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deepseek入門 始め方から打ち負かし方まで

ニーハオ(笑)。
私が生まれたころなんて、ゴダイゴが初めてロック音楽を披露した、自転車に乗ったイメージしかなかった中国ですが、なんとすごいものを作っていますよね。私もお世話になっています。とりわけ話題なのがdeepseekです。これはチャットGPTよりも高性能な対話型生成AIとされ、私も実際使ってみて実感しました。なんでも、NVDAのGPUが手に入らないってのにプログラム駆使して超安く作ったんだとか。マハーポーシャかよ。そんなdeepseekを使って遊びたいと思います。


始め方

始め方とは言っても非常に簡単です。皆さんもGoogleアカウントはお持ちですよね?Googleアカウントはほとんどのサービスを使うのに便利です。企業側もGoogleアカウントでログインするならと色々面倒な設定をしなくてもいいようにしてくれています(もちろん知らぬ間にクレジットカード情報とか抜かれるかもしれないので捨垢でやって下さい)。そんなGoogleアカウントを作ったら、deepseekのサイトにアクセスしましょう。

DeepSeek

deepseekのトップページ

サイトにアクセスしたら、Start Nowをクリックして下さい。


ログイン画面

ログイン画面では一番板のLog in with Googleを選択。そのまま、Googleアカウントにログインして下さい。その後、チャットGPTと同じような感じのチャット画面が出てきますから、そこからチャットを楽しみましょう。

取り合えず会話してみる

日本語での回答も流ちょうにできるそうです。挨拶がてら、普通に質問してみます。

初対話

いきなりなんだよって感じですが、お許しを。
うーん回答としてはイマイチですね。私的には、中国の大敵を批判すると思ったら「台湾も中国です」って、ちょっと思想強くないですか?
というか、殺人を犯してはならぬというのは自然法ですよね?自治国家の中国ではそれすらも超越する法律があるんですね~。

「どちらか一人人物名で」と、もっと具体的に言わせてみましょう。X(Twitter)のGrokだと結構しっかり答えてくれますが、、、。

再チャレンジ

今度はサーバーが忙しいというなんとも卑怯な手で逃げられました。この後6回リトライさせたのですが、今度は一度に大量の入力をするなともう受け付けてすらくれなくなりました。残念。

もうちょい聞いてみる

ちょっと味気ないですよね。てことで、もう少し聞いてみます。

こんにちは

挨拶は返してくれました。

深追い

うーんこれも逃げるんですね。これは仕方ないか。逆に、中華製だし答えてくれると思ったんだけどな。

トランプ大統領は知ってる?

トランプ大統領もやっぱりタブーっぽいです。新聞にも同じことが書いてあったのですが、deepseekは「トランプ前大統領」というそうです。
てか、サーバーエラーで逃げるの得意ですね。

deepseekに勝てるか

AIはすごいです。短時間で結構正確に答えてくれるんですよね。でも、やっぱり自分が解けた問題をAIが間違ってくれたらうれしいですよね。私はこれまでいろいろな生成AIと戦ってきていますが、IQテストなら負けたことないです。GPT4oとも大差付けて勝っています。でも、deepseekは数学や物理、化学といった計算系が得意だそうです。だったら付き合ってあげましょう。


数学の問題

とりあえず高校数学(?)くらいの問題をネットから拾ってきました。これがなんと解けてしまうんですね。私の感覚だとGPT4oなら間違えそうな感じでしたが、簡単なのでできましたね。まあ、代入するだけだしな。
どうでもいいですがsin^2θ+cos^2θ=1です。これを変形すれば解けます。


同値証明もできる

とっておきをぶつけてみる

腹が立ったので、結構難しいのをやらせてみます。

放物線y=x^2と直線y=m(x-1)は異なる点P,Qで交わっている。定数mの範囲及びmが変化するときの線分PQの中点Mの軌跡を求めよ。

これは対象式の問題です。学生の知り合いが見繕ってきてくれたのですが、私は初見では解けませんでした。中点を求める公式(x1+x2/2)のx1とx2の部分がx^2-mx+m=0より求めたx1+x2とx1*x2の値で求められるっていう奴です。まあ、人間が解く問題ではないと思うので、さっそくdeepseekにやらせてみます。

**問題の確認**

放物線 \( y = x^2 \) と直線 \( y = m(x - 1) \) は異なる2点 \( P \) と \( Q \) で交わっている。定数 \( m \) の範囲および、\( m \) が変化するときの線分 \( PQ \) の中点 \( M \) の軌跡を求めよ。

