楽しくないけど、悲しくはない。
急に思い出したから、書いとこうな。
まぁまぁ前に、中学時代の同窓会に行った。
当時の同級生に27年振りに会った。
その時、印象に残った言葉がある。
その同窓会の二軒目で、たまたま横の席になった女子がいた。
同窓会なのに、正直、誰だか、まったくわからなかった。こんな人いたかなレベル。
でもさ、同窓会だから、誰かが卒業アルバムを持って来てるんだな。
だから、それを見て確認した。
ギリギリ、顔はわかるわくらいの記憶。どんな人だったかも覚えてない。
「お~!変わったなぁ、あの子かぁ、最近どうなん?」って軽く聞いた。実に軽く聞いた。話を繋ぐためだけに言ったくらいの感じで。
そしたら、その子は「う~ん、まぁ、楽しくはないかな」って、そんなに悪くないよって感じで返してきた。
僕は、びっくりして「え?楽しくないのに?」って返した。
正直、その時点で興味が湧いてた。
一軒目でまぁまぁ、たくさんの奴と話したけど、何も思わんかったのにね。
そしたら、彼女はこう言った。
「楽しくないけど、悲しくはない」って。
そして、続けざまに「あの頃は、毎日、悲しかったから」って、すごくいい顔をして言った。
なんだか、めちゃくちゃ、シビれたな。ぐっと来たんだよ。
なんだかわかんないけどさ、きっと、彼女はあの時からの27年間で何かを勝ち取ったんだと思う。
顔に出てた。
その時の彼女がとか、今の彼女がとか関係ない。彼女は自分自身でそう思える人生を生きてきたんだよ。
顔に出てた。
ちなみにね、僕は、もし、また、中学時代の同窓会があったとして、仮に誘われたとしても、行かないかな。
当時基準でね、クラスの中心だった奴、悪かった奴、ケンカが強かった奴、人気者だった奴、モテてた奴、面白かった奴、賢かった奴、運動ができた奴、家が金持ちだった奴、ゲームめっちゃうまかった奴、そうやってクラスの中の人を一芸という個性で各々を認識し合ってた。そうだったでしょ?違う?
狭いながらも、幼いながらも、そういう概念で構成されるコミュニティ。
でもさ、27年振りの同窓会で再開したらさ、そんな大した事なかったんよ。みんな。びっくりするくらい成長してるなって人はいなかった。正直。
むしろ、成長してる?って思った人の方が多かった。
今の僕の周りにいる人たちが魅力的だから、そう思っただけかもしれないけど。
まぁ、所詮、個人の価値観だけどね。
僕的には、27年振りに会ってみて、今から、また、付き合いをしたいなと思う人が一人もいなかった。
そんな中の一人に「お前、今、何してんの?」って言われて、結構、びっくりした。久しぶりやな~この感じって。27年も会ってなかったのに、こんな感じで来るんやなって、率直にびっくりした。
でもさぁ、顔を見たら、わかるやん。少し話したら、もっとわかるやん。その人の人間力くらい。
だから、ああ、こいつは、中学時代のそのままなんだなと思った。
あの頃を引きずって、生きてんだなって。
42にもなって。
ちなみに、当たり前だけど、僕は、あの頃の僕の立ち位置と今の僕の立ち位置は明らかに違えど、実にフラットに、別け隔てなく、みんなに接したよ。当たり前だよね?僕の27年間を誰も知らないんだから。
もはや、初対面より、丁寧に接したわ。
当時ね、幼き頃、僕は、チビで細くてベビーフェイスで、声変わりもみんなより遅く、今よりずっともっと、お調子者で、とてもかわいかった。
だから、会う奴、会う奴が、そもそも、僕が誰かわからず、卒アルを見て、あの頃の僕=眼の前にいる僕と認識して、僕が当時のあいつだと頭でわかっていながら話をしてても、話の内容がまったく頭に入って来ないらしく、「あれからの人生で何かあったん?」「絶対、何かあったやろ?」「逆に、何もなかったら、おかしい」って口々に言ってきた。
ちょっと待って、何もない人生なんかあるん?
いっぱい、チャレンジした分、いっぱい、ぶつかって、そのすべてから逃げずに、ちゃんと咀嚼して、いっぱい、乗り越えて来たわ。
そうそう、高校デビュー、大学デビュー、社会人デビューって言葉があるよね。
大抵、悪い意味で使われる。
先にブレイクした人が、後から成長してくる同じ歳の奴を押さえつけようと牽制して、こう言う。
◯◯デビュー。
僕は、中学デビューしたし、高校デビューもしたし、なんなら、予備校デビューもしたし、大学デビューもした。社会人デビューも、独立デビューもした。
なんなら、毎日デビューしてる。
だから、毎日デビューしてないとも言える。
今日の自分を明日の自分は超えてくからな。
なんだよ、デビューって。ちっせえな。
何が言いたいかって言うと、毎日、自分のバッケンレコードを更新して生きている。
当たり前だ。
昨日の自分より、今日の自分だからな。
人生のピークは今だし、なんなら、明日、明後日がもっとピーク。
なんだよ、もっとピークって(笑)
もし、昨日の、昨日までの自分の生き方を悔いたとしたら、いつからだって、始められると、今もなお、僕は信じ続けてる。
だって、現に、そうやって生きてきたから。
自分が身を持って、わかってる。
そう、クチコミより、何より、一番、信じれるやつだろ?
話を戻そう。
中学時代の同窓会に行って、あの頃のみんなと今のみんなを比べた時に、驚くほど、変わっていた人はいなかった。成長率?って言葉ある?知らんけど。
あの時からの各々の人生は知らないけれど、想像できる範囲内の放物線状の上にみんなはいた。
だから、次は行かないんだよ。
だって、そんなに暇じゃないもん。
まぁ、ホントは、暇かもしんないけど、そんな人たちに使う時間はないよ。
有り難いことに、今の僕の周りには魅力的な人がたくさんいる。
だとしたら、その人たちと時間を共にしたいよね。
そして、思うんだな。
一番初めに書いた女の子、いや、今は女性だな。
その人の進化はスゴいなって。
彼女は彼女で、自分のいろんな部分と向き合い、戦ってきたんだろうなって。
確か、彼女は言ってた。
「だって、あの頃は、否定も肯定もされなかった。って事は、存在そのものを否定されていたも同然だった。それは、悲しかった」って。
だから、きっと、いつの時も、自分だけは、自分を肯定してあげて生きてきたんだよ。
だから、彼女は誇らしげに言うんだよ。「楽しくないけど、悲しくはない」って。
たぶん、あの同窓会にいた人の中で、彼女の成長率は二位だよ。
僕についでね(笑)
やっぱさ、思うんだよ。
別に地位とか名誉とかお金とかじゃない、その人の人間としての価値?人間力?ってあるでしょ?
あと、昔すごかったとかいらんねん。
今という瞬間の人間力。そして、延び幅。
人間、伸びしろあるうちは、そこに尽きるんじゃないかな。
確かにね、あの頃の僕は、チビで細くてベビーフェイスで、声変わりもみんなより遅く、今よりずっともっと、お調子者で何の価値もなかったかもしれない。
でも、懸命に生きていた。
その頃の自分を肯定してあげられるのって、未来の自分しかいないんじゃないかな?
昔から、僕は、言ってる。
あなたが今どこに立っていようが関係ない。
今、どのレベルにいようが、大した問題じゃない。
いつの瞬間も、今の瞬間風速。
いつの時もさ、そこを追い求めようぜ。
なぁ、みんな。
なぁ、俺。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?