蟲神器:3弾新カード評価②
後半戦です。
緑のカードと術カード、強化カードの三種類です。
X事前公開分のカードもおまけにあります。
前回記事をまだご覧でない場合はそちらからどうぞ。
緑の虫
ベニツチカメムシ 評価:3/5
場に出たときに100ダメージを飛ばす下級虫。
強力な効果ですが、1~2コスト帯の競り合いでは少し真価を発揮しづらいです。
ナキイナゴ 評価:4/5
1コストの<鳴く>が登場。
「一撃で倒される<鳴く>虫なんて弱いのでは?」と思わせて、他虫への攻撃を一発防ぐだけならこのサイズで十分なので、ある意味最大コスパです。
それだけでも「蚰蜒の足切」互換ですが、身体がついているのでさらに偉いです。
チャドクガ(幼虫) 評価:1.5/5
「倒されても縄張りを引かなくてもよい」効果をもつ虫。
任意なのは使いやすいですが、スタッツがだいぶ犠牲になっています。
ナナホシキンカメムシ 評価:4/5
ベニツチカメムシの2コス版。
登場時の200ダメージと、自身の攻撃で200打点を2箇所にばら撒けます。
横展開の処理にも適正がありつつ、ダメージ調整もしやすい。
縄張りを引かせないことも狙えたり、後述する「エダナナフシ」へのカウンターカードにもなる。総じて使いやすいカード。
モモブトオオルリハムシ 評価:3/5
緑虫が並ぶほど打点がアップする、緑単シナジーの中型虫。
最低保証は体力500/打点300と心許ないものの、上振れ時の破壊力は圧巻。
……とはいえ、緑単自体がまだまだ軸となるカードが不足しています。
アオマダラタマムシ 評価:4/5
バニラスタッツの最高値更新。
偶数体力とはいえ下級ラインではかなり大きな差になります。
「ゴマダラオトシブミ」と選択で、アグロ対策として投入したい1枚。
グンジョウオオコブハムシ 評価:4.5/5
破壊時にエサ場に置かれる下級虫。
「ミツツボアリ」より即効性は劣りますが、手札消費は抑えられます。
「序盤から中盤に2~3枚縄張りを削っておきたい」みたいなデッキにとってはけっこう厄介ですね。
倒される分には言う事ナシですが、相手が放置してくる場合もあります。
「”倒されにくい攻撃力200の虫”として振る舞うこと」が強いデッキで使いたいところです。
術や<毒霧散布>によって除去されると効果も潰されるのに注意。
アカスジキンカメムシ 評価:4.5/5
毒霧散布では一番使いやすいスペックではないでしょうか。
3コストで300/600と見ても扱いやすく、それがさらに振り分け可能。
一部の擬態虫を焼いたり、アグロの横展開にも刺さるため、非常に柔軟性のあるカードです。
「毒霧散布」では弱点を突けないものの、青に対しても900ダメージまでは出せるのでゴライアス討伐ラインでもあります。
しかし本人は体力300しかなく、単体でボードを返すのに使っても、すぐに盤面を返されてしまうという穴も。
相手に応じて役割をきっちりと決めて使いたいですね。
エダナナフシ 評価:5/5
3コストにして攻撃力500、体力わずか200!
擬態の旨味が凝縮されたようなステータスです!
