「本当の夢はこれじゃない」
小学校の卒業アルバムの『将来の夢』の欄には「イラストレーターになりたい」と書いた。
新体操漫画『光の伝説』に出会い、ダンスへの憧れを持った。
中学3年生の時、大好きだった父がある日失踪、その後行方不明のまま両親が離婚という経験から、「早く結婚して幸せな家庭を築きたい!」と願った。
そして、
・20歳でイラストの専門学校を出てフリーのイラストレーターに!
・22歳で結婚!
・24歳で第一子を、26歳で第二子を出産!
・28歳の時に初めて挿絵を担当した児童書がシリーズ25冊出版され、NHKでアニメ化の話が出るくらいの大人気に!
・30歳でチアダンスを習い始め、34歳でなんとチアダンスの先生に!
35歳、チアダンスの先生も軌道に乗り、イラストの仕事は途切れ目なくもらえ、自宅で忙しく仕事をしながら可愛い息子たちがいる毎日。
一見、まるで夢を全て叶えた人のように見える。
だけど、どんなに次々お仕事をもらえても、どんなに本が売れても、「何かが違う」「何かが足りない」「わたしの本当の夢はこれじゃない」という漠然とした思いが常に付きまとっていた。
でもそれが何なのかは全くわからなかった。
ただただ、「何かが違う」のだ。
さて、夢を全部叶えた素敵な人っぽいわたしの裏側は全然素敵じゃなかった笑
第二子出産直後に夫が仕事をやめたことからわたしが大黒柱になり、仕事がたくさんあっても全て生活費に消え、時には足りず、常にお金の心配を抱えていた。
当然仲も悪くなり、何か言うと喧嘩になるから何も言いたくないと、「無」みたいな気持ちでとにかく子供達が20歳になるまでは、と毎日を表面上穏便に、と過ごしていた。
子供達や友人の前では当時の100%の自分でいたかもしれない。
でも、家では嘘の自分でいろんなことを押し殺して生きていた。その時は「穏便に」が大事で必死だったから、自分を押し殺しているという感覚さえも押し殺していたというか、そこにすら「無」だったと今は思う。
結局子供の成人まで耐えられず36歳で離婚したものの、そこから8年同居を続けていた。
44歳で1人の部屋を借りた。そこからの変化がすごかった。
1人の空間ができたこと、恋人の存在、タロットカードとの出会いで、埋もれていた本当の自分をどんどんと見つけていくことができた。
そして、ある時突然に「わたしの1番の夢は『幸せな結婚』だったじゃないか!!」ということを思い出せた。
1番の夢なのに、嘘のように自分の中から消えて、忘れていたことが衝撃だった。
わたしがずっと「何かが足りない、何かが…」と思っていた「何か」、それは『幸せな結婚』だったのだ。
あの時「結婚」はしていたけれど、「幸せ」ではなかった。
だからイラストやダンスの仕事の夢がどんなに叶っても、根本の夢が叶っていないから、そしてそれを忘れて思い出せなくなっていたからモヤモヤしていたのだ。
今、わたしが求める夢は
『大好きな運命の人と幸せな結婚生活を送りながら、イラスト、チアダンス、カードリーディング、お片付けの手伝いで地球に貢献する仕事をする』
ここにはもう何の違和感もない。完璧だ!
これがわたしの使命だ〜〜!!とわかった時の爽快さったらなかった。
そして人生がものすご〜〜〜〜〜く楽になった。
本当の自分がわかると無駄なものがいらなくなる。人を羨むことも無理することもなくなる。
『大好きな人と幸せな結婚生活を送りながら、イラスト、チアダンス、カードリーディング、お片付けの手伝いで地球に貢献する仕事をする』
このためだけに生きていれば自分は心から幸せだから、誰に何を言われようとも気にならない。
カードリーディングの仕事をしていて、本当の使命、本当の自分の気持ちを見つけた時、みなさん涙する。
気持ちがわかるから、わたしももらい泣きしてしまう。
本当の夢は必ず心の中にある。大切な夢ほど、大事に大事に心の中にしまわれている。
そして、自分に見つけてもらうのを、思い出してもらうのをずっと待っている。