活動報告書 ―起業部StIdea、法人化するってマジ?―
StIdea、早くも法人化するってよ。
なんか…千葉高アカデメイアの起業部StIdeaが早くも法人化するらしいです。しかも7月予定らしいです。
…行動力、凄すぎませんか?皆さん笑
僕は正直引いてます。千葉高生の凄さに笑
だって千葉高アカデメイアの一次募集でメンバーが集まってから、2か月も立ってませんよ?
起業部の自主的な立案(5/22)から始まって、定款の準備、IR(投資家向け情報)、予算見積、出資金調達etc をしている、現在って…(6/25)
は?(流石に僕もここまでのスピードとは予想してません)
一か月でここまで議論が進んで、社会人経験のある僕から見て実現可能性の高いビジネスを始めようとしている皆さん。
いいですか、正直に言って変人です。
しかも、議論のレベルが桁違いすぎる。内容も。決定の速さも。
不肖僕(世界で有名な?車作ってる某老舗大企業総本家に勤めていた)から言わせてもらいますけど、
ビビりますよ?会社に勤めたら意味がはっきりわかります。
一度どっかに入社して、がっかりして、またメソメソして、帰ってきてください笑
Kuramonさんのブログ紹介
僕らの起業部仲間の1人、Kuramonさんはアカデメイアに可能性を感じて参加してくれた、フッ軽学生経営者という謎の肩書きをもつ千葉高生です。
また、社会人の僕()やなのさんの空中ふわふわ議論でも経営者視点からちゃんと現実論に落とし込んで、地に足つけてくれる頼もしい存在です(大人二人が甘えるな笑)
ブログをご拝読すると、どうやらMBTI診断に一家言あるようです笑
ちなみにMBTI診断なるものからすると、Kuramonさんは起業家(や討論者)タイプらしいです。まさに学生ですでに事業をやってる方ならではの診断結果です。
ちなみに僕のMBTI診断結果は仲介者らしいです。
Kuramonさんが、起業家精神についてのブログを書いて、起業部の皆に共有してくれたので、アンサーソングというか僕から見た起業家精神(アントレプレナー)という言葉から連想することをつらつら書いてみようと思います。
(本当は彼が金曜に講演するらしいので、そこに間に合えばよかったんですが、バタバタしていました。すみません。)
東工大の授業
僕の母校である、東工大(そろそろ名前を改悪して東京科学大学になる笑)でも、いわゆるアントレプレナーシップを育む授業みたいなものが行われてました。僕も学部生・院生時代に両方受けたことがあります。
みんなでホワイトボードに付箋を貼って、KJ法だ、マンダラートだ、ブレストだ~ホニャホニャだ~。アントレプレナーとは~。皆で意見出し合って、実際に新しいビジネスを考えてみましょう~。それを実際にモックアップ(プロトタイプ)作って実際の企業の方に見せてフィードバックもらいましょ~、くらいでだいたい終わりかな。
そこでだいたい自分のことをスティーブジョブズだと勘違いした学生が一位を取ろう!俺が考えた最強のアイデアはコレ!!実現可能性??皆の時間??やりたいこと?知らねえけど!!なんとかなる!!やろう!!って言いだします。
そういう人に限って、なぜかリーダーやりたがります。悲しきかな、何も知らない、できない、作れないの3拍子だともうめちゃくちゃです笑
知らないのに知ってる人に大口叩いてポカンとされる。皆の意見を聞こうとしない。(そういう意味ではジョブズかもしれんけど、、。)
起業家(アントレプレナー)という変な言葉
起業家というのは、僕の中でちょっと変な言葉だよなって思います。
というのも、業を起こす(事業を始める)っていうのは最初の出来事じゃないですか。
「起こす」という動詞は始まりの一行動なわけですよね。
つまり、事業を起こしたら、その後に起業家って名乗ってる人は起業家ではない人になりません?