彼の強さについてもう言うことはないのですが、唯一挙げるなら<毒霧散布>に滅法弱い点ですね。
もっとも、カメムシは普通に同じコスト帯の虫を出せば倒せるサイズなので、使わせた時点で擬態虫としての本懐は果たしていると割り切ってもいいと思います。
擬態王台に使う場合や、確実に頭数を残したいデッキなら、ナナフシモドキなどを使うほうが良いかもしれません。
クツワムシ 評価:3.5/5
緑単シナジー<新緑の呪い>の1枚。
「キョジンツユムシ」より要求枚数が1減るだけで、断然使いやすいです。
「ミヤマクワガタ」が素で同じ4/900/700スタッツを持っているのがちょっと悲しいポイント。
トゲナナフシ 評価:2.5/5
擬態効果に加え「自分が縄張りを引くたびに自分を強化する」効果を備えた<トゲ擬態>を持ちます。
上がるのは攻撃力だけなので……
トゲナナフシ単騎立ちで、縄張りを直接攻撃されるような場面だと
抑止力としてはあまり期待できなさそうです。
5コス擬態には「ロードハウナナフシ」が既にいるのも辛いところで
あちらは最初から攻撃力800のため
現存する青の最大体力(1600)まで届いてしまいます
現状はこちらを優先して採用することは少なそうです
体力も上がって欲しかったかも。
術カード
女王蜂の匂い袋 評価:2/5
「~バチ科」限定の、2体版「玉響」。
「飛蝗の待ち伏せ」はサポート対象に「オンブバッタ科」「ヒシバッタ科」などが含まれないのですが、こちらは「~」がついたことでハチ科全般が含まれるようになっています。
ただし現状ハチ科の虫は最大でも4コスト。
この術に3コスト使うより「玉響」で1体出して、もう1体を普通にコストを払って出した方が軽い場合が多いです。(破壊もされませんし)
5コスト6コストのハチが登場しても、ライバルが多いことには変わりないのでどう差別化していくかがカギになりそうです。
刺蠅の血盟 評価:5/5
4コストの確定除去……ですが
自分の縄張り2枚消失と引き換えに、0コストで使用できます。
デメリットがほとんど無視できるアグロでの強さは当然として
他のデッキでも止めを刺しに行くターンでは自分の縄張りなんて関係ありません。
エサ消費なしで「ヤンバルテナガ」を突破できる数少ない手段になりますので、「ワンショット」でも是非採用したいカードです。
平常時でも4コストの「蚊遣り火」として使えることから、対アグロ以外でほぼ腐ることはありませんので、多くのデッキに採用を検討してよいカードだと思います。
「蜜蝋」が無駄なくコストになることや、不確定ながら能動的に捨て札に虫を送れたりと、とにかく面白い運用が多いカードです。
藪蚊の密約 評価:1.5/5
能動的に縄張りを引けるカード。
命を削っても手札枚数はプラスマイナスゼロ。
<とびだす>が使えない制約がありますが<装着>は対象外。
手札を縄張りに仕込むカードもありませんし、現状で用途を考えると、疑似デッキ圧縮でしょうか。
縄張り内にコンボパーツが幽閉される確率を減らしてくれます。
土蜘蛛の地固め 評価:1.5/5
強化カードのコストを1減らしてくれますが
もともと手札消費の激しい「強化」カードを1コスト軽減するために
さらに1枚消費してしまうので、使い所が限られます。
息吹の解放 評価:4/5
任意コスト×300点のダメージを与える術。
「塵芥虫の爆熱弾」が1コストで600点、「電気虫の稲妻」が2コストで1000点、と考えるとかなり低出力です。
爆熱弾や稲妻と同じダメージを出すのに必要なコストはほぼ倍です。
しかし「1コストで300点を出せる」「5コストで1500点を出せる」の両立はこのカードの個性。満額払えば大抵の虫は処理できます。
アグロ対策としては300点で十分働いてくれますし、単純に3枚目以降の1コスト除去にもなり、爆熱弾よりも「他のデッキにもバリューで押し負けない」という魅力がありますので、十分採用圏のカードですね。
軍隊蟻の蹂躙 評価:3/5
味方全体の攻撃力を強化する術。
なんと上昇幅は「金色の顎門」相当の500。
