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「2級建築施工管理技士」施工経験記述の考察

今日は自分にとってとっても良い知らせがありました。

自分が教えた施工経験記述の内容で合格出来たとの知らせがありました。

本人も3度目の挑戦らしく毎年この施工経験記述でつまづいていたらしくもう何をどのように書いたらいいか分からなかったようです。

非常に喜んでいてありがとうと何度もお礼の言葉をいただきました。

今考えてみると久々に人の役にたてたなと感じており、人の役に立てるってなんか生きてる実感が湧いてきましたね。

施工経験記述の攻略

ここからは私が彼に教えた内容を書きます。

彼は鳶職の親方で鳶1級技能士の資格を経て2級建築施工管理技士の受験資格を得ました。種別は「躯体」です。

彼は鳶職(足場鳶)以外の仕事はしたことがないので、今までの試験では仮設工事の事について経験記述を書いていたみたいです。

これを聞いて私はそれはあまり良くないよとアドバイスをさせてもらいました。

確かに仮設工事でも受験資格はあるけれども、やはり建築工事の醍醐味は建築物を建てる事なので、仮設工事はテーマ的に受かりにくいだろうなと思いました。

実際もし自分が審査する側だったら施工管理種別の「躯体」であれば鉄骨や鉄筋やコンクリート工事等の記述を期待します。

なので、はっきり言いました「受かりたいのであれば仮設工事だけの記述はやめよう」

彼は少し戸惑いましたが私は言いました。

「仮設工事の経験記述だけでいくのはリスクが高過ぎる、自分も一緒に記述を考えてあげるから、建築一式工事の躯体工事主任の設定で行こう」と

実はこういったやり方は大手資格学校でも使われている手法です。私も1級施管の資格勉強をしていた時もそのようにアドバイスされました。

要するに専門工種だけだと経験記述に書ける内容が少なくて限定されてしまうのです。

はっきりと申しますと、私の知る限り施工経験記述というのはみんな嘘ばっかり書いています。

経験していない工事をあたかも自分が管理していたように書いているのです。

そんな事して添削員にバレないの?と言う声も上がりますが、資格学校の講師曰くまず大丈夫だろうとの事です。

見ているのは経験記述内で整合性が取れていて、矛盾点が無いかどうかと言う事で評価していて受験生の願書等は確認していないそうです。

作戦

こういったことも踏まえて私は彼の経験記述を作成しました。

2級施工管理技士では「施工計画」や「品質管理」、「工程管理」の3つのうちどれかが出題される場合が今までの試験傾向としてあります。

同じ課題が2年連続で続くような事は今まで無かったので、今回試験は前年度課題の「施工計画」以外の「品質管理」「工程管理」の二択に絞りましたが、試験開始まで時間があまり無く勉強時間があまり取れなかったので、
平成29年度から出題が無かった「工程管理」一点に的を絞りました。

そして当日の問題は予想通り「工程管理」の経験記述が出題され彼は私と一緒に考えた経験記述をそのまま書いて無事合格することが出来ました。

実際に教えた記述内容

具体的に一緒に考えた記述内容は以下の通りです。

※令和2年度2級建築施工管理技士受験種別「躯体」

※平成29年度の問題を想定して作成

※現場名、工期等は伏せています。

問題1

あなたが行った建築工事のうちあなたの受験種別に係る工事の中から「工程管理」を行った工事を一つ選び下記の工事内容を具体的に記入した上で、具体的に答えなさい。

あなたの立場
工事主任

業務内容
施工管理補佐

1.
①工種名
仮設工事

留意した事項
仮設足場手配時に足場設置困難箇所による足場組立方法、及び仮設足場材料選定に留意した。

理由
現場は既設機械設備に隣接しており狭小地や障害物があり枠組足場のスパン割の可不可が混在し入念に計画しないと資機材不足等で工程遅延の恐れがあるため

②工種名
コンクリート打設工事

留意した事項
コンクリート打設手配時事にレディーミクストコンクリート車の到着時間配分に留意した。

理由
ミキサー車の到着が遅れるとポンプ車の配管内のコンクリートが硬化し始め、流動性が悪くなり詰まりが発生し工程が遅延する恐れがある為。

③工種名
型枠工事

留意した事項
型枠大工の手配時に大工の労働人員不足の為2階への資材搬入の機械化工法に留意した

理由
繁忙期の為職人の確保が困難であり又職人の高齢化の為荷揚げ作業の重労働を軽減するため。


工程、工期を遅延させる要因と生じる事態

①工種名
建具工事

要因と生じる事態
建具等の製作物の納期は約1か月以上要する事もある為発注が遅れると後工程にも影響し工期を遅延させる事態となる。

遅延防止対策
建具等の製作物は着手から逆算して納期及び製作図作成日数、管理者の承認の日数を考慮し早期に段取りを開始する。

②工種名
解体工事

要因と生じる事態
振動や騒音の要因により近隣住居からクレームが入り和解成立まで工事を中断させる事態となる。

遅延防止対策
振動や騒音の発生する日程を工程表から抜粋し特定建設作業の届け出を申請すると共に、近隣住居等への工事説明を実施し承諾を得てから工事着手する。












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