DJI NEO 屋外初飛行の感想 ~Neoは初心者向け機体なのか?~
週末は久々のお天気で、ようやく屋外でのNEO初飛行となりました。包括申請はまだ手続きが完了していないので、今回は目視内飛行でテストしました。
1.飛ばし始めるまで
・機体が小さく、荷物一式が非常にコンパクトです。今回はMini3 PROなどを一緒に持っていきましたが、NEOだけなら本当にポケットに入れて持っていけるくらいのサイズです。
・送信機にスマホを接続し、スマホのアプリ「DJI Fly」を起動。機体は折り畳み式ではないので、ジンバルカバーを外すだけ。機体の電源を入れたらすぐに飛行可能。※安全飛行のためGPS捕捉までは待ちましょう
2.飛ばしてみる
・初の屋外飛行です。室内と違い、屋外ではNモードはあまりにもゆっくりに感じます。Sモードにして初めて普通に飛ばしている感覚です。
・機体が小さいので、遠くへ飛ばした場合は気を抜くと直ぐに機体を見失いますので注意。
2.高高度に上昇してみる
風が弱かったので、そのまま真上に最大高度の120mまで上昇させてみました。特に問題なく簡単に上昇。機体が小さいので、目をそらすと、あっという間に機体を見失います。風が弱いためか、画像も安定しています。
※風が強い日は絶対やめましょう
3.Mini3 PROとの比較
(1)操作感覚
圧倒的にNEOは速度が遅いです。それは仕方ありませんが、操作感覚についてはNEOはFPV機らしく、きびきびした動きです。AVATA2よりも軽くて小さいので更に小回りが利く感じです。
一方、Mini3 PROは空撮機として、飛行速度は早く、滑らかな操作感になります(逆に言えば小回りが利かない)。
すでに室内ではNEOのFPV飛行をやりましたが、早く屋外でもやってみたいものです。小さな機体なため、AVATA2では通り抜けできないような狭い場所も突っ込んで行けそうです。
(2)画質を比較
完全オートで撮影しました。Neoのほうが青空がとても青く出るようです。天気が良いのでカチッとしたシャープな画質が好印象です。風が弱いので動画においても電子ぶれ補正のみで充分安定した画像が撮影できました。風が出てくると、Mini3 PROの三軸ジンバルが良い仕事をしてくれます。
空撮動画として撮るのであれば、やはりMIni3 PROのほうが安定した映像が撮れますが、NEOはFPVらしく躍動感がある動画が撮影できると思います。よって、作品の目的に合わせて機体を選択すればよいかと思います。
4.機体単独飛行に挑戦
送信機を使用しない飛行も試してみました。電源を入れた後、機体のモードボタンで飛行モードを選択し、モードボタンを長押しでカウントダウンが始まり、手のひらから離陸します。飛行終了後は、戻ってきた機体の下に手を差し出すと、手のひらに着陸します。
・フォーカストラック
人物を認識して追跡します。うまく追いかけてきてくれます。自転車等の乗り物は、どこまで追いかけてこれるのでしょうか。
・ロケット
真上に上昇していきます。風が無いので安定して上昇していきます。
・サークル
指定した半径で自分の周りを一周します。今回、半径20mの設定だったので、障害検知機能がないことから、そのまま草むらに突っ込みました。飛行場所に応じて、ロケットの高度やサークルの半径など、スマホアプリであらかじめ安全な値に設定しておく必要があります。
5.NEOで感じた点
・墜落などすると、即映像送信が切れます。他の機種ですと、通信・電源が生きている間はカメラの映像が送信されてくるので、墜落場所の周囲などのヒントになったりします。この点は改善を期待したいです。
・センサーが下方しかなく、飛行時の障害物検知機能がありません。せめて前方はカメラ映像を使って簡易的な機能でも良いので障害物検知を行ってもらいたいですね。
・もう少し低空飛行ができると良いですね。ある程度より低いと着陸態勢に入ってしまいます。
・とにかく小さくて目立ちません。高い上空や離れた場所など、直ぐに機体を見失います。また草むらに突っ込んだ際も、機体に貼った蛍光反射テープが目立ったおかげで比較的直ぐに発見・回収できました。機体全体の蛍光スキンシールも役立ちそうです。
・自分の使い方としては、機体単体の飛行については、あまり活用する場面が無い気がします。そもそも、街中(人口密集地)にて機体単体で飛ばすことは無理ですし。
6.NEOは初心者向けなのか
(1)本当に初心者向けなのか?
