楊谷寺(柳谷観音) あじさいウィーク
楊谷寺(柳谷観音)
京都府長岡京市浄土谷にある楊谷寺。通称は柳谷観音。「楊」と「柳」、どちらも「やなぎ」という意味だそうです。ご本尊様は十一面千手千眼観音菩薩。弘法大師による独鈷水(おこうずい)の寺として長らく知られていたようですが、昨今は「花手水」発祥のお寺としてSNS等で知名度が高まっているようです。
さて、上述の独鈷水とは何か。弘法大師がこのお寺を訪れた時、お堂の側の水溜まりで小猿が一心不乱に目を洗っていました。それを見た弘法大師は数日間祈祷を施したところ、小猿の目が開いたのです。この水にさらに祈祷を施した結果、眼病に効く霊水に変わったとのこと。この伝説に出てくる水が独鈷水です。
アクセス
山門をくぐると左手に見えてくる手水舎が人気の花手水スポット。春夏秋冬、この花手水を求めてたくさんの参拝客が訪れるらしいのですが、いかんせんアクセスが大変なのです。浄土谷という山深いエリアに位置しており、付近にはバス等の公共交通機関はありません。自家用車かタクシーじゃないと辿り着くことは困難。ハイキングがてら徒歩で参拝される方もいらっしゃるようですが、一番近い鉄道最寄駅である阪急京都線西山天王山駅から相当な山登りが待っています。
毎月17日は楊谷寺の縁日です。この日に限り、JR京都線長岡京駅と阪急京都線西山天王山駅から有料の送迎バスが運行しています。運賃は片道500円。時刻表は楊谷寺のホームページで確認することができます。
私が訪れたのは6月17日の縁日。毎回訪問の際は送迎バスを利用していますが、繁忙期である紫陽花シーズンと紅葉シーズンは相当早くから並んでおかないと、定員25名の小型マイクロバスなのですぐ満席になってしまいます。この日も始発便が出発する8時30分に間に合うようにJR長岡京駅に到着しましたが、既に長蛇の列ができていました。繁忙期は送迎バスも増便されるらしいです。9時少し前にやって来た第三便に乗ることができました。送迎バスに乗ることができたからと言っても、すんなりと目的地に辿り着くことはできません。お寺までの山道の道幅がとても狭く、対向車が来れば離合に時間がかかり大変なのです。
名勝庭園 浄土苑
拝観料は、あじさいウィーク期間中は700円。毎月17日の午前中のみ特別公開されている上書院の見学を希望する場合は1500円になります。
山門付近で拝観料を納めて本堂へ進みます。弘法大師に縁のあるお寺なので、私はいつもお参り時に般若心経を唱えることにしています。本堂左側で靴を脱いで、楊谷寺のハイライトとも言える名勝庭園浄土苑へと進みます。
浄土苑の入口は常に大混雑。理由はこの蹲です。楊谷寺は花手水発祥のお寺とされており、境内にある手水舎や蹲は四季折々の草花で装飾されます。今回はもちろん紫陽花です。実は4月の縁日にも訪れたのですが、その時はミモザでした。
先ほどの蹲を和傘と一緒に撮ってみました。蹲はかなり昔からあるのか、苔に覆われています。
浄土苑の上に上書院があります。あじさいウィーク期間中の縁日ということもあり行列ができていました。混雑時には入場制限がかかります。人が多すぎて今回はパスすることに。
この蹲も紫陽花で綺麗に装飾されています。白と青の紫陽花のコントラストが何とも素敵。この鳥さんのオブジェはいつもいます。
縦構図でこの風景を撮るのは初めてかも。険しい山の急斜面にお庭が作られています。まだサツキが残っていますね。良いワンポイントになっています。
上書院へと続く階段から撮影。ここは何度も撮っていますが、いつも以上に良い感じに仕上がりました。
アンブレラスカイと紫陽花の階段
奥之院エリアと本堂エリアの間にはたくさんの紫陽花が咲いていいます。今年はこのエリアでアンブレラスカイが催されていました。写真右側は奥之院からの下り坂になっており、次から次へと人が降りてくるので撮影タイミングが難しかったです。
このアンブレラスカイ、楊谷寺では今まで見たことがないので今年初めての試みかもしれません。すごく素朴で、手作り感がします。
本堂へ向けて降りていくと、今回撮影してみたかった場所に到着しました。鉢植えの紫陽花で装飾された階段です。奈良の長谷寺にも同じものがありますね。この階段を撮るのにもの凄い行列が出来ていました。人がいない貴重なタイミングを狙っての撮影。一人で撮影していたのは私ぐらいしかいなかったので、ちょっと恥ずかしかったです。
あじさいギャラリー
以下では、楊谷寺で撮影したあじさいをひたすら載せます。
今回は、山門左側の手水舎の撮影は断念しました。人が多すぎたのと、思っていたよりもあまり綺麗じゃなかったので。御朱印は4月にいただいたので、この日はこれで下山することに。送迎バスでJR長岡京駅まで戻りました。
この日はあと2か所巡りました。