リーディンググラスを買った
子どもの頃は視力が良く眼鏡やコンタクトレンズは必要なかった。
本を読んだり漫画を読んだりするのも好きだったし、テレビも大好きだったし、そこそこ勉強もしたけど、視力は全然悪くならなかった。
30歳のとき、眼精疲労ですね、と言われて、眼鏡をかけることを勧められた。遠視用の眼鏡だ。生まれて初めて度付き眼鏡を作った。慣れるまでは、頭がクラクラしたが、慣れると快適。眼精疲労は改善された。
それから何年後かな、忘れちゃったけど、遠近両用眼鏡に変える必要が出てきて、作ることになった。どうやら、子どもの頃視力が良かった人というのは遠視であることが多く、遠視の人というのは老眼に比較的に早くなりやすい、らしい。遠視の人は、常に遠くを見る目の働きでピントを合わせているが、若い頃は筋肉によってピント合わせが上手くいっている、加齢によりこの筋肉が衰えてピント合わせがしにくくなる。すると、近いところが見えにくくなる。
そんなわけで、割と早く遠近両用眼鏡にお世話になっていた。
しかし、もう数年以上前から本や雑誌が読めない、という事態に陥っていて、自分なりに情報収集した結果、リーディンググラスがあった方がいいんじゃないかと思うようになった。
村上春樹を昔からよく読んでいる。すごくファン、というのではないが、大学生のとき『ノルウェイの森』ブームがきて、読んだ。友達が貸してくれたのだ。目白にある大学の学生だった私は、地理的な背景もすごくよくわかったし、面白く読んだ。
その後は、特に村上春樹に触れていなかった。
大学3年のとき、付き合いはじめた人が村上春樹をよく読んでいた。早大生で、一緒に和敬塾を歩いたりもした。その人と結婚したら村上春樹の本をたくさん持っていたので、家にあるものはほとんど全部読んだような気がする。新刊が出て彼が買ってくれば読んだ。エッセイやノンフィクションも読んだ。彼の転勤で関西に住んだこともあり、作品の理解がより深まるようなこともあった。彼とは別れたが、今も村上春樹の本は私の家にたくさんある。ほとんど読み返したりはしないが。私が自分で買ったのは10冊くらいかな?『1Q84』は買って読んだなぁ。『騎士団長殺し』は、元夫が家に来たときに置いていったんだよな、理由はよくわからないけど。
あと翻訳もの。村上春樹の翻訳がなぜか好きで、『グレート・ギャッツビー』は最近になって電子書籍で読んだ。『ロング・グッドバイ』はドラマで見たら原作読みたくなって、村上春樹の訳で文庫が出ていたから、買って読んだ。ドラマがすごく良くて、浅野忠信、綾野剛、小雪、、、。また見たいわぁ。
最近、『街とその不確かな壁』を買って、単行本だからまあまあ読めるかなって思っていたんだけど、やっぱり無理で、ついにリーディンググラスを買うことを決意。リーディンググラス掛けたら、ちゃんと読める!なんだか、ここ数年本当に目が悪くなってほとんど紙の本読めてなくて、不満が、溜まっていたのかもしれない。リーディンググラス作ってからは、読みたい本や漫画、雑誌などを読めるのがうれしい。最近は、電子書籍でいいやとあきらめていることも多かったけど、やっぱり紙の方が読みやすいし、フィクションの場合、没入しやすい気がする。
村上春樹の本全部読みたい、みたいなことでは決してない。決してないのだが、TBSラジオのアフター6ジャンクションで宇多丸さんが「村上春樹は読まないなぁ」みたいなこと言っていて、意外だった。そうなの?宇多丸さん大学の後輩じゃん!って思ったし、「いや私はどちらかと言えば読みたいけどなぁ」って思った。なんか、村上春樹といえば元夫の影響でかなり読んだな、みたいな意識が強くて、別に新刊出たからって買わないしって思おうとしていたのかもな、読みたかったら読めばいいんじゃんって思って、久しぶりに買ったんだよね。そして、読んだ。いつもと同じような感想だった。いつも同じ物語をいろんなカタチで書いているってことなのかなっていう感想を持った。あくまで私の見解です。
リーディンググラスはいいですよ。本が読めます。
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