月間、シードスタートアップの動向レポート_2023.02
Gaiax Startup Studioでアナリストをしている小野と申します。
毎月、先月にリリースされた主に調達額5000万円以下のシードスタートアップの資金調達に関する情報をレポートしています。
以下、今月のレポートです。
⒈日本酒缶ブランド「ICHI-GO-CAN®(一合缶®)」を展開するAgnaviが、国内外の販路拡大等を目的に3000万円調達
概要
株式会社Agnaviは、三菱UFJキャピタル株式会社を引受先とするS種優先株式の新株発行による第三者割当増資により、シードラウンドで総額約3千万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、国内外の販路拡大と、充填設備の拡充を行うようです。
株式会社Agnaviは、軽量・オシャレ・持ち運びベンリ”を実現させた1合180mLの日本酒缶ブランド「ICHI-GO-CAN®」と「CANPAI」を展開するスタートアップです。
⒉バーチャルライブアプリ「StarLi」を運営するVirtualizeが、誰もがスマホ1台さえあればバーチャルライブデビューできる世界を目指し累計約7,000万円調達
概要
株式会社Virtualizeは、昨年8月のシードのエクステンションラウンドを実施し、第三者割当増資と融資により累計で約7,000万円を資金調達を実施しました。調達した資金で、誰もがスマホ1台さえあればバーチャルライブデビューできる世界を目指すようです。
株式会社Virtualizeは、新時代のバーチャルライブ配信を可能にするアプリ「StarLi」を開発提供するスタートアップです。
⒊福祉のインフラを創るをパーパスに掲げ、住宅型有料老人ホームや訪問看護事業等のウェルネスサービスを展開するPlus Fukushiが、事業展開の加速を目指し約5,000万円調達
概要
Plus Fukushi(プラスフクシ)株式会社は、あいぎんベンチャーファンド1号投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施しました。調達した資金で、他種多様な業界のお客様から福祉サービスやヘルステックに関する依頼・相談を受ける中で、社会と顧客が抱える、より複雑で幅広い課題について応えるため、事業体制強化による事業展開を加速するとともに、新規事業開発を図っていくようです。
Plus Fukushi株式会社は、日本福祉大学との産学連携研究により誕生した住宅型有料老人ホーム『GRAND(グラン)』シリーズの展開や、訪問看護サービス『クレーヴル』、福祉業界を中心としたブランディング事業(事業ビジョンやコンセプト、戦略の構築)等を手掛けるベンチャー企業です。
⒋橋梁やトンネル等のインフラ点検現場で、CAD図面に直接書き込みができるタブレットCADアプリ「DAC-NOTE」の企画運営を手掛けるDAC-NOTEが、プロダクト開発を目的に1400万円調達
概要
DAC-NOTE株式会社は、G-CHALLENGEファンド及び複数の個人投資家より、J-KISS型新株予約権発行による総額1,400万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、2023年4月のリリースに向けてプロダクト開発を加速させていくようです。
DAC-NOTE株式会社は、タブレットCADアプリをはじめ、将来的には点検記録のクラウド管理、点検員の正確な位置情報把握、ドローン点検記録との連携、各種インフラの劣化予測等の機能を備えた、インフラ点検に関する総合プラットフォームの提供を目指すスタートアップです。
⒌抗体遺伝子を改変して作り上げたオリジナル抗体「Q-body(キューボディ)」の社会実装を目指すHikariQ Healthが、研究開発の強化を目的に6,500万円調達
概要
株式会社HikariQ Healthは、総額6,500万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、診断・治療の両領域における、研究体制の強化を目指した研究開発人員の増強及び研究開発に関わる資材費等に充当するようです。
株式会社HikariQ Healthは、独自の抗体改変技術により構築した機能性を持ったオリジナル抗体「Q-body」を有する東京工業大学発のベンチャー企業です。
⒍企業のNFTマーケティングを支援するSUSHI TOP MARKETINGが、法人用のNFTマーケティングツール「トークングラフマーケター(仮)」の開発を目的に1億円調達
概要
SUSHI TOP MARKETING株式会社は、2023年1月、Spiral Capitalをリード投資家として、エンジニア起業家に特化したシードVCのMIRAISE、株式会社電通グループを引受先とする1億円の第三者割当増資を実施しました。調達した資金で、現在開発中の法人用のNFTマーケティングツール「トークングラフマーケター(仮)」の開発に注力するようです。
SUSHI TOP MARKETING株式会社は、