時価総額200兆円突破目前(現在195兆円)の2020年2Qのアップルの決算を詳しく見てみた。
スティーブ・ジョブズが亡くなって、まもなく10年を迎えるところですが、株価が恐ろしく急騰しているアップルの決算を確認してみました。
ちなみに、ジョブズが亡くなった後、株価が急落すると言われていましたが、株価は9年間で8倍まで伸びていて、ジョブズ経営時代の株価の変動が誤差に思えるほどです。
ただ、この2年は売上の裏付けのない株価の高騰が起きているようです。ティム・クックも、アップルは健康分野を目指すとしていますが、今後大きなテーマとしてはアップルウオッチを起点としたヘルスケア分野への大きな進展がないと厳しいと思われます。
その意味では、今回の決算は、macやipadの売上をアップルウオッチが抜くというターニングポイントではあったかと思いますが、まだまだ屋台骨であるiphoneの代わりになるには遠いかなという印象を受けました。
1,今回の決算は、どうだったのか。
アップルの上場来の株価の推移を確認すると、直近1~2年の株価の変動はそそり立つ壁のように急騰しているのがわかります。確かに、株価は急騰しており、この1年半の間で株価が3倍になっています。
では、決算の内容はどうだったのか。
正直、売上が微増した以外に褒めるところが見当たりません。
売上
2019年2Q 580億ドル
2020年2Q 583億ドル
営業益
2019年2Q 134億ドル
2020年2Q 128億ドル
最収益
2019年2Q 115億ドル
2020年2Q 112億ドル
2019年と2020年で上半期の比較をすると、ようやく前年比でプラスに転じますが、これは1Qの成長分であって2Qの結果ではありません。
これで、なぜ株価が暴騰しているのでしょうか。。。
コロナなのに健闘したから・・・?
2,高株価はバフェット効果!?
世界一の投資家であるバークシャーのバフェットは、アップルの大株主で、アップルの株を5%保有しています。
流動株をバークシャーを含めたファンドがほとんど抑えているから、価格が高騰しているだけなのではないかと思えるほど、売上(利益)の推移と株のトレンドが一致していません。
3,好材料はapplewatch
今回の決算では、iphoneもMacもipadも売上を落としています。しかし、Warebles(アップルウオッチ)とServiceが売上を伸ばしています。
特にWareblesは、ついにMacやipadの売上を超えました。バーバリーのCEOやタグホイヤーの幹部を引き抜くなどの戦略が結果につながったようです。
アップルウオッチは、昨年は生理予測などの機能を追加し、今年は血中酸素濃度の機能の追加が噂されており、医療端末メーカー出身の幹部陣を集めた効果がようやく出始めているようです。
ただ、iphoneに比べるとアップルウオッチの売上は1/4以下なので、収益貢献を求めるには厳しい状況と思われます。
CEOのティム・クックも言及していますが、アップルの未来は医療が担っており、そちらでポジティブサプライズがないと、株価を維持出来るようにはまったく思えないようなのですが、、、
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