『ランプの精 リトル・ジーニー(1) おねがいごとを、いってみて!』
最近Instagramなどに「リトル・ジーニーが大好きで読んでいました!」というメッセージをたくさんいただけるので、原稿の整理とともに想い出話やウラ話など載せていこうと思います。
『ランプの精 リトル・ジーニー』はポプラ社の児童書で、2005年〜2014年まで続いた25巻+『リトル・ジーニーのひみつ』というファンブックで計26冊のシリーズです。
その頃ジーニーを読んでくれていた子たちがもうしっかりと大人になっているのですね。感動してしまいます。
もしかしたらリトルジーニーを読んでくれていた子が、今イラストレーターを目指していたりするかもしれないし、今まさに読んでくれている子が将来目指すかもしれないですよね。この記事が誰か1人にでも役に立てばいいなと思います。
さて、まずは第1巻!
ジーニーのカバーにはアラビアっぽい形の窓があいていて、毎回窓にどうジーニーを配置するか、がポイントでした。パズル好きな私なので、毎回楽しく考えていました。
カバーを外すとこんな絵が出てきます。表紙原画です。ジーニーシリーズの表紙絵はアクリル絵の具を使っています。
大事なシリーズの貴重な1巻なので1巻だけはラフもとってあります。
表紙も3つくらいラフを出していますね。やはりカバーの穴からジーニーの正面&全身が写っていた方が良い、ということでこの絵に決まりました。
中扉のラフも3パターンありました。
左の赤い丸がついている、アラジンパンツをつまんではじめましての挨拶をしているジーニーになりました。
そして1巻なのでキャラクターラフがあります。
アリがクルクルだったりおかっぱだったり!だいぶ違いますね、面白い♫
本文のイラストは、画用紙に線を竹ペンとハイブリッドで描き、色はコピックと色鉛筆を使って塗っていました。
『リトル・ジーニー』は、私がはじめて携わった児童書です。
それまで、女性誌や広告などのカットを描いていたのですが、ある日ポプラ社の久保様(ずっと様をつけて呼んでいる初代担当さん)から新しいシリーズの挿絵を、とご連絡をいただきました。
お話を読んですぐにジーニーのイメージがわきました!アラビア、ランプの精!!大好きな世界なのです🧞♀️
これが9年続く、26冊のシリーズになるとは夢にも思っていませんでした。
ちなみに久保様は、ジーニーのイラストレーターをいろいろ探している中で、『MyBirthday』という雑誌に描いていた私のイラストを見て「この絵だ!」と思って連絡をくださったそうです。
『MyBirthday』は、中学生時代から大好きな谷川史子さんがカットを描かれていたわたしにとって憧れの雑誌で、売り込みをしてお悩みコーナーのイラストを描かせてもらっていたのです。
谷川史子さんがいなかったら私は『MyBirthday』にカットを描いていなかったかもしれないし、そうしたらジーニーの挿絵の話も来なかったでしょう。
憧れの雑誌きっかけでの、素敵すぎる出会いでした。