「A HAMLET二期工事エピソード④変わり続けるであろう集落。」
エピソード③の続きだよ。
今回のタイトルは「変わり続けるであろう集落」
写真は8月17日、18日分。
8月13日のあと、「A HAMLET」の現場は、14,15,16日とお盆休みに入ったんだな。
で、僕は17日はお休みをもらって、16,17日は、僕は親戚一同で旅行に行っていたんだな。
僕の現場復帰は、18日からになっていた。
僕の家族は、急な流れで、18日も岐阜の義理の妹の家に泊まりにいくという。
僕は、18日の朝から現場だから、一人、京都に帰って来た。
家に着いて、さぁ、家に入ろうと思うと、家の鍵がない。
途方に暮れた僕は、前乗りで着の身着のまま、トボトボと「A HAMLET」に行った。
みんなに理由を話して、僕が今、なぜここにいるかを伝えた。
その時、徐ろに彼らにカメラを向けた瞬間を捉えた写真が今回の写真のうちの一枚にある。
なんて、最高なやつらだろう。
僕は日々、思っている。なんて素晴らしいメンバーと一緒に仕事をさせてもらっているのかって。そりゃ、僕を含めて、みんなみんな発展途上だから、そりゃいろいろあるわな。当たり前だ。
でもさ、大切なのは長所の方だ。彼らの視点や視座、価値観とかの純度が素晴らしい。
僕らは、2022年の2月から共に作業を始めた。
2022年の5月~7月中旬は別々だったけど、7月中旬からはまた時を共にしている。
一期工事の2棟は完成し、今は二期工事の2棟を再生中。
もちろん、建築というハード面での集落の景色もどんどん変わっていっている。
そして、完成した2棟には、二組の入居者が入ってくれたし、改装前の一棟にプロジェクトメンバーの一人が入居してくれて、自分で簡単な内装工事をして住んでいて、計三組の入居者が増えた事になる。なんなら、最近、プロジェクトメンバーのもう一人も改装前の一棟を借りて、これから、簡単な改装をして住む予定だ。
そして、そういう物理的な面だけでなく、新しい入居者、元からおられる住民、施主、僕らプロジェクトメンバーを含む関係性も、どんどん変わって来ている。
2022年2月からすると、この集落では、すでに、すごい変化が起きていると言える。
ちなみに、々を筆頭にした僕らプロジェクトメンバーは、常識やセオリーなんかにとらわれず、デザインや工程、施工方法を変える事を恐れない。常にその時の最善を探る。
そして、僕は自分自身が変わる事も恐れていない。何なら、まだ見ぬ自分に出会うために、このプロジェクトをしているようなところすらもある。
施主を含めたプロジェクトメンバーみんなが、ここで「共に生きた」先に、自分自身の信じて来た価値観を何の躊躇いもなく、自然に変えられるようになる日が来るような気がしている。
それができたら、現場で話している「A HAMLETを全国区へ」が実現できるんじゃないかなと思っている。
亀岡で、京都で、関西で、じゃなく、全国に名を轟かせたいんだよ。
この、とある集落を。
少し大げさかもしれない話をするけど、それができないと意味がないくらい。それくらいにならないと僕らでやった意味がないとさえ思っている。
これから2年くらいは、今施工中の2棟を含めると、残り11棟を再生していく。その目に見える変化は当たり前だ。だって、工事をするんだからさ。でも、もちろん、そこがゴールではない。なんなら、ここに人が入ってくれるのも、通過点に過ぎない。再生された建物に人が入ってくれて、その人と人が繋がり、元々、まちにいる人、施主を含めたプロジェクトメンバーたちとも繋がり、互いに影響を与え合い、変わり続ける。
そもそも、集落ってそういうものなのじゃないのかな?距離が近かれ遠かれ人が集まって生きるっていうのは、そういう事だろうと思う。
未来永劫、変わり続ける集落なんて事は言い切れない。
だから「変わり続けるであろう集落。」
ここには、今の当たり前やセオリー、常識を疑い、常に今の最善を探り、生きる人たちが集まる。
こういう古い集落には、現代の希薄になってしまった人間関係ではなく、昔ながらの良き人間関係というか、同じ生き物としての人間と人間との関係性が脈々と受け継がれていて、とても美しい景色が広がっている。
それらを大切に紡ぎながら、僕らの今や今、僕らに見えている未来を少し重ねさせてもらう。そして、僕らのアンダーエイジが更に色を重ねていってくれるんだろう。
「変わり続けるであろう集落」
そういう事だ。