思い出のマカロニチーズ
これがあなたを写した最後の写真である。
この春、びっくりドンキーのメニューから
愛してやまないマカロニチーズが消えた。
通称"マカチ"
いつだって美味しく食べられる"マカチ"
成人式の振袖を決めた日にも、私はこの"マカチ"を食べていた。
そもそも私が、マカロニチーズに
取り憑かれたのは6歳の秋。
親族がハワイで結婚式を挙げたときの事。
昔からハードロックカフェに足繁く通う家族なので、ハワイでも訪れることになる。
そこで、私はマカロニチーズに出会った。
たいして凝った味付けではない。
大皿にこれでもかというマカロニとチーズソース、上にはローストチキン。
日本ではきっとありえない盛り付け方。
そこに私は惹かれた。
それから時は経ち、大学生になった。
恥ずかしながら、ハンバーグに苦手意識があったので、びっくりドンキーに行くようになったのは、一回生の時。
あの馬鹿でかいメニューの片隅に私は"マカチ"ことマカロニチーズを見つけた。
2度目の運命の出会い。
ちなみに写真も載っておらず、名前だけが
ただそこに表記されていた。
メニューの片隅から見つけて以来、
"マカチ"の虜であった私。
そんな彼を私は、この春に失った。
今でも心には彼を失った喪失感から
ポッカリと穴が開いている。
"マカチ"
あなた以外にこの穴を埋められるものはいない。
いつかまた、あなたに出会えますように。
おやすみなさい。