【トライアル参加者への接し方】初めての柔術体験は最高の経験であるべき理由とシンプルな接し方のコツ3つ
先週、柔術のクラスの終礼でコーチから耳が痛いお話がありました。
それはトライアル参加者に対する接し方についてでした。
その話を聞いてから、私自身もトライアル参加者に対しての接し方について反省しましたし、大きな意識改革がありました。
「私はまだ初心者だから、トライアルに来る人に対して世話をしたりするのはおせっかいなのではないか。」
「入会させたいからって接待するのはいかがなものか。」
そんな考えをしていたら、それって考え直すべきなのかもしれません。
この記事では、誰でもできるトライアル参加者へのいい接し方、なぜそうしなければならないのかについて私が学んだことを書いていきたいと思います。
初めてのブラジリアン柔術体験が最高のものでないといけない理由とは
柔術は人生を良い方向に変える最高の体験
1週間ほど前のある日のクラスでのこと、コーチが終礼で大切な話をしてくれました。
それは「特に白帯の人にとって大事なものとは、技を多く知っている、スパーで相手をタップさせることができる、試合に出て勝った、そんなことじゃないんだ。」という内容でした。
コーチたちが重要視しているのは、「人としてのふるまい」
柔術を通じて人として成長を得られているかが大切で、コーチたちはこんなところを見ているそうです。
仲間や先生へのリスペクトがあるか
身だしなみをちゃんとしているか
クラスを受けるときの態度はいいか
こういった人間的な成長が得られることが、強くなること以上に大事なブラジリアン柔術のメリットなんだと考えているということを強く伝えてくれました。
トライアルで嫌な思いをした人は柔術を始めるか?
そして、話はトライアル参加者への接し方へ。
実はその前週に、何人かトライアルで参加した人がいたのですが、誰も入会しなかったんです。
コーチもその様子を見て思うことがあったのだと思います。
私たち生徒はすでに柔術を始めて、柔術を通じて人生を変える、人間的成長をする機会を得られています。
誰しもが数か月でも柔術を続けていたら、自分の人生がいい方向に変化しているのを程度の差こそあれ実感しているのではないでしょうか。
頑張って練習を続けていたら、できなかった技ができるようになったり、上帯の先輩たちを見て謙虚な気持ちになったり、色々なポジティブな変化があったと思います。
実際に私も柔術を始めて本当によかったと思うし、沢山のメリットを感じてきました。(私が感じた変化についてはこちらの記事をどうぞ)
そして、コーチがこの言葉を言った時、頭をガーンと殴られたような思いがしました。
「トライアル参加者にとって、体験クラスは初めての柔術かもしれないんだ。その時に嫌な思いをしたり、そんなに楽しいと思えなかったら、人生を変える機会を奪うことになるんだよ」
そう、トライアルで嫌な体験をしたら、誰も入会しないどころか柔術も始めないですよね。
当たり前のことですが、忘れていた大切なことを突き付けられてショックを受けました。
ブラジリアン柔術のトライアル参加者への接し方のコツ3つ
そして、先生はさらにどのようにトライアル参加者に接してほしいかを教えてくれました。
実は、私も「自分も初心者だしトライアルの人に何かするのはおせっかいかも(何をしてあげたらいいかわからないし・・・)」と思っているところがありました。
先生が教えてくれた内容はそんな私でもできるシンプルな内容でした。
笑顔で接する
サポートしてあげる
入会させることだけが目的ではないと心がける
この3つだけです。
ひとつひとつ見ていきたいと思います。
1)笑顔で接する
私のコーチがまず最初に言ったことは笑顔で楽しく接してあげなさい、ということでした。
初めて柔術を体験する人は緊張していることが多いと思います。
実際に、私も初めてのトライアルに参加するまで1年も悩んで、やっと勇気を出して体験に行ったので、とても緊張していました。
行ってみたら、先輩たちが笑顔で迎えてくれたこと、声をかけてくれたことでとっても楽しい体験になりましたし安心してクラスを受けることができました。
私がトライアルレッスンに行ったときは、前の日に大会があって優勝した人がいたのでクラスの前に記念写真を撮ったんです。
「あー、なんか変なタイミングで来ちゃったなあ」と横に外れて見ていようと思ったら、なんとトライアルで来た私と夫を一緒に写真撮影に誘ってくれたどころか、真ん中に入れてくれたんですよ!
そして、入会したら毎週こういう撮影があるよー、と冗談まで言ってなごませてくれて、とても安心したのを覚えています。
「スマイルは¥0」じゃないですけど、笑顔で楽しく接するという事は一番簡単でとにかく安心感を持ってもらえるので、絶対に心がけたいですね。
2)サポートしてあげる
次に、もしできたら積極的に声をかけて、困っていることはないか、サポートしてあげたいという気持ちを態度で示してあげなさい、と言われました。
トライアルレッスンに来る人はとにかく不安!
分からないことが多いですし、困ったときに誰に聞いたらいいかも分からないですよね。
そんな時に、レッスンの始まる前や、パートナーを組んで練習するときに声をかけてもらえたら本当に安心すると思います。
日本人の多くの人からしたらちょっと信じられないかもしれませんが、私が柔術を練習しているオーストラリアでは、帯の基本的な結び方すらできない人もいます。(かたむすび自体ができないということです。)
クラスが始まる前は先生が帯を結んでくれたけど、練習の途中でほどけてしまい頑張ってやり直してるけど、全然できなくて焦っているという人を私も何度か見たことがあります。
そんな人たちは内心すごく焦っていて本当に不安だと思うんです。
「やってあげようか?」と声をかけると本当にほっとした表情になる人が多いんです。
帯を結ぶというのは私にとってはなんてことのない内容なのですが、どんな小さなことでも初めて体験する人にとっては難しかったり不安に感じることもあるということだと思います。
こちらも恥ずかしがらず、困っていそうだったらどんどん積極的に声をかけてあげることで楽しく柔術を経験してもらえるのではないかと思います。
3)入会だけが目的ではないと心がける
トライアル参加者がいると、ジムをあげて接待するということはよくあると思います。
やっぱり新規に入会してほしいからですよね。
でも、大事なのはトライアル参加者が入会するかどうかだけが目的じゃないんです。
私のコーチが話してくれたのは、それが初めての柔術の体験だったら、その人にとっての一生の「柔術の思い出」になるということでした。
「自分のジムに入会しなくても、もしも初めての柔術が楽しい体験だったら、他のジムにも体験にいって、きっといつか柔術を本格的に始めるだろう。
柔術は人生を変える可能性がある素晴らしいスポーツだからこそ、その貴重な第一歩に立ち会っている気持ちで接してあげるように」
と私のコーチは言っていました。
「自分の人生を変えるだけじゃなく、そうやって間接的な形で人の人生を変えることにもなるんだよ」と。
私はこの言葉を聞いて、今までの自分の視野の狭さを思い知りました。
自分にとって良い変化を沢山もたらしてくれた柔術だけど、「まだ初心者だから、人のお世話なんてまだ早い。」という風に無意識に思ってしまっていたところがあります。
でも、簡単なことでもその人の第一歩を踏み出すお手伝いはできるんだ!って目が覚めるような気持ちになりました。
私も柔術が楽しくて、40代後半になって怪我ばかりしてもとにかく練習に行きたいくらいなのだから、もちろんほかの人にも柔術を経験してほしいです!
そのきっかけを後押ししてあげるため、楽しく明るく接してあげることくらいお安い御用です。
3つめの心掛けができていたら、きっと1つめも2つめも自然な行動として出てくるんですよね。
まとめ
私が柔術のコーチに言われて、ハッとした内容をご紹介しました。
ブラジリアン柔術は人生を変えるスポーツだからこそ、前向きに柔術を始めてもらうためにも初めての柔術体験は最高のものであるべきなのではないかと思います。
私のコーチが教えてくれた、そのために心がけるべきことは、以下のシンプルな3つの内容です。
笑顔で接する
サポートしてあげる
入会させることだけが目的ではないと心がける
ひとりでも多くの仲間を増やすために、私も今後はトライアル参加者への接し方を意識したいと思います。
私のジムの先輩たちが自然にしてくれたように、私も誰かの最高の柔術のジャーニーを始めるきっかけの一つになれたらいいなと思います。
私が柔術を始めた理由については、ぜひこちらの記事も併せて読んでみてくださいね。
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