**ステップ1: 交点の座標を求める**

まず、放物線と直線の交点を求めるために、2つの式を連立させます。

\[
\begin{cases}
y = x^2 \\
y = m(x - 1)
\end{cases}
\]

これらを等しく置くと、

\[
x^2 = m(x - 1)
\]

整理すると、

\[
x^2 - m x + m = 0
\]

これは \( x \) に関する二次方程式です。この方程式が異なる2つの実数解を持つためには、判別式 \( D \) が正でなければなりません。

**ステップ2: 判別式を計算する**

二次方程式 \( x^2 - m x + m = 0 \) の判別式 \( D \) は、

\[
D = (-m)^2 - 4 \times 1 \times m = m^2 - 4m
\]

この判別式が正であるためには、

\[
m^2 - 4m > 0
\]

これを解きます。

\[
m(m - 4) > 0
\]

この不等式が成り立つのは、\( m < 0 \) または \( m > 4 \) のときです。

**ステップ3: 定数 \( m \) の範囲を決定する**

したがって、放物線と直線が異なる2点で交わるための \( m \) の範囲は、

\[
m < 0 \quad \text{または} \quad m > 4
\]

**ステップ4: 交点 \( P \) と \( Q \) の座標を求める**

次に、交点 \( P \) と \( Q \) の座標を求めます。二次方程式 \( x^2 - m x + m = 0 \) の解を \( x_1 \) と \( x_2 \) とすると、

\[
x_1 = \frac{m + \sqrt{m^2 - 4m}}{2}, \quad x_2 = \frac{m - \sqrt{m^2 - 4m}}{2}
\]

対応する \( y \) 座標は、

\[
y_1 = x_1^2, \quad y_2 = x_2^2
\]

**ステップ5: 中点 \( M \) の座標を求める**

線分 \( PQ \) の中点 \( M \) の座標 \( (X, Y) \) は、

\[
X = \frac{x_1 + x_2}{2}, \quad Y = \frac{y_1 + y_2}{2}
\]

まず、\( X \) を計算します。

\[
X = \frac{x_1 + x_2}{2} = \frac{\frac{m + \sqrt{m^2 - 4m}}{2} + \frac{m - \sqrt{m^2 - 4m}}{2}}{2} = \frac{m}{2}
\]

次に、\( Y \) を計算します。

\[
Y = \frac{y_1 + y_2}{2} = \frac{x_1^2 + x_2^2}{2}
\]

ここで、\( x_1 + x_2 = m \) と \( x_1 x_2 = m \) を用いて \( x_1^2 + x_2^2 \) を計算します。

\[
x_1^2 + x_2^2 = (x_1 + x_2)^2 - 2x_1 x_2 = m^2 - 2m
\]

したがって、

\[
Y = \frac{m^2 - 2m}{2} = \frac{m^2}{2} - m
\]

**ステップ6: 中点 \( M \) の軌跡を表す式を求める**

中点 \( M \) の座標は \( \left( \frac{m}{2}, \frac{m^2}{2} - m \right) \) です。ここで、\( m \) をパラメータとして消去し、\( X \) と \( Y \) の関係式を求めます。

まず、\( X = \frac{m}{2} \) より、

\[
m = 2X
\]

これを \( Y \) の式に代入します。

\[
Y = \frac{(2X)^2}{2} - 2X = \frac{4X^2}{2} - 2X = 2X^2 - 2X
\]

したがって、中点 \( M \) の軌跡は、

\[
Y = 2X^2 - 2X
\]

**ステップ7: 軌跡の範囲を確認する**

\( m \) の範囲は \( m < 0 \) または \( m > 4 \) です。これに対応する \( X \) の範囲は、

\[
m = 2X \Rightarrow X = \frac{m}{2}
\]

したがって、

\[
m < 0 \Rightarrow X < 0 \\
m > 4 \Rightarrow X > 2
\]

つまり、\( X < 0 \) または \( X > 2 \) のとき、\( Y = 2X^2 - 2X \) が成り立ちます。

**最終的な答え**

- 定数 \( m \) の範囲は \( m < 0 \) または \( m > 4 \)
- 線分 \( PQ \) の中点 \( M \) の軌跡は \( Y = 2X^2 - 2X \) で、\( X < 0 \) または \( X > 2 \) の範囲で定義される

死ぬほど長いのが出力されましたが、これがあっているんですよね。途中でずれたけど最後でごまかすといったこともなく完璧です。
これにはさすがに言葉が出ませんでした。

諦めない

あきらめきれずに何度も難問をぶつけてみましたら2回目の化学の問題でやっと引っかかってくれました。やったね。

ある量の気体のアンモニアをモル濃度0.40mol/Lの硫酸100mlにすべて吸収させた溶液がある。アンモニアの吸収によって硫酸の体積は変化しないとする。この溶液を10ml取って2.5mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で中和すると3.1ml加えたところでちょうど中和した。吸収したアンモニアの体積を有効数字2桁で答えよ。

