎用的読解力」であるそうだ。汎用的読解力とは、一語一句を精査しながら内容を正し読み解く能力のことであり、大きく6つのスキルで成り立つ。
① 主語と述語をつなげられる [係り受け解析]
② 「それ」が指すものわかる [照応解決]
③ 2つの文が同じ意味かわかる [同義文判定]
④ 常識を使って判断できる [推論]
⑤ 図の意味をイメージできる [イメージ同定]
⑥ 言葉や算数用語の定義がわかる [具体的同定]
ご覧のとおり、汎用的読解力とは、小説を読んで感動したり、文章を味わうタイプの読解力とは異なる。そのため、いくら小説を読んでいても身に付くことはできないそうだ。
うーむ、確かに最近の会社であれば、社内の情報共有ツールにSLACKやオープンチャットを使うだろう。口頭でいちいち説明してくれることも少ないから、書かれている言葉を正しく理解することは重要なことだと思われる。
だが間違った解釈をしてしまうのは、なにも読み手に全責任があるわけではない。
書き手も、読み手に語弊や誤解を与えないように言葉を選ばねばならない。
特にライターの仕事は、言葉を人に伝える仕事であるゆえに、言葉を正しく使えているか気を配る必要がある。人によって解釈が異なってしまうのは、それは書き手の責任でもある。
読解力を身につけるのも大事だが、紛らわしい言葉遣いをしないことも、必要なスキルではなかろうか。ただでさえ日本語ってのは、非常にややこしいものなのだから。
とまぁ真面目に書いてみたものの、やはり今は小説を読みたい。汎用的読解力は二の次にする自称読書家なり。それではまた次回!
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