小学校理科を指導要領から考える【毎週水曜日更新】

はじめに

東京都葛飾区を中心に理科教育イベントを行っている筆者が小学校での
理科教育法や楽しく学ぶ方法を考え、とりあえず文章に起こしている記事です。読みづらい部分ばかりとは思いますが、発想の一つとしてお読みいただければ幸いです。
当記事、当シリーズは全文無料でお読みいただけます。
前回→「人体の体のつくりと運動」https://note.com/katsushikakap/n/n6047911ca1f6


1.「季節と生物」の概要

 身近な動物や植物について、探したり育てたりする中で、動物の活動や植物の成長と季節の変化に着目して、それらを関連付けて調べる活動を通して、次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のことを理解するとともに、観察、実験などに関する技能を身に付けること。
(ア)動物の活動は、暖かい季節、寒い季節などによって違いがあること。
(イ)植物の成長は、暖かい季節、寒い季節などによって違いがあること。
イ 身近な動物や植物について追究する中で、既習の内容や生活経験を基に、季節ごとの動物の活動や植物の成長の変化について、根拠のある予想や仮説を発想し、表現すること。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編

(4)内容の「B生命・地球」の(2)については、1年を通じて動物の活動や植物の成長をそれぞれ2種類以上観察するものとする。

小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編

 本単元は時間経過による観察を伴うものになっています。
また、引用はしませんが、身の回りの植生、地域性を活かした学習にすることが推奨されています。

2.野外観察学習の2段構え

 雨やその他理由で、外にいけない時にどうするのかという非常に当たり前な問題整理です。「室内で出来る観察を用意しておく」ですね。
そして、何に焦点を当てた室内観察をするのかも決める必要が出てきます。

場所をとってしまいますが、バケツや水槽での動植物観察ができます。
この場合は、特に植物の変化の様子が分かりやすい学習になります。
時間による見た目の変化を実感する学習になると思います。

もう一つは、書籍や映像教材による調べ学習です。
現実の時間を圧縮して見ることができるので、小さな変化も連続してとらえることができると思います。ただし、これらは答え合わせの学びだと思うので、使うタイミングは全体の様子を見てだと思います。

3.「季節と生物」を考える

 基本的に野外学習の難しい環境ですが、ポイントを決めて観察を行います。
そうです。観察するポイントを決めてそこを観察するのが良いと思います。
これは植物にしか使えませんが、木の1本でも、どこか1か所でも良いです。
気持ちとして、半年後にまた同じ場所から観察できるものが良いです。
最初はそれがなんなのかはわからなくても良いと思います。
時間をかけて変化に気づき、その変化の特徴から調べ学習することが良いでしょう。
また、観察した情報を他の人に発表することでより深い学びになっていくのではないでしょうか。

 一回の授業で進む距離が非常に小さな単元ではありますが、
他の単元、他の教科、長期休暇の前後とうの隙間時間を活かしながら、
観察する癖の様なものを育むことができると良いと思います。

4.「季節と生物」のまとめ

1.野外、屋内両方の観察方法や題材を考えておく
2.観察するポイントを決める
3.隙間時間で観察できるようにする

といった感じでしょうか。
こういった観察はなんだかんだ時間を取られて学習方法に悩む単元だと思います。この記事で好き勝手書いていることで解決するものでもありませんが、どうしようもないことを諦めで納得しないように発信できればと思います。

おわりに

 まとめで書きたいこと書いてしまったので止めておきます。久しぶりに体調を大崩ししまして色々厳しいと思う毎日です。
皆様も体調には十分お気をつけください。

毎週水曜日更新予定、次回は5月8日更新!「指導要領第4学年 
雨水の行方と地面の様子」を考えていきたいと思います。
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