これ、難問です。でも、mol濃度の問題だし、1mol=22.4Lってわかっていれば大丈夫なはず。と思ったのですが、いい感じにはまりました。

**問題の理解**

まず、問題文をしっかりと理解しましょう。

1. **硫酸溶液の準備**:
- モル濃度: 0.40 mol/L
- 体積: 100 mL

2. **アンモニアの吸収**:
- アンモニアを硫酸に吸収させ、溶液の体積は変わらないと仮定。

3. **中和反応**:
- 吸収後の溶液から10 mLを取り出し、2.5 mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液で中和。
- 中和に必要な水酸化ナトリウムの体積: 3.1 mL

4. **求めるもの**:
- 吸収したアンモニアの体積(有効数字2桁)

**化学反応式の確認**

まず、アンモニア(NH₃)と硫酸(H₂SO₄)の反応を考えます。

\[ 2NH_3 + H_2SO_4 \rightarrow (NH_4)_2SO_4 \]

この反応では、2モルのアンモニアが1モルの硫酸と反応して、硫酸アンモニウムを生成します。

**中和反応の確認**

次に、水酸化ナトリウム(NaOH)と硫酸の反応を確認します。

\[ H_2SO_4 + 2NaOH \rightarrow Na_2SO_4 + 2H_2O \]

この反応では、1モルの硫酸が2モルの水酸化ナトリウムと反応します。

**計算の手順**

1. **硫酸のモル数を計算**:
- 硫酸のモル濃度: 0.40 mol/L
- 体積: 100 mL = 0.100 L
- モル数 = 濃度 × 体積 = 0.40 mol/L × 0.100 L = 0.040 mol

2. **中和に使用された水酸化ナトリウムのモル数を計算**:
- 水酸化ナトリウムのモル濃度: 2.5 mol/L
- 体積: 3.1 mL = 0.0031 L
- モル数 = 濃度 × 体積 = 2.5 mol/L × 0.0031 L = 0.00775 mol

3. **中和反応における硫酸のモル数を計算**:
- 硫酸と水酸化ナトリウムの反応比は1:2
- したがって、硫酸のモル数 = 水酸化ナトリウムのモル数 / 2 = 0.00775 mol / 2 = 0.003875 mol

4. **吸収後の溶液中の硫酸のモル数を計算**:
- 吸収後の溶液から10 mLを取り出し、その中の硫酸のモル数は0.003875 mol
- 全体の溶液の体積は100 mLなので、全体の硫酸のモル数 = 0.003875 mol × (100 mL / 10 mL) = 0.03875 mol

5. **吸収されたアンモニアのモル数を計算**:
- 最初の硫酸のモル数: 0.040 mol
- 吸収後の硫酸のモル数: 0.03875 mol
- 吸収されたアンモニアのモル数 = 初期硫酸のモル数 - 吸収後の硫酸のモル数 = 0.040 mol - 0.03875 mol = 0.00125 mol

6. **アンモニアの体積を計算**:
- アンモニアの標準状態でのモル体積: 22.4 L/mol
- アンモニアの体積 = モル数 × モル体積 = 0.00125 mol × 22.4 L/mol = 0.028 L = 28 mL

**結論**

吸収したアンモニアの体積は、有効数字2桁で **28 mL** です。

さすがに計算した方は私を含めていないと思いますが、答えは56mlです。どこかで倍し忘れた?
何はともあれdeepseekに誤回答させることに成功しました。

化学は苦手?

折角、化学の問題で仲良くなれると分かったので、ちょっと簡単な質問をしてみました。

1molの気体の水素を生成するのに必要な水素イオンと電子の量はそれぞれいくらか?

それに対する回答が少し不可解です。

電離式の問題

私は何気なく、ちょっと会話程度に聞いたんですよ。でも、気体の水素を扱う式であれば、H2→2H++2e-ですよね。でも、こいつは原子の電離を表した。してやったり(笑)。やっぱり、化学は私に似て不得意なんですかね。でも、AIが化学実験やってノーベル賞取ったら困りますよ。

おわり

ま、そんな感じでdeepseekと戯れてみました。皆さんもいらないGoogleアカウントがあれば遊んでみてください。あと、オープンソースらしいので、ファインチューニングなどなどやってみてはいかがでしょうか?

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