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夏の終わりに思ふこと。
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
今日は8月31日。あっという間に夏も終わり、明日からは9月である。徐々にではあるが、気持ち涼しくなった時間帯も増えた気もする。
今年の夏は京都の下鴨納涼古本まつりに行ったくらいで、夏らしいことは殆どなかった。いや、いつも何もないと言ったほうが正しい気もするが。
隅田川の花火大会当日に読書会を開催し、BBQや海水浴に誘われるわけでもなく、記事を書いて本を読んでいたら夏が終わっていた。
そう言えば、細田守監督の「サマーウォーズ」を観に行ったことを思い出す。14年ぶりにスクリーンで観たことに、しみじみと老いを感じる。
それが大人になったってことなのかなぁ。
歳を重ねると1年が過ぎるのが早くなるという。だが、この現象は毎日同じ日々を送っていることが原因という説もある。
キム・スヒョンの「私は私のままで生きることにした」ワニブックスの中に、随筆家 皮千得の『長寿』が引用されている。
機械のように毎日を送ってきた人は、80歳まで生きたとしても短命だ。
仕事と自宅の往復ばかりだと、毎日同じ風景しか見ることができない。
同じ映像の繰り返しは、脳にとっても記憶に値しないだろう。
同じ時間の同じ道、同じ電車に乗っている日々を、全て覚える必要性はどこにもない。
だから毎日人に会うなり、意図的にイベントに参加する人もいる。同じことを繰り返すのではなく、毎日挑戦することで、記憶という時間は徐々に積み重なっていく。
思い出すことが多ければ、同じ時間を生きていても、より多くの時間を生きたと思えるのかも知れない。
きょうはなんにもない素晴らしい一日だったと、そんな毎日を送っていたら、100歳まで生きようと短命であろう…。
大人になってからいい歌詞だなと思った曲の一つ、「ピカピカまっさいチュウ」にこんなフレーズがある。
きみが いつかひらく
こころの アルバムに
ことしのなつの かがやきを
セーブしておこう
子どもの頃は、夏休みをたっぷり満喫しようという感じで聴いていたけれども、これって別に大人になっても同じだなと思った。
まだ子どもの頃の夏休みを思い出というこころのアルバムに目が行きがちである。
でも、もっと歳を重ねれば、今の私の夏の日々も思い出す日が来るだろう。
そんなことを、夏の終わりにしみじみと実感する。やっぱり今年は海にでも行けばよかったか。一人で。泳いで帰りなってか。それではまた次回!
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