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ファンキーな不動産屋の九州滞在記~3日目①~。

2023,02,13~2023,02,18の5泊6日で訪れた長崎~佐賀~福岡~熊本、一人旅。

京都一ファンキーな不動産屋の実に偏った九州滞在記。

今回、そもそものきっかけは、エコビレッジ サイハテの坂井くんから来てよって言われた事。でも、遠くてなかなか行けないだろうと、近くの産業遺産、斜陽商店街、戦後のドサクサ飲み屋街、公営住宅に特化して、廻らせていただきました。

全行程で撮った写真は1,900枚。そこから選びに選んだ写真たちと旅の途中に綴ったメモ書きでお伝えします。

今回は3日目2023,02,15①です。おっと!気づきましたか?1日目、2日目は前後半だったのが、3日目は①となっています。何番まであるんだろうね?うふ。

①は旧日本軍佐世保鎮守府聴音所跡~ダイヤソルト高峰社宅~ダイヤソルト崎戸工場~崎戸町公営団地?~間瀬混在集落?~大嶋造船所青雲寮です。お付き合いくださいませ。

○3日目は朝から大島の先の崎戸島まで行って、佐世保に一旦戻るフリをして通り過ぎて、佐賀に入って、一箇所、興味が引かれたところに寄って、福岡の久留米入り。そこから南下して、大牟田市あたりへ。最終的には熊本シティー泊という行程。さぁ、行くぞ。

旧日本軍佐世保鎮守府聴音所跡

〇「この建物は、旧日本海軍佐世保鎮守府の特設見張所の中の聴音所として昭和13年に建築され、終戦までの7年間、海底のスクリュー音等をキャッチするための施設でした。二度とあのような悲惨な戦争の起こることのないよう、後世に残すため保存しています。」とある。ここも、あまり人が来てなさそうだったなぁ。なんだろうな。思ったのは、良いも悪いもひっくるめて、まちや建物に訪れるって、そこにいる人たち、そこにいた人たち、そこで行われてきた様々な営みから醸される空気やカルチャーがまちや建物に染みついていて、そういう場所に身を置くと感じるモノがあるんだな。もちろん、教科書やインターネット、SNSなんかでたくさんの事を知れるし、見られるけど、そういう生の感じ、リアルな肌感みたいなモノが今という時代に大切なんじゃないのかな。

旧日本軍佐世保鎮守府聴音所跡

○この日はアドリブで寄ったところが多くあった。一人旅の良いところは誰に気兼ねする事なく、ぱっと目に入った集落に寄れるから、ノンストレス。家族とかでもそうなんやけど、当たり前の話、人それぞれ価値観は違うから、偏った僕の興味を遠慮なく出せないからね。だからこそ、目的のはっきりした旅は一人旅が最善なのです。

ダイヤソルト高峰社宅 ほとんど人が住んでないように見える
ダイヤソルト高峰社宅 ほとんど人が住んでないように見える
ダイヤソルト高峰社宅 ほとんど人が住んでないように見える
ダイヤソルト高峰社宅 ほとんど人が住んでないように見える

○ブンブン蒸気?煙?を出して稼働していたダイヤソルト崎戸工場かっこ良かった。やっぱ、工場も現役バリバリで生きている方が良いな。2日目と同じで、この日も、仕事と暮らしの紐づきを強く感じたな。ああ、ここも大島って島だからか。

ダイヤソルト崎戸工場

〇往路の時点で遠くから見えていて、何だか寂しそうな立ち姿だなと思って、復路で寄った団地。調べると、おそらく公営住宅らしい。車は何台か停まっていたけど、住んでいる人は多くなさそうだったな。そもそも論、公営住宅なのに人が住んでないってどういう状況なんだろうなぁ。昔は必要とされていたから、建てられたんだろうけど。入居者の少ないところは、単にもう役目を終えたという事か?まぁ、公営住宅って、そんなとこばっかりか。あと、公営住宅って、人がたくさん住んでいる方が世の中的に良い事なのかな?どうなんだろ?初めて考えたな。

崎戸町公営団地?
崎戸町公営団地?
崎戸町公営団地?

〇この集落も完全に通りすがりで寄ったんやけど、ある種、独特な感じがした。公営住宅集落っぽくもあるんやけど、建て替えられたり、直されている家もあって、わかんないから、混在集落?としました。

間瀬混在集落?改装されてるね。
間瀬混在集落?
間瀬混在集落?改装されてるね。
間瀬混在集落?

〇この辺りの建物を見て、僕の仕事をよく知る人からしたら、見慣れた建物たちが多いと思っただろうし、宝の山だとわかってくれるのだろうと思う。

間瀬混在集落?