ネットの記事では、よく初心者に最適といった表現を見かけるのですが、本当でしょうか。これは個人的な感想ですが、長くドロー ンを楽しみたいのであれば、少々予算が上がりますが、初心者に向けて、まずはMini4 PROをお奨めしたいと思っています。
・Mini4 PRO モニター付きの送信機セット
・Mini4 PRO スマホをモニターにする送信機セット
もちろん、Neoも悪い機体ではありません。ただ、飛行に慣れてしまうと色々と不満が出てくると思います。次のステップとして例えばFPVへ向かうのであったり、空撮をやってみたいとなった場合には、何らかの追加投資が必要となってきます。そして、その時は割とすぐにやってきます。
(2)お奨めの買い方
私的にお奨めの買い方としては、Mini4 PROのRC2セットとNeo機体単体を一緒に買うという方法です。Mini4 PROはバッテリー増量のフライモアコンボが更にお奨め。もっと安いMini3やMini2 SEなんかもありますが、Mini4 PROの理由は後述。
・Mini4 PROフライモアコンボ(バッテリー増量と充電ハブセット)
・NEO(機体単体)
①室内でNEOにて練習
モニター付きの送信機RC2でNeoが操縦できますので、まずはこれで室内にて十分練習が可能となります。
なお、送信機についてRC2のようにモニター付きをお奨めしたい点として、スマホをモニターにする場合、もともと外では画面の明るさが足りないうえ、暑い日などは熱のせいで画面が暗くなり更に見えずらくなります。また、スマホの通知が邪魔に感じます。予算が許すのであればモニター付きの送信機にすることをお勧めします。
②外でNEOを飛行
続いて外で飛ばすことになりますが、NEOで飛ばし慣れてくると、おそらく飛行スピードや空撮の画質(電子ブレ補正と三軸ジンバルの差は大きい)、耐風性等に不満が出てくるのではと思います。
空撮の醍醐味の一つとして、高高度での飛行ですが、耐風性能を考えると機体重量の軽いNeoでは不安ですし、機体が小さいので目視で追跡することが非常に困難です。
③Mini4 PROを飛行
そうするとMini4 PROの登場です。屋外で飛ばすにあたっては、樹木などの障害物が心配です。そんなときに、Mini4 PROの360度障害物センサーが生きてきます。初心者であればこそ、障害物の多い屋外で障害物センサーが無いNeoで遠くまで飛ばすのは不安でしょう。
なおMini3やMini2 SEは安くて手を出しやすいドローンです。障害物センサーが無いことに目をつむれば、初心者の屋外練習用としては充分高性能とは思います。(ただし付属送信機はNEOと互換性なし)
④次なるステップ
屋外でNEOとMini4 PROを飛ばして比較すると、それぞれの機種の違いを感じることでしょう。おそらくNEOは空撮機としての利用というより、これでFPV飛行をやってみたいという願望が出てくるのかと思います。
ただし、屋外でFPV飛行(目視外飛行)を行うためには航空局への飛行許可承認申請が必要になってくるのでハードルが上がります。
なので、充分腕を磨いて飛行時間を稼ぐために、室内でNEOを使ってFPV飛行、屋外ではMini4 PROで空撮といった飛ばし方でドローンに慣れていくことが良いのでは思います。
ちなみにXの投稿記事によると、NEO向けに廉価版のゴーグルセットが計画されているらしいとのことです。
7.あとがき
ドローンを始めるというのは、案外な投資になってきます。新しい機種が出ると欲しくなり、簡単に沼にはまります。近所に気軽に飛ばせる場所がないと、都度遠方まで出かけないといけないので移動コストもかさみます。
自分も最初のドローンは初心者向けのSPARKからでした。まずは初心者向けのドローンを買って、長く付き合える趣味かを考えても良いとは思いました。(まあ、いまだにMavic3のような高級機は予算が無くて買えないのですが。。)
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