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【寄席エッセイ】ラーメン屋に並ぶ
開店時間の前にお店に行くのは緊張する。
家庭な事情で半休を取り家にいるのも中途半端であるため出社。しかし会社に着くとクソゴミ寝坊野郎の時間であるため途中でぶらつくしかない。
なんだか麺を食べたい気持ちになりせっせと検索。この時間にラーメン屋はやっておらず、少し歩いてちょうどいいぐらい。
となってくるといつと食べている店というわけにもいかない気がしてきてしまう。
昔の私ならいつも通りのものを食べて、いつも通りおいしくってホッとするだけど。今日の私は違った。開拓者の目は静かに力強く燃える。
「違う店のラーメン二郎食べよう」
…開拓者の炎は弱かった。こたつの弱、IHの保温ばりの心でお店を検索し始める。
お店によって個性はあるだろうし、違うものに挑戦するのは事実だろう。名前やジャンルが似てるからと言ってそこには素人にはわからない差があるに決まってる。
が、「いつもハンバーグばっかり食べてるから、今日は和風ハンバーグにしよう」と言った際に私はその人に何を思うか。違うんだけど違くない気がする。いつもと違うものを食べるってそういうことかしらん?
バーグtoバーグは変化なの?ハンバーグtoつくねぐらい行かないとダメじゃね?シンドバーグtoリンドバーグ…
かしらんが私の頭を行ったり来たりしている。いつも二郎を食べてるが今日は違う二郎。なぞなぞかよ。
でも時間が微妙にある。ちょっと並んで待つの嫌だしな…まだ行列を楽しめないシャバい男である。贈り物の袋を開ける時みたいにワクワクできるはずなのに。きっと魔女の宅急便のキキは二郎に並んでもジジをそう言って宥められるだろう。使い方違う気がするけど。きっとそう。
お店の前に着くと先客が2名。開店は後3分。平日だし。そうだよね。考えすぎだよね。
地元駅にある二郎は休日となれば並々ならぬ精神力が必要なほど並んでいたする。妻が震撼していた。「ラーメンだろ!?」うん、ラーメンなんだよ。
食券を買い、少し席の空いた店内。後ろからわらわらと人は来るがそれほど圧はなく。落ち着いた時間が流れる。ゆるやかな時間の経過とともに、トッピング。野菜少なめ、にんにくなし、脂増し。
着丼。麺がいつもと違う。丸い。
スープも違う、卓上調味料が違う。
豚がうまい。油もうまい。美味いけどなんだか体が痒くなってきた。
一味とコショーを多めに塗す。そんなにかけたら味わからないだろう?でも、ええんや、わしにはわかるんや。わしはこの食べ方が好きなんや。ほんまはお酢もぶち込みたいんじゃ…許してほしい。店主の勘に触ったらごめんだけど、このラーメンが好きなのに変わりはないんや…でも私マヨラーは何考えてるかほんまわからないんや、でも好きだからいっか…みたいな………
一心不乱に麺を啜る。二郎を食べるといつだって一生懸命。なんか他のこと考えると食べきれなくなるん。スマホ見ながら食べてる人ってすごい。
あっという間に食べ終わり、会釈。大きめな声でご馳走様と言い。店を後にする。
満たされた腹と心と油分を積んだ人型のそれはまだ時間があったのでゆらゆらと散歩を開始する。
せっかくの土日!ラーメン!より
なんか満足度高め、店が開く前平日ラーメン。
時間の感じ方だろうか…それとも…
ラーメンイエロー 御徒町店
並、豚2枚 1100円
卓上調味料は一味とブラックペッパーだったと思う。
券売機は現金のみ。新札使えた。五千円と一万円は両替依頼。
麺固めは、券を渡すときに。
コールは、野菜、にんにく、油。
麺が多いので、野菜を少なめにする。仕事前なのでにんにくなし。油は増し。
油がまぁー美味しい。
豚はしょっぱめだが食べ応えあり。分厚い。
一枚でも満足度は相当高い。二枚目分はほぐしだった気がする、しょっぱおいしい。
もやしシャキシャキけい。くたっとしておらずそれもまたよし。
麺は小が茹で前200、並が300。並と小は値段同じ。
麺は丸い感じ。もちもちしている。ワシワシ食べる感じではないけど、啜っている感じが心地よい。
ご馳走様でした。