「ゴー宣道場ってナンだ?改訂版」
編集長のシュウです。
私たちが小冊子『KATTENA!』にて「ゴー宣道場ってナンだ?」という記事を作ったのが令和元年(2019年)の秋。約1年半が経過しましたが、「ゴー宣道場」の理念、そして目指すところは、その頃から全くぶれていません。
ただ目的は変わらないものの、そこに辿り着くための手段、例えばイベント設営の方法論などは回を重ねるごとに磨かれていますし、地方への拡大も当時よりさらに進んでいます。もちろん議論自体の質、面白さが向上し続けているというのは言うまでもありません。
何度も参加したことのある方なら頷いていただけると思いますが、毎回参加する度に「今回も最高に面白かった!」と思えるのは、このような変化や深化を肌で感じることができるからではないでしょうか。
私たち『KATTENA!』編集部も「ゴー宣道場」の魅力をお伝えするために、より表現を磨いていかなくてはいけないな、と感じています。今回は『KATTENA!』創刊号巻頭の記事を一部改定しまして、「ゴー宣道場ってナンだ?改訂版」としてお届けいたします。「ゴー宣道場」に興味をお持ちの方はもちろん、全く知らない方にも関心を持っていただけるきっかけになれば嬉しい限りです。
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「ゴー宣道場ってナンだ? 令和3年(2021年)3月改訂版」
〜「身を修め、現場で戦う覚悟を作る公論の場」とは?〜
「ゴー宣道場」と聞くと、どのようなイメージを持たれるでしょうか?
「議論をするって……なんか難しそう」
「偉い先生方の話を聞く場でしょ?」
「政治的な運動をやらされたり……?」
いえいえ、そんなことはありません!
真剣な議論の場ではありますが、ユーモアあふれる師範の方々のお話に、毎回会場は楽しい笑いに包まれ、あっという間に時間が過ぎて行きます。
そしてここでは「参加者が学ばせてもらう」だけでなく、師範方も「参加者の反応や質問に学んでいる」のです。そこにいる全員が「礼節を重んじ、お互いの向上のために語り合う」場所であり、あくまで自分の現場を第一に考える、「身を修め、現場で戦う覚悟を作る公論の場」。「公論」とは、最も「公」に資する意見や考え方のことであり、それについて議論し合える場所が「ゴー宣道場」なのです!
道場のこれまでと今
「ゴー宣道場」は平成22年(2010年)、『おぼっちゃまくん』や『ゴーマニズム宣言』(以下『ゴー宣』)などの作品で知られる漫画家、小林よしのり先生を主催者として、故・堀辺正史先生の「骨法道場」にて開催されたのが始まりです。
登壇してお話しされる方々を「師範」と呼びます。代表師範である小林先生、神道学者の高森明勅先生、ジャーナリストの笹幸恵氏、作家の泉美木蘭氏、弁護士の倉持麟太郎氏の5名が、現在の師範です。
最初は1~2か月に1回のペースで、東京のみの開催でしたが、平成27年(2016年)11月には関西の『ゴー宣』読者のラブコールに応える形で、大阪で初の地方開催が実現しました。それを皮切りに福岡、京都、名古屋、岡山……次々とフィールドを広げていき、今年の令和3年(2021年)4月には初の新潟開催、7月には北海道での初開催が決定! そして9月、第3回目となる「東海ゴー宣道場」では、記念すべき100回目が開催される予定です。
ゴー宣道場がなければ「令和」はなかった
「令和」の時代の到来は、「ゴー宣道場」があったから……。突然こう聞かされたら、「手前味噌じゃない?」と思うかもしれません。しかしこれは「歴然とした事実」なのです!