全体バフはコストが高いほど、虫の展開に回せるコストが減って
噛み合わせが悪くなっていきます。
比較対象となる「飛蝗の凶相」「百足の狂乱」よりも1枚あたりの強化値が大幅に高いので、エサ消費よりも手札消費を抑えたい場合に有効。
「水生昆虫」のように低コストで一気に展開が可能、かつエサをそれなりに溜めなければならないデッキでは、こちらが選択肢になるかもしれません。
楠葉の護符 評価:2/5
自分の虫を「ジグモ」のように裏返せるカード。
完全耐性を付与でき、虫を確実に生存させることができます。
しかし「オオジョロウグモ」「ヤンバルテナガ」などを裏返すと効果も失われてしまいますし、そもそも2コスト払えるなら大抵「空蝉の革鎧」で事足ります。
要塞化の下地作りに使うのがベターでしょうか。
衣蛾の虫喰み 評価:1/5
いわゆるメタカードのメタカード。
単色シナジーならニジイロで裏エサや術にも色を与えられますし
「蜉蝣」の弾が裏返される場合も、このカードに割くスロットに大型虫を増やしたりプレイを見直す、などの対策で事足りてしまうかもしれません。
鬼蜘蛛の金縛り 評価:3/5
1ターンのあいだ、相手の術カードのコストを+1する術。
相手の縄張りを一気に攻めたターンの終わり際に唱えれば
相手はせっかく増えた手札を満足に使えなくなります。
ハマれば相手の計算を狂わせられますが、相手のデッキによってはまったく機能しない可能性もあるうえ、使い手の技量が求められそうな札です。
強化カード
黄金虫の甲冑 評価:1.5/5
攻防両面の強化カード。
1コストかつ<装着>持ちということで「カナブンの甲冑」の顔を立てたのか、強化幅も雀の涙。
七節の秘伝書 評価:3/5
<擬態>が付与できる強化カード。
攻撃で破壊されれば回収できます。
わざわざ1コスト払って付与するより、最初から擬態を持っている虫の方がたいていステータスが高いので
どうせなら「ヒアリ」のような「低コスト・低体力・高火力」の虫に付与するのが効果的でしょう。
テキスト自体が違うので、<擬態>虫につけてやれば耐性を1ターン伸ばすことも出来ると思います。
おまけ:改訂分
白銀蜘蛛の糸 評価:3→3.5
強化カード故にヤンバルテナガコガネの影響下で動かせる点で
評価0.5アップ。
パラワンオオヒラタクワガタ 評価:5
流石に強かったです。
キョジンツユムシ 評価:2
緑1000打点の地位は向上しませんでした。
四柱の間引き 評価:3
このカード以外にも豊富な「ワンショット」対策が出たので
あくまで選択肢のひとつ、というのがいいですね。
タガメ 評価:5
これ以降水生昆虫がたくさん登場しましたが、ちゃんと親玉のスペックをしていますね。
サカダチコノハナナフシ 評価:4.5
実際使ってみてもやはり強かったです。
基本打点だけが玉に瑕。
飛蝗の待ち伏せ 評価:1
こうした特定の種類の虫を強化するカードは塩梅が難しいですね。
多様性が魅力の昆虫を扱ったカードゲームで、あまり攻めた性能のカードは出しづらいとは思いますが、今後も実装していって欲しいです。
鍬形虫の甲冑 評価:3.5
「強化」シナジーの虫が「コストを安くする」方面で来てしまったので
<装着>のこと一番わかってくれるのは<擬態>君だけです
メタリフェルホソアカクワガタ 評価:3→2.5
グラントシロカブトやオオジョロウグモを強化したほうが強かった
オオエンマハンミョウ 評価:4.5/5
「オオキバウスバカミキリに倒されない」
「単独でオオキバウスバカミキリを倒せる」
を両立する唯一の虫です 多分
赤のファッティは尖ったやつばかりなので、素直な性能のコイツはしばらく重宝されそうです。
終わりに
以上となります。
ペース配分を間違えて後編が大変長くなってしまいましたが
お付き合いくださりありがとうございました!
今回は新しいメカニズムが多数登場して、新鮮なプレイ体験ができそうです。
一部パワーが低めのカードも、何かしら用途が発見されたり、後々登場するカードで評価がひっくり返ったりすることもありますから、今後の展開も楽しみに待ちたいですね!
多謝&再見!