【崩壊3rd】なぜ瞳の色が逆?「罪人の挽歌」に隠されたキアナの“裏事情”に迫る
皆さんはじめまして。力ツサンドと申します🫡
今回は崩壊3rdを語るにおいて避けては通れない、メインストーリーChapter17『罪人の挽歌』についての考察を綴っていこうと思います。
目の色は大事だよね
まず今回の考察の前提知識として語らなければならないのがキアナの「瞳」の話。
皆さんご存知の通りメインストーリーchapterⅪ-1「虚空の穹、孤独な月」において、キアナは天穹遊侠という律者の力をコントロールした形態を手に入れます。
だがしかしこの形態はあくまで「律者の意識を抑えてるだけ」。決してキアナは律者意識に打ち勝ったわけではありません。
その証拠に彼女の右の瞳が空律を想起させる黄色に染まっており、律者の力の不安定さを物語っています。
罪人の挽歌の“違和感”
ここからが本題。
今回取り上げる罪人の挽歌では他の場面と大きく異なる箇所が一つあります。
まずはそれについて見ていきましょう。
見て!目の色が違うわ!
定期的に話題に挙がるので知ってる人も多いんじゃないでしょうか。
罪人の挽歌に出てくる律者キアナって、実は瞳の色がいつもと違うんです。
比較してみるとコチラ。
なんだよ…逆じゃねえか……
そう。罪人の挽歌でのみ、キアナの瞳の色が左右反転してるのですわよマナカスさん。単なる配色ミスと見るべきかもしれませんが確かに配色ミスとして片付けるのは簡単、ただ後述にある通り、これってそんな単純な問題ではないんですよね。
今だけはミホヨバを信じてくださいね。
発想の転換って大事だよね
ではここからは「キアナの瞳の色が逆」な理由について、結論から述べて行こうと思います。
なぜ瞳の色が反転しているのか、それは
『罪人の挽歌におけるキアナの律者覚醒がキアナの意思によるものでは無かったから』
つまり
『この時の律者化がキアナの本意ではなかったことが瞳の色の反転として表現されているのではないか』
というのが私の考えです。
なに言ってんだオメー、いろいろと飛躍しすぎなんだよと言いたくなる気持ちはわかります。でもちゃんとわかるようにまとめるので。
最後まで納得はできなかったとしても、あくまで『可能性の話』として面白い内容には仕上げられたと自負しているので。
最後までお付き合いよろしくお願いします。
力ツサンドを信じて。
今からはそれらを要素ごとに分けて話していきましょう。
①右眼の象徴、左眼の象徴
まず初めに先述した『瞳の色の反転は配色ミスなんかじゃない』と断言できる理由について説明しましょう。
崩壊3rdにおいて、特にキアナと空の律者の関係性を語るうえで、左右の瞳は超重大かつ欠かせない要素です。皆さんが思っている三倍は大事です。
まずはコチラ、バカ再生数なことで有名な『ショートアニメ:女王降臨』をご覧ください。
はい。勘の良いガキなら分かりますよね。
そう。
このアニメに出てくる空の律者、横顔カットのほぼ全てが右横顔で映されているんです。
逆に左横顔のカットは3秒あるかどうかの短さ。
また冒頭で一瞬だけキアナが自我を取り戻すシーン、これは一転して左横顔になっています。
他にもchapter9『ショートアニメ:最後の授業』での空律優勢シーンなどでは右横顔が多く映る傾向にあり、
またchapter15『天穹の流星』でのキアナ覚醒時には左の眼が強調されるような演出になっています。
このように、miHoYoはキアナと空の律者との対比関係を構築するうえで右側面は空の律者、左側面はキアナという『象徴』を非常に重要視していると思われます。
こうした演出面でのこだわりっぷりを見ると、罪人の挽歌でのキアナの左右反転は意図して行われたものではないか?そんな大事にしている要素をミスるか?と思わざるを得ません。
②罪人の挽歌は“三つ巴の戦い”だったかもしれないって話
では次に、私が提唱した「律者化はキアナの意思ではなかったのでは」という推測の補強づけをしていきましょう。
本アニメでキアナが律者形態になる前後のシーンを順番に振り返ってみてください。
具体的には
①芽衣がキアナを屋上外に吹き飛ばす
↓
②亜空の矛が芽衣を取り囲むように突き刺さる
↓
③苦しげなキアナがエア階段で屋上に戻る
↓
④「いつもいつも…」
というのが大まかな流れです。
ここで私が注目したのが②の部分。
このシーン、一般的には
「今の自分の力だけでは芽衣を止められないと思ったキアナが、やむを得ず律者の力を行使し芽衣の動きを封じた」
といった見方がメジャーです。
ただ、私としては何か引っかかるところがあって。
なんというか、キアナらしくないように見えるというか、既に心身ともにボロボロなキアナにこんな芸当ができるのか、と。
そこで思ったのが「これって本当にキアナの攻撃なのか」ということ。
そもそもこの時のキアナがどのような状況だったのか、それを加味すれば明白です。
直前の①を見てみると、芽衣の攻撃を受けたキアナは相当なダメージを負っていると思われます。
推定20m以上の屋上から、40〜50mはありそうなグラウンドを跨ぎスタンドに激突。これは少なくともキアナを一瞬昏倒させた「あの膝蹴り」よりも強烈な一撃であるはず。むしろ膝蹴り以上の攻撃を受けているのだから、より深刻なダメージを負っているのは間違いありません。
この時のキアナはほぼ確実と言っていいほど意識を失っていたと考えるのが自然でしょう。
キアナが意識を失っていたとすると、いったい誰が②で攻撃を仕掛けたのか。
それは消去法的にも当然、キアナの中にいる空の律者の人格でしょう。
②の攻撃が空の律者のものとすると、
「キアナがダメージを受けたことにより空の律者を抑える力が緩み、その隙に肉体の主導権を掌握した律者がすぐさま屋上にいる“敵”に攻撃を仕掛けた。」
という筋書きが完成します。整合性は取れていますよね。
【追記情報】
しかしそうなると新しい疑問、なぜ空の律者は②のような寸止め攻撃を行ったのかという問題が生じます。
空の律者は傲慢でバカな女王様キャラに見えがちですが、意外と用心深くて強かなキャラクターです。
そんな用心深く徹底的な空の律者だったら、まず芽衣相手に寸止めの攻撃はしないでしょう。不意打ちだろうが必ず攻撃を当てるはずです。
だが事実、この攻撃は当たっていない。
とすると。
②の攻撃はキアナが芽衣の動きを封じるべく行ったものではなく、空の律者が芽衣を仕留めるつもりで放った攻撃をキアナが軌道を逸らしたという経緯で発生した攻撃なのでは?という可能性が浮上します。
この説を当てはめると、
例えば③におけるキアナの苦しげな様子も、律者の力を使ってしまったこと以上に「あと一歩でも遅れていたら芽衣先輩を殺していた」という恐怖や絶望の念に襲われていたという見方ができます。
このように本アニメの水面下で空の律者の意識が再浮上していたと考えると、その後のシーンの見え方も変わってくるでしょう。
よく言われるのが、『空律形態になって以降のキアナの攻撃は明らかに芽衣を傷つけないよう配慮されたものに変化しており、それがキアナと芽衣の覚悟の差を象徴している』という解釈。
実際のところ、律者キアナの攻撃は芽衣自身を狙ったものではなく芽衣の周囲を囲い込むような攻撃方法になっており、彼女が敢えて攻撃を外しているように見えます。
しかしここまで読んでくださった皆さんなら私の言いたいことが分かりますよね。
キアナは覚悟が足りないから手を抜いていた訳でなく、手を抜かなければならない状況だったのではないかと。
私は「この時のキアナは芽衣を止める覚悟が足りなかった」という解釈に真っ向から異を唱えたい。
だってキアナは猫チャームなどの戦乙女武装を使っていたし、芽衣の脚を折ろうとさえしていた。彼女だって「絶対に芽衣先輩を行かせない」という並々ならぬ覚悟を持っていたはず。この時のキアナは芽衣を再起不能にしてでも止めようとしていた。これは嘘じゃない、本当のことだと思います。
なのになぜ律者形態時は手を抜くかのような真似をしたのか。それはあの時の彼女が律者意識と戦っていたからなのではないでしょうか。
この時のキアナにもう律者意識をを抑える力は残っていなかった。それでも芽衣を手に掛けないために、姫子の時の二の舞にはならないために、意識の主導権を死守し続け、必死に破壊衝動や憎悪の狂気に耐え続けていたのではないか。
芽衣の
のセリフも、もう律者の器としての機能も不完全な、既に限界に達しているキアナの現状を目の当たりにしたからこそのセリフだと考えると、少し聞こえ方が変わってくるように思えます。
③キアナの力の“使い方”
ここまで私の推論の全体像を語ってきたわけですが、そういえばまだ大事な要素の裏付けができていない。
そう、キアナの容態ってそこまで悪いのかという問題。
Chapter17時点でキアナの余命が2ヶ月だということは作中で述べられていますが、実際のところ意識を失った程度で律者意識の封印が解けるのか、そこまでは衰弱してないだろ、と思った方もいるはず。その問題に答えるために、この③部門を用意しました。
今回は律者としてのキアナの力の使い方に注目していきましょう。
キアナは11章-ex以降から律者の力が使えるようになりましたよね。そこで皆さん、彼女が具体的に律者の力を使っている場面を思い出してみてください。
13章で戦線から離脱する時、14章で機甲の攻撃の回避する時や爆弾を被害の及ばない高度まで移送する時、15章で量子ゲートを塞ぐ時などなど…
いろいろな場面が思い浮かんだと思うのですが、それらには共通点があるはずです。
そう、実はキアナって単純な暴力用途として律者の権能を使うことがほとんど無いんです。
彼女が使うのは決まってテレポートやワープホール、虚数空間にまつわる特性を利用した技能が必要になった時。
戦闘に関しては基本的に戦乙女の範疇に収まる力(猫チャームや双銃)しか使いません。
そこからもわかるように、キアナは律者の力を一種の道具としての使用に留めています。
天穹遊侠もあくまで律者として活動するうえでの派生形態に過ぎず、基本的に律者の力を「戦闘力の強化」という目的で使うことはありません。
そう、
ただこの時を除いて。
このシーン、冷静に考えるとすっごく異質なシーンなんです。この時のキアナは“道具”としてではなく武器として、暴力で相手を黙らせるために律者の力を使っているんです。
先述したようにキアナが律者の力での武力行使を徹底して避けてきた面から見ると、いくら大切な芽衣先輩を止めるためとはいえここで律者の力を使うということは明らかに正常ではありません。
ですがもし、この時のキアナが自分が律者の力を使っていると気づいてなかったら。
この時のキアナが無意識のうちに律者の力を使っていたらと仮定してみるとどうでしょうか。
脚を折ろうとしたまではキアナの意思、しかしそれに律者意識が便乗していたとすれば。そしてその暗躍に気づかないほどキアナが衰弱していたら。
このシーンでのキアナは律者の力で特別な何かをしようとしてるわけじゃない。ただ脚を折ろうとしてるだけ。特別な動作をしているわけでもないし、自分の変化に気づかなかったとしても不思議じゃない。
全てが線として繋がってきますよね。
この膝蹴りも理解できる。
以上のことから、もし無意識のうちに律者意識の表層化を許してしまうほどキアナが衰弱していたとすれば、その後のキアナの律者化が彼女の意に反したものだったという内容にも整合性が取れます。
まとめ
ここまで「キアナの瞳の違い」から、罪人の挽歌の裏側で起きていたかもしれない裏事情について考察してきました。
キアナの左右の眼の象徴やキアナの戦い方における傾向など、あまりメジャーでない内容の話について発表できたのはとても良い機会だったと思います。
とはいえ、本記事はあくまで「解釈」の話、悪く言えば「妄想」の話に過ぎません。
この考察、信じるか信じないかはアナタ次第です。