時間の断片化と向き合うために考えたこと
今年もアドベントカレンダーの季節がやってきました。タイムラボアドベントカレンダーの22日目の記事を担当させていただきます、かわしたです。
タイムラボアドベントカレンダー 2024
1. 節目の振り返り
私は2020年にタイムラボにエンジニアとして入社し、まもなく5年目を迎えます。この5年間、タイムラボで時間に関する課題に向き合う中で、時間が最も重要かつ制約的なリソースであることをより深く感じるようになりました。
先日、長年開発してきたカレンダーのWebサービスをリリースできたことは、私にとって1つの節目でした。このタイミングで、時間の使い方やその課題について振り返りたいと思います。
2. 時間の断片化という課題
タイムラボでは、複数のカレンダーを統合して同期するツール「Lynx」を開発し、時間管理をしやすくする環境を提供してきました。しかし、リンクスを活用する中で、見えてきたのは 「時間の断片化」 という大きな課題です。
断片化の現象
複数のプロジェクトに関与し、多くの関係者と調整する中で、予定が細切れになり、まとまった作業時間が確保できなくなります。結果として、タスクの切り替えにコストがかかり、集中力が低下してしまいます。影響
時間の断片化は、深い作業を妨げ、表面的なタスク処理に終始する原因になります。「常に忙しい」と感じるものの、前に進んでいる感覚が得られない状態が慢性化しやすいです。
3. 時間の使い方を見直すことの重要性
時間の使い方を考える上で、自分自身の過去を振り返ってみました。
小学-高校生時代
誰かに時間を決めてもらう「時間割」があり、特に意識せず決まった枠内で生活していました。大学生時代
時間割をある程度自分で組み立てられるようになり、主体的に時間を管理する経験を得ました。社会人時代
就業時間という大枠はあるものの、タイムラボでは個人の裁量が大きく、自由度の高い時間管理が可能です。最低限のルールとしてカレンダーの記録や日報の提出がありますが、自分の時間の使い方を大きく委ねられる環境です。
高校生までは時間割があったおかげで、時間が断片化しづらく、目的に沿った時間の使い方が自然とできていたように思います。しかし、大学生になると自由な時間が増えた反面、使い方を持て余してしまうことも多々ありました。
本来、時間割を作ることで効率的な時間管理ができるはずですが、社会人になると会議や他者との調整が増え、個人で自由に時間割を組むことが難しくなります。この課題をどうにか解決できないか。
4. 断片化への対策:大人の時間割を作る
時間の断片化を防ぐために個人で対処することも重要ですが、それだけでは限界があります。(通知を切っても、ブロック予定を入れても割り込むものは割り込みます)
最も有効なのは、組織やチームとして「時間割」を話し合い、共有すること だと感じています。
議論の価値
「時間割」というアウトプットを作ることが目的ではありますが、その過程での議論自体にも大きな価値があります。時間の使い方を話し合うことで、組織全体で時間の活用方法を明確化し、メンバー間で共通の意識を育むことができます。この共通意識は、効率的な働き方やチームの一体感を生み出す基盤となります。議論すべきポイント
会議は1日何時間が理想か?
会議を集中的に行う日を作るべきか?
コアタイムをどこに設定するか?
必要のない作業に時間を費やしていないか?
共通認識の重要性
時間に対する共通認識を育むことで、組織全体の時間リテラシーを高め、効率的な働き方を実現できます。
5. まとめ
「一年の計は元旦にあり」の言葉に倣って、組織としても新年の始まりに「時間割」を決めてみてはいかがでしょうか。
タイムラボでの経験を通じて学んだ「時間」の価値を共有することで、皆さんの時間の使い方に少しでも役立つヒントがあれば幸いです。