〇普通に滞在記とかって書いてて思ったけど、わざわざ、遠いまちまで行って、こういうところにばかり行くって、どんな旅だよ。

間瀬混在集落?
間瀬混在集落?
間瀬混在集落?

〇この集落の直されていない建物は、僕が関わらせてもらっている「南吹田琥珀街」や「A HAMLET」の元々の姿とそう遠くない佇まいで、再生の方向性や足並みを揃えられたら、とても良い集落になると思った。こういう集落もそうなんだけど、集合施設やマンション然り、集まっているという利点を生かしていなさそうなところが多い。そもそも、なぜ人は集まって住みだしたんだよって話。

間瀬混在集落?
間瀬混在集落?

〇再生に関して踏み込むと、誰向けの?何のための?という部分が問題になるんだろうな。そもそも、今までの僕の関わらせてもらっている集落再生の例で言うと「南吹田琥珀街」や「A HAMLET」なんかは、周りにそもそも都市的なところがあって、そこから人を振り向かせれば良かったし、家は近隣の都市で仕事はその集落とか、家はその集落で仕事は近隣の都市みたいな近場二拠点での両立が可能だけれど、根本的に周りに都市、もしくは仕事がないところでは、仕事と住まいの両立をそこ、もしくはその周辺で生み出さないといけないからね。大ごとになるのよね。これは、地方と呼ばれるところのどこもが直面する課題だよね。

間瀬混在集落?

〇先述した「南吹田琥珀街」は大阪府吹田市にあって「A HAMLET」や触れてないけれど「霧霧」っていう集落もあって、それらは京都府亀岡市ってところにあるんだな。都市と地方の間というか、まぁ、中途半端と言えば、中途半端なのかもしれないけれど、それはそれでやりようがあると思う。だからさ、集落再生のビジネスモデルなんてのは、失礼な話で、そのまち、その集落にしかない歴史、カルチャーがきっとあるはずで、それらひとつひとつとしっかり向き合わなきゃいけないんじゃないのって話。

間瀬混在集落?

〇もちろん、こういう集落を再生する際には、交通の便が良くないとか、生活の便が良くないっていう現実が付いて回るから、賃料や価格が安いっていう魅力は避けて通れないっていう前提だけれど、やりようはあると思うんだな。結局、やろうとするか、そして、やり切る覚悟があるか、じゃないのかな。

間瀬混在集落?
間瀬混在集落?

〇この辺りは沖縄県の港川ステイツサイドタウンや埼玉県入間市のジョンソンタウン、東京都福生市なんかの外国人住宅街に漂う空気感に近い感じすらある。

間瀬混在集落?
間瀬混在集落?
間瀬混在集落?
間瀬混在集落?

〇そもそもの基本、建物単体の、建物一軒の魅力だけで住みたい住みたい!入りたい入りたい!って人を引っ張るのは難しいと思うのよ。デザインの好みもあるしね。でも、集落単位で考えると、可能性は無限に広がると思うんだな。

間瀬混在集落?
間瀬混在集落?
間瀬混在集落?
間瀬混在集落?

〇僕が今、再生をさせてもらっている、いくつかの集落は、誰でも来てくださいねというスタンスではなく、基本は生き方や価値観のマイノリティの人たちの選択肢になれるような、そういう人たちで集まって、仕事をする場所であったり、住む場所に再生させてもらっている。普通ってこうだよね。に馴染めない人、馴染みたくない人。周りにマジョリティの人たちばかりがいて、あれ?自分が間違っているのかな?って人たちに、ああ、自分はおかしくなかったんだなって思える場所を仲間を環境を生み出したいって思ってやらせてもらっている。単に今までやって来たのは生き方や価値観のマイノリティな人向け。僕を含めた、そういう人たちが借りたいと思うところが全然足りないと思っているから。

間瀬混在集落?
間瀬混在集落?

〇集まるという強みは残して、ターゲットの部分を変えるだけで、生まれ変わらせられると思うんだけどなぁ。ちゃんと、ターゲットを明確にしたり、再生のコンセプトなんかを考えるには、あまりにも、今、僕のいる環境とは違うから、ここにしばらく住んでみて、ここから見える景色を体感する必要はあると思うけどね。可能性はあると思うんだ。

間瀬混在集落?

〇遠くからでも目を引くドデカイ社員寮。

大嶋造船所青雲寮
大嶋造船所青雲寮
大嶋造船所青雲寮

○まとめでも何でもないけど、離島は橋が繋がると利便性は上がるけれど、繋がった先のまちに飲み込まれがち。

〇次は、ファンキーな不動産屋の九州滞在記~3日目②~に続きます。

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