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1994年7月 真夏のこんな時期に発作的に京都 3(終)

【まとめ】昨夕会ったMちゃんから京都のお勧めを聞いて、あと、何となく気になる所も含めて帰るまであちこち回ることに。まずは実相院、それから妙満寺。壬生の屯所跡にも。とにかく暑い3日間、夏の京都を堪能して帰る。

7月18日(月)

ホテルの広々とした部屋にて涼しく朝を迎える。やっぱりお寺二泊にしなくてよかった、としみじみ思う。ご住職とても素敵な方だったけどね……あの暑さはちょっと。

昨夜、Mちゃんから聞いた地元のお勧めスポットと何となく寄りたくなった所を回ることにする。

まずはMちゃんイチオシの実相院。

頂いたリーフレット

狩野派の襖絵がそこかしこにある。後水尾天皇が「忍」の一字を書きまくっていたというのが余計に怖い。中国全図と天星図(?)屏風が素敵だった。青が美しい。

北王路バルターミナルで、じいちゃん、ばあちゃん、3歳くらいの小僧さんを見る。小僧さんがやたらその辺の扉を開けようと走り回っていて、老夫婦はひっしに追いかけまわしている。じいちゃんが時刻表を指して
「ほら、おーちゃくする子はバスにのられません、と書いてあるでここに」と読んでいるフリをしながら言い聞かせている。

妙満寺。あんがい全体的に新しい雰囲気。

妙満寺 写真ACより

入って左手の四角いパゴダが印象的。
雪の庭は、夏には熱気を発していた。

道成寺の鐘に触ってしまった……思ったより小さめで、銘の文字はそこまで達筆な感じがない。

お寺の外側の柱隅にミツバチが群がっていた。
パゴダは1973年頃に作られたらしい。少し異様な雰囲気を漂わせている。
柱に群がるハチを見たので余計に、お寺評価に不気味さが上乗せされていただけかも。

壬生の新選組屯所跡。民家になっていて、八木と表札があった。
おそるおそる覗くと、涼し気な土間にわんこが寝ていた。

脇にある鶏卵素麺のお店でお土産に鶏卵素麺なるものを買う。
細い糸状に絞られた甘いお菓子。かなり黄身の味が濃い。

このあたりに「維新文化財により貼紙禁止」なる注意書きがあった。

丸い紙うちわをどこかで頂いていた
うちわのB面?

なにかと感じた京都らしさ。

1. 京都バスの料金表。6と9だけがなぜか六、九と漢数字表記だった。
2. バスに乗って来たおばあさんに席を譲ったら、「あらあら、せっかく座ってはるのにい」と。それでも喜んで座ってくれた。

3. 冷麺なるメニューが出ていた店、麺がのびたようなラーメン系の太いやつだった。他の店もそうなのか分からないが、ウィンドウの見本を見る限り、同じ感じだった。

4. 街のあちこちに小さな祠があって、たいがい正面に卍がついている。ひとつだけ、高台寺の近くにナチスのマークと同じ向きのものがあった。

5. 一つの門口にたくさんの表札がかかっている。覗くと、路地になっていて長屋のように家の玄関が並んでいた。夜中に門口の鍵が閉まるのだろうか、そうしたら中の人たちはどうやって家に入るんだろうか、気になった。
(門口が門柱だけの場所もあったり単なる四角い穴だったりというのもあったので、大もとには鍵は無いんだろうな……)

あとから思い出して描いた複数表札イメージ
ここをくぐると表札分のお家があるらしい

遅くならないように、帰りは新幹線だったような。
明日はまたお仕事。

束の間の京都の夏を堪能しました!


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