上野はしご酒【一軒目~二軒目】
立冬を迎えた11月7日、霜が降りるほどの寒気が訪れる前にせんべろのメッカこと上野を呑み歩いた。
【一軒目】魚草
山手線を御徒町駅で降り南口から出て、まずはじめに『魚草』という店に向かった。
新鮮な魚と美味しい日本酒が安価で楽しめる店らしい。今回はじめて上野で呑み歩きをするが、事前に調べた店の中で一番訪れたかった店だ。
時刻は14時半頃、店先にあるカウンターはすでに満席で、その後ろで4組ほどの列ができていた。列の最後尾に並び、席が空くのを待つ。怪しげな台湾料理店、どこかの国の異邦人、飛び交うカタコトの日本語。アメ横は雑然としているが居心地が良い。アメ横の喧騒に耳を傾けているとようやく席が開いたようだ。
席につき注文を決める。30分で席を空けなければならないそうなので、席に着くなり一度に注文した。
刺身盛り合わせ
ボタンエビ
生牡蠣
モウカの星(サメの心臓)
カニ味噌
これらに加えて紀土と日高見という辛口の日本酒を2種頼んだ。どちらも人の良い店主が頼んだ魚に合うようにおすすめしてくれたものだ。
【二軒目】もつ焼き大統領
一軒目で少し身体が冷えたので、二軒目はもつ煮を食べに『もつ焼き大統領』に入った。
時刻は15時半頃だが、『魚草』と同様に店内は混雑していてアメ横の盛況ぶりがわかる。『もつ焼き大統領』は幸いながらまだ満席ではなかったのですんなり席に着くことが出来た。
二軒目なので2の指をしているが酔っ払ってるだけなので気にしないでもらいたい。
店内では店員や客たちが競馬中継に釘付けになっていた。馬がゴールラインを踏むと店内の勝負師たちの感情が静かに入り乱れていたようだった。
この店ではやはり「もつを食べよう」という心持ちだったので、もつ煮に加えて2品ほど頼んだ。
もつ煮
合鴨くんせい
なめこおろし
どれも酒のつまみとして最高だった。もつ煮も当然美味しかったが、合鴨くんせいはまた食べに来たいと思う味だった。実は鴨肉に目がないのだ。
飲み物は中ジョッキの生ビールと電気ブラン。このときはじめて電気ブランを飲んでみたが、なかなか強くて自分には向いてない酒だとわかった。
16時頃、注文したものも食べ呑み終わってしまった。三軒目へ向かうため店を出る。
呑み歩きはまだ始まったばかりだ。