なので起業家ってずっと名乗ってる人ってのはなんか変だな~と思うわけです。
だって常に事業を起こし続けてるってことはそうそうないだろうし。それだと、ただアイデアだけ出して何もしない人ということになってしまう。
言い出しっぺ、勇気あるペンギンとかに呼び名を変えた方が良い。ムダにかっこいい名称をつけるから、聞きかじりの人たちが変になりたがったり、その肩書に惹かれてしまう。
自己啓発本、セミナービジネスが使う道具ですね。かっこいい肩書。(かっこいい肩書なんて仲間内でワイワイやればいいのに。それを商売の道具にするから、色んな人に迷惑かかる。うーん。難しい問題です。)
普通の人はかっこいい肩書のイドラによって魅了されてしまう。
少し教養ある人は胡散臭く感じて近寄らないようにしようとする。
本当は事業を起こしたい教養ある人も、そんな人たちに敬遠されるのを恐れて、やりにくくなってしまう。
探究者と支援者の違い
ここで、ひとつアカデメイアにおける重要な概念の
探究者と支援者
をご紹介します。詳しくは総則に乗ってます。
(厳密には責任者もいるんですが、それは僕だけなので割愛)
ビジネスにおける探究者
起業家とか経営者(あと個人事業主)と呼ばれる人たちは、僕はビジネスにおける探究者と呼んでいます。
これは僕の想像ですが、彼らはなにか成し遂げたいことがあって、その信念(自分の信じる道)を探究してるわけです。夢とか目標とか、社会をこうしたいみたいなことを。
こうしたことは会社に所属して、労働力を提供するという形ではあまり達成できません。時間をかけて、出世して数十年後に社長とかになれば別かもですが、基本的にそれはかなり確率の低いことだと思います。
なので、自分の信じる仮説を世の中に証明したい人が、探究者となってやりたいことに向かって、個人事業を始めたり、会社なりを作る、にすぎないと思うんです。
そして、起業というのは、なにかのきっかけがあって、偶然が重なった結果するもののような気がします。起業は探究活動の一手段に過ぎません。
なにか目標や夢があるから起業するんだろうし、その目標や夢が言語化されてない場合、起業をして何がしたいのか?から考えないと、最適な手段が起業じゃないことだってありえます。
ビジネスにおける支援者
一方、それを応援する人のことを僕はビジネスにおける支援者と呼んでます。
ビジネスの世界では投資家と呼ばれる人たちです。
皆さん投資家って聞いてどんなイメージを持っていますか?
ふむふむ。一日中机に座って、株のなんかよくわからん値動きを見て、でかいお金をあっちにいれたりこっちに入れたりして、座ってるだけでなぜか稼いでる羨ましい人たち。ふむふむ。
残念ながら、それはただのギャンブラーです。遊んでてたまたま大勝ちしてる非常に羨ましい人たちです。競馬の予想とかが上手くてたまたま運よくバカ勝ちしてる人たちと一緒です。
株の値動きは誰にも予想ができないし、言ってしまえば、1/2の確率のサイコロを転がして、当たり続けてる人です。当たり続けてる人と同数、負け続ける人もいます。
経済の規模が大きくなるから、とちょっともっともらしいことを言う人もいますが、自分がお金を使いたいときの前に大恐慌が起こる確率、自分が怖くなって手放してしまう確率、心の安定性の価値、みたいなものを計算に入れてません。動かしてるお金もたかが知れてます。
なにはともあれ、それは投資家ではありませんし、本来の投資業とは違います。
機関投資家とスタートアップ投資
機関投資家という言葉をご存じですか?
ちなみに日本の年金基金であるGPIFは年間200兆円くらい運用してるクソデカ機関投資家さんです。
たかだか数億で遊んでる個人株ギャンブラーなんて彼らから見たらメダカみたいなものです。
投資銀行とか呼ばれる会社にいる人たち、投資業を営んでる、モノホンの投資家の人たちが何をやってるのか知りたくないですか?