平成28年(2016年)8月、天皇陛下(現上皇陛下)がビデオメッセージで「生前退位」のご意向を示されてからも、安倍政権やその意を汲んだ有識者会議は「天皇は死ぬまでやるべき」と、陛下の退位を阻もうとしていました。
しかし「ゴー宣道場」は陛下の御心に沿うべく、様々な国会議員を招き、議論を重ねました。そして高森師範が、退位を可能とする「三要件」(※)を提唱。山尾志桜里議員ら民進党(当時)を中心に国会議員に働きかけ、退位を実現させるに至ったのです。
要するに、「ゴー宣道場」がなければ陛下の退位は実現しないまま、今も「平成」が続いていたでしょうし、「令和フィーバー」のような国民的な祝賀ムードもなかった、ということになります。
(※編集部注 「三要件」とは、①天皇のご意思に基づく。②皇嗣が成年に達しておられる。③皇室会議が関与する。これらはすべて「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」に盛り込まれた。)
「ゴー宣道場」の目指すもの
「ゴー宣道場」では、多岐にわたる社会的問題について議論を行っていますが、大きなテーマとして「皇位の安定的継承」「脱属国の憲法改正」「女性の地位向上」の3つを掲げています。
「皇位の安定的継承」は、このままでは皇統が絶える、即ち日本という国が続かなくなるという、これ以上先延ばしすることの許されない問題です。
「脱属国の憲法改正」は「立憲的改憲」によって、アメリカの属国と化している日本が真に独立し、主権を回復するという大きな課題であり、日本人が後世のために必ず達成しなくてはならない重要なものです。
「女性の地位向上」は現代日本に根深く残る「男尊女卑」の感覚を変えていこう、という目標です。レイプ裁判において被害に遭った女性たちが不当な判決を受けていること、また、国会議員の女性の割合が低いことや、女性天皇の誕生が男系固執派に拒まれているという現状を見ても、日本のこれからを左右する根源的な課題だと言えます。そのためにも、「ゴー宣道場」では女性の参加者を増やしたいと考えています。
「公論サポーター」と「門下生」
これら「ゴー宣道場」の理念に共感し、小林先生の言論と表現の自由を応援する人々のことを「公論サポーター」と称しています。そしてサポーターの中でも中心的存在となるのが「門下生」であり、「ゴー宣道場」などイベント開催の企画、準備、設営を主体的に行う役割を果たしています。
「ゴー宣道場」の地方開催は基本的に、その地域の門下生が「ぜひ開催を」と声を上げ、設営の準備を責任を持って進めます。そして当日、彼ら・彼女らの主導のもと、設営を手伝うボランティアとして全国各地から集まった公論サポーターが設営を行うことになるのです。
「ゴー宣道場」それ自体が怒涛の勢いで全国展開したに留まらず、門下生を中心とする全国の公論サポーターの活動も幅広くなりつつあります。自主的に集まって交流し、動画を収録したり、SNSでの情報発信や、サイトやブログを立ち上げて運営したりするなど、その活動は多岐に渡ります。「ゴー宣道場」は議論の場から始まる新しい「文化」を形成した、と言えるのではないでしょうか。
「ゴー宣道場」に興味をお持ちの方には、ぜひ実際の道場に足を運んで、ライブ感あふれる議論を楽しんでいただきたい! 時間的、距離的な都合で参加できない方は、ニコ生やYouTubeの生放送・録画放送で議論を視聴することもできます。
また全国各地で行われる、門下生による「ライブ・ビューイング」は、「会場とは離れた場所でみんなで生放送を楽しもう」という主旨から始まりました。同じ地域に住む者同士で集まり、リアルタイムで議論を見て、その場で意見の交換や交流などもできる楽しさがあります。
令和2年(2020年)以降は世相の影響もあり、各地のライブ・ビューイングの一般参加者募集は控えられていますが、またいずれ応募が再開された折には、それぞれの地域で開催されるライブ・ビューイングにぜひご参加いただきたいです。
令和3年度も発展・深化を続ける「ゴー宣道場」にご注目、ご期待ください!
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『KATTENA!』創刊号 巻頭記事より
【「ゴー宣道場」の魅力を語るPodcast番組「KATTENA!トーク」視聴はこちら】
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