撮影ログ〜川崎市・扇町駅〜
土曜日なのに夕方に目が覚めてしまった。惰眠を挽回するべく工場夜景を見に行くことを思い立つ。
目的地は多摩川下流の先、扇町駅だ。乗り換えルートが複雑であまり覚えてないが、尻手駅で南武線から南武線に乗り換えることがあった。よくわからないけどそれが正しいらしい。
浜川崎駅へと向かう。車窓にはマンションや団地の灯りが流れていく。遠くの方で赤く光る鉄塔が見えた。
浜川崎駅で鶴見線へと乗り換える。浜川崎駅には改札らしい改札はなかった。善意によってこの駅は成り立っているように思えたが、こんなとこでズルするのも無駄な気がするので人の合理性に頼ったものなのかもしれない。
2車両しかない鶴見線にはまばらに人が座っていた。これから先、この人たちはどこへ向かうのだろうか。
ようやく扇町駅へと到着。駅前に2匹の野良猫が座っていた。2匹はこちらを意に介さず思い思いの行動をしている。この町では野良猫を取り締まる人間がいないんじゃないかと思う。警戒心の薄い猫たちは接近することを許してくれた。
工場を見に行く前に鶴見線の線路に惹かれた。交差した線路が美しい。線路が好きだ。
駅から離れ、西側の道を歩いてみる。
誰もいない夜道に工場の音が響き、遠くでは煙突から煙が上がっていた。
西側を30分ほどまわったあと、駅へと戻る。
途中野良猫が電柱の側でこちらを見ていた。近寄ってみると猫はすぐに逃げ出してしまった。驚かせてしまい申し訳ない。
駅に戻り、今度は東側へと向かってみる。
駅前には最初とは別の野良猫が2匹いた。駅前の猫たちは人に慣れてるのだろうか。近づいても逃げ出したりしなかった。
東側を少し歩くとクレーン車が何台も並んでいた。少し肌寒い4月半ば、身を寄せ合って暖を取ってるようなクレーン車たちが愛おしく思える。
西側には大通りがあった。大通りではバスが走っていた。川崎駅とこの辺りをまわっているようだ。
大通りをさらに進むと突き当たりで身代わり地蔵が祀られていた。何のために置かれているのだろうか。夜道に現れた地蔵は当然不気味だった。尤も昼間でも不気味だと思うが。
扇町駅の西側をそれなりに歩いたので、このまま駅に戻らず浜川崎駅まで歩いてみることにした。
浜川崎駅までの道中に扇橋という橋がある。それが目的だ。
身代わり地蔵から扇橋はすぐに到着した。水面に映る工場の光が綺麗だと思った。
以降は浜川崎駅まで暗い道を歩くだけだった。薄着で寒かったので写真を撮る気も失せてしまった。
途中寄ったセブンイレブンのカフェラテがすごく沁みた。これも撮っておきたかったと今になって思う。