初めてプロテニストーナメントを見た頃
フレンチオープン、ウインブルドン、USオープン、オーストラリアンオープン
グランドスラムの会場はどこもセンターコートは収容人員1万数千人以上の巨大スタジアムです。USオープンのアーサーアッシュスタジアムは2万を超える収容人員。ジャパンオープンの会場の有明コロシアムも1万人以上。
そして優勝すれば億を超える優勝賞金を手にできる。
でもそんなところでプレーできるのはほんの一握りの人だけ。男子だと世界ランクは1000位くらいまであるそうな。
さて、私が初めて海外の選手の試合を見たのは、高校2年の頃なので、もう25年前になるかな。
国際女子マスターズトーナメントという、女子のプロのアジアサーキットの上位選手だけの、マスターズトーナメントが、家の近所の京都フレンドテニスクラブで行われました。
選手のランクはだいたい100位から200位ほど。といっても、当時の日本のレベルからしたら、雲の上の世界です。これが初めて見た世界のプロテニストーナメントでした。
入場料は当日券で2000円でした。自転車をこいで見に行きました。
ナンバーコートの観客席は隣のコートにべニア板を敷いて、その上に鉄パイプでスタンドを組み上げた、25人×5段=100人収容ほどの簡易席でした。
でも、これって凄い贅沢なんですよ。目の前のプロの選手の息づかいがモロに聞こえるから。ボールを打った瞬間の飛び散るフェルトも見えます。
その時、日本からは関東オープンや毎日オープンの覇者の小泉幸枝プロが残っていました。
決勝は、さすがにセンターコートで行われました。
センターコートといってもテニスクラブにあるものなのでたかは知れていて、観客席はコートサイドに三段!エンドコートにそれぞれ三段。しめて収用人数は600人程度!つまり、全席コートサイド席です。
道路ひとつ挟んで電車が走ってます。
そこで優勝したら、賞金が100万円!獲得できるWTAポイントは1ポイント。
でも、みんな、そんなところから這い上がって、ようやくグランドスラムの1回戦を目指していたんですよね。いや今もみんな目指しているんですよね。
その時の準優勝のクリス・キニー選手は、翌1986年のウインブルドンで3回戦まで勝ち上がり、第1シードのナブラチロワ選手に0-6 2-6で敗退しました。それでも、そういった下部サーキットを回っている選手たちは、私たちのレベルからすると、遥か雲の上の人たちなんですよね。
グランドスラムのセンターコートがどんな世界かが、また違った意味で分かってもらえるのではないでしょうか。