例えば最近スタートアップ投資ってのが流行ってますね。ドラマとかにもなってる。そうアレ。GoogleやらAppleやらAmazonみたいなちっちゃい会社からすんごくでっかくなっちゃったのを見て誰かが思いついたやつ。
将来めちゃくちゃ化けるんじゃないかという会社が、投資家に数億円とか賭けてもらって、経営者は一気に上場を目指して、投資家は上場時の株の値段の上り幅で利益を回収する、そんなビジネス。
(このビジネスモデルはいかに当たりそうな企業に最初からお金を賭けれるかが投資家にとって勝負なので、投資した100の企業が損を出しても平気で、1企業が爆発的に当たればいい、みたいな大富豪のクソゲーギャンブルみたいなビジネスモデルだったりします笑 そんなギャンブルするなら僕にお金をください笑)
岸田さんが、アメリカの真似してそれやらないと開発競争、経済競争に負けてしまうから、お金出します!!て言ってるアレです。
そんなスタートアップ投資をする機関投資家の彼らは自宅ギャンブラーみたいにお金を入れたらぼーっとチャート見てるだけじゃないんです。
彼らは裏ですんごいめんどくさいことをしてます。
自分たちの投資した会社がちゃんと上場できるように、人材、ノウハウ、リソース、自分たちの使える様々なものを使って経営者を支援します。色んな人との飲み会、会計の勉強、経済の勉強、市場調査、経営改善etc なんでもやります。
なくなっても良いお金を運用してる、お金で遊んでる人たちとは話が違う。
だって、機関投資家の彼らがへましたら、皆の貯金や年金みたいな、親の金より大事なお金がぶっ飛ぶ。それくらい彼らはえげつない責任を背負っています。
だからみんなの知る通り、彼らは激務なんです。経営者以上に激務かもしれません。残業100,200とかしてるんじゃないですか余裕で。
なので僕はちゃんと投資業をしてる投資家のことは、探究者のことを支援する支援者だと思ってるわけです。
彼らは探究者が経営という探究に専念できるように様々な手段を尽くす影なる支援者です。
ちなみに僕は起業部において支援者の役割をやらせてもらってます。だから千葉高生OBとよく飲んだりしてるんですかね~知らんけど笑(言い訳をする大人)
手を動かそう
手を動かさないと何も作れない
会社の上司にも、大学の先生にも、ありとあらゆる大人に言われる言葉「まずは手を動かそう」、皆さんも聞いたことがあるかと思います。
我らがKuramonさんも言ってます。
多分Kuramonさんも事業経営をする中で大人たちに会うたびに死ぬほど言われてきたことでしょう。そして自分の学んだ教訓としてしっかり書いてくれています。うん。わかる。手を動かすこと非常に大事。
僕も実際、手を動かすこと、というのは凄く大事なことだと思ってます。
工学部出身の立場からすると、その理由は、手を動かさないと何も作れないから。
手を動かすのが好きな(自分の手で作るのが好きな)人はものづくりも上手です。形あるものないもの問わず。
一番壊したことあるやつが一番作れる
例えば、僕の研究室の体験ベースですが、
どんな人が一番技術をもってるか。
答えは一番モノを壊したことがある人です。
これはエンジニア満場一致で納得できる指標だと思います。
壊すには「分解」も含まれます。
研究室のメンバーのよくある話題は「今まで何を壊したことがあるか」
割と工学部鉄板トークです。
やれコンデンサに大電流流して爆発させた、モータードライバから煙出した、プログラミング書き換えて動かなくした、センサ壊した、実験装置壊した、ロボット暴走させて部品ぶっとんだetc
この会話での盛り上がりポイントは「壊したものの金額がでかければでかいほど高得点」ということ笑
でかいサーボモータとか得点高いですね。一個数十万円しますし。
高い機器を壊せるというのは、それだけ躊躇せずに手を動かして、モノをつくっている証拠です。一度壊した機器は自分の知識になっていて、次は壊さないし、次から安心してすぐに使える(自分の技術として習得している)
逆に一度も壊したことない、失敗したことない機器というのは、どうやったら壊れるかわからないし、そもそもそこまで使いこなしてない。
会社のおじいちゃんが言うパソコン壊れたと東工大生が言うパソコン壊れたは根本的に意味が違います。本当に壊してます笑(というか、よほどのことがないとパソコンは壊れません。まずはパソコンのふたを開けて魔改造したり、ターミナル開いたり、Linuxとかいう普通の人が使わないOSをインストールすることがパソコンを壊すための最初の一歩です)
ここでひとつ真理めいたことを言うと、世の中の多くのモノ(機械に限らず、法律のような制度も)は頭のいい人が設計してるので、ちょっとやそっとじゃ壊れないように作られている。ここまでは安全、ここからは危険という、安全策が必ず講じられている。そこに辿り着くことが、”習得”(習い、会得したという証明)になるんだと僕は思う。だから、安全策(柵)を見つけるまでは、ウオーって突っ走って平気。
ちなみに最初は皆3Dプリンタもぐっちゃぐちゃのスパゲッティモンスターを作るところから始まります。
どんな技術にもわからないことや失敗は出てくるし、そこに突き当たることが技術習得のスタートになります。そっから調べたり人に聞いたりしてきながら、技術は身につけてくのが普通です。
(もちろん先生には大変申し訳なさそうな顔をします笑)
とは言うものの
とは言うものの。
「手を動かそう」と言われても、多くの人間がなかなか行動できない。
未知は怖い。失敗はなんだか恥ずかしい。それが人間の感情。
人の行動ってそんな説明されたところで変えられるもんじゃありません。
人は正論言われても動かない生き物です。
え~めんどくさい。だってやりたくないし。って人にはどう言ったって動いてもらえません。
そもそもやりたくないことをさせるというのも、千葉高アカデメイアでは重大な規律違反にもなってしまいます。
つまり、やりたくないことは強要されない、に抵触します。
うーん、そしたら一体どうやって千葉高アカデメイアでは人に自分のやってもらいたいことを動いてもらえばいいんだろう。(そう考えること自体少しエゴだというのは置いといて)
(実は後述する通りそこはあまり考えなくても心配ない)
千葉高生動作マニュアル
もし、千葉高生を動かす(エゴっぽいので動いてもらう)場合、根本的な原因を探って、そこを変えてみる必要があります。
主にやれることは3つくらいかなと思います。
①その人のことを深く知る。(対話)
②やりたそうなことを考え、工夫して提案する。(提案)
③その人ではなく周りの空気を変えて、行動のハードルを下げる。(空気)
ポイントは自主的に動いてもらえるように自分が動くということです。
千葉高生はなんでもかんでも自主自律です。
人から言われたことを納得してないのにやる、ということをしたくない人たち(自由の民)の集まりだと思います。
そして千葉高生はやりたいことへの学習能力、集中力、責任感が強いので、決めてしまえば、もう何も言わなくてもどんどんてきぱきやってくれます。
千葉高の空気と恥の文化
千葉高生に行動を促すってのは実は不要なんじゃないかっていうのを最後に話そうかと思います。
森谷先生も、こう残してます。
恥の文化
よくある言説で空気を読んでしまいがちな日本人ぽいとされる特性を恥の文化とよぶことがありますね。(これも諸説ありらしいですが)
恥ずかしいからなかなか周りと違う行動ができない。というアレです。
たしかに僕も周りと違うことはなかなか行動できません。例えば明日からモヒカンにして街を歩けと言われても、少しためらいます。(ちょっと面白そうですけど笑)
千葉高の空気
自主自律、他者尊重という千葉高の神髄の二大巨頭。故森谷老師曰く「千葉高の空気」
これが、恥の文化をぶっこわす最大のカギになります。
とゆうか千葉高の空気さえあれば、行動行動言わなくても、自ずと恥ずかしがらずに行動できます。
だって、そもそも恥が存在しなくなる。千葉高って周りを見渡せばわかるけど、ヤバイ奴らばっかで、変人で恥?常識?というものが常に揺らぎます。
さらに、誰かが隣でガンガンやってるの見て、あ、そうやるのか!と学んで勝手に真似してくれたり、刺激になって僕もそうゆう風にやればいいのか!というプラスのモチベーションがどんどん湧きます。
なので、こうやるよって教えるよりも、自分でどんどん自ら体現して行動するだけ、自分の体験や思いを共有するだけ、が千葉高生間では一番効率のいい正攻法だったりもします。(教えなくても、情報共有だけで意図を汲み取り勝手に進めてくれる)
なので実は結論として、
千葉高の空気があれば、恥の文化を乗り越えられるし、千葉高生はどんどん行動できる。
水谷先生、ブログを残してくれて本当にありがとうございます。
さて、最後に小学生並みの感想でも言って締めたいと思います。
起業部活動の率直な感想
すごいスピード。リニアモーターカーか笑
皆働いてたり、研究があるのに、どんどん未知のことに前のめりになって行動してくれている。
こんなチーム見たことない。
正確には見たことある。僕が高校生の時に。
正直、ほっといても心配なく見てられるなってくらいに、自主的に考えて行動してくれる。
チームのために必要だと思うことはすべて躊躇なく意見してくれるし、皆が意見に真摯な対応をして瞬時に合意形成がなされていく。
国語力も非常に優れていて、文面で書かれたことから価値観やビジョンを拾い上げてくれる。
価値観の共有が一瞬で終わる。誰の意見も邪険にしないし、論理的な話し合いができるし、謙虚で互いの思いやりも忘れない。(当然っちゃ当然だけど、普通はなかなかできない)
社会に出てわかったけど、本当に千葉高生は別格ですごい。
年齢とか学生とか社会人とか、そんな些末なことは一切関係ない。
皆が互いに尊敬できる素晴らしいメンバーで僕は本当に嬉しい。
それが僕の素直な感想です!みんな!すごい!(小並感)
以上。起業部StIdeaの活動報告でした!
あ、千葉高生もとい日本の将来に投資したい方は僕に気軽に声かけてお話聞きに来てください!まだ受付中です!