庵野秀明展を見に行った。
8月14日に山口県山口市にある山口県立美術館で開催されている「庵野秀明展」を見に行きました。
「新世紀エヴァンゲリオン」・「ふしぎの海のナディア」・「シン・ゴジラ」などの監督で有名な庵野秀明氏についての展示会が山口県で開かれている。
広島県に住む自分としては、ここまで近くに来る機会はそうそう無いだろうと職場の盆休み期間で行く事にしたのです。
8月14日に新幹線と在来線を乗り継いで山口県山口市に到着
初めて来た山口市を見て行こうと、歩いて行く。
山口市の駅通りを歩くと、街灯に庵野秀明展の幟が掲げられている。
商店街にも展示の幟が列を作る様に掲げられ、地下道を行けばポスターが並べて貼られている。
やはり庵野秀明監督が山口県出身なので、地元の盛り上げ方は凄いなあと感じるものです。
山口県立美術館に到着
山口市役所の裏にある、公園や図書館・博物館がある地区で緑が多く静かな所だ。
とはいえ、美術館には次々と自分と同じくやって来る人が来ている。
展示を見る前に、音声案内を受付で申し込む。
ヘッドセットに音声案内の番号を入力するリモコンのワンセットを見に付けながら展示会場へ入る。
この音声案内、声優の山口由里子さんと俳優の斉藤工さんが交互で説明する。あたかも赤木リツコと神永信二が語りかけているような、庵野作品に親しみがある方なら聞き心地が凄く良いサービスですね。
まずは足踏み式のミシンが置かれている。これは庵野秀明がメカに興味を持った原点であるとして展示されている。
これは予想外のスタート、こんな所から掘り下げるのか。
続いて庵野秀明が幼少の時から見ていた作品群が展示されている。特撮作品の撮影で使用されたメカや読んでいた漫画に、見ていた作品を集めて繰り返し流すスクリーンがあったりと庵野秀明の精神世界に入り込む。
自分だとどんな物か置かれるだろうかとふと思ったりする。
続けての展示は庵野秀明が10代の時に描いた油絵である。
こんな絵も描いていたのかと驚きつつ、創作に繋がる原点なのだ。まさに美術館だからこその展示、これは貴重だ。
幼少期の展示に続いて、アマチュアで特撮を撮り始めた頃の展示になる。
ここからはよく知られる庵野秀明の姿だろう。
とはいえ、ウルトラマンのアマチュア作品を最初から最後まで見られて、その時に撮影用に作られた衣装やメカも見られる展示になっている。
見ていて思うのは、敵にやられるウルトラマン(主役)の姿にこだわっているなあと思えた。追い込まれてからの逆転と言う展開はよくあるけど、倒されて踏みつけられる姿に妙な熱意を感じるのは自分だけだろうか?
思うに、庵野秀明監督の作品で撃ち合いとか、つばぜり合いのような1対1が長くぶつかる場面は無いような気もする。
山口県から大阪へ、特撮からアニメへ、と展示は青年庵野秀明の歩みを伝える。
大阪芸大で見せた高いクオリティのアニメ作品、ゼネラルプロダクツで販売されるグッズにイラストを描き、アニメスタジオで仕事を始め世に姿を現す庵野秀明
メカと爆発の描写に大きな評価を得た庵野秀明は「ふしぎの海のナディア」からアニメ作品の監督を務める流れを追いかける展示になっている。
エヴァの展示品の中で懐かしい物を見つける。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 NERV特別仕様ケータイ」こと「エヴァケータイ」である。
「エヴァ新劇破」ではミサトとアスカ電話で話す場面で使用した携帯電話としても登場している。
この携帯電話、以前務めていた携帯電話の工場で組み立ての作業に加わっていたのでなんとも懐かしい。
「エヴァ新劇シリーズ」・「式日」・「シン・ゴジラ」・「シン・エヴァ」に製作中の「シン・仮面ライダー」と現在に至る展示
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を製作するにあたり作られた第3村の模型は見応えがある。見る角度によってあの場面かと確認できたり、細かく見ると廃棄された車が多いものの、少ないながらも車が使用されている村の様子などが見ていて面白い。
TV版「エヴァ」の後で「ラブ&ホップ」や「式日」など実写映画を撮るようになるものの、「キューティーハニー」で特撮など自分の好きなモノに再び触れる。
そこから「エヴァ新劇シリーズ」の製作に歩み出し、「シン・ゴジラ」や「シン・ウルトラマン」のような庵野秀明の持ち味を生かせる作品を世に送り出した。
展示は庵野秀明の歩みを凝縮した良い展示でした。
好きを追いかけ、好きを作り、好きを仕事にし、好きから離れた物を作ってみて、また好きを仕事にするに戻る。
日本のアニメ監督で有名になった庵野秀明、どんなクリエイターなのかを振り返る意味で良い展示です。
庵野作品が好きな人は是非とも見て欲しい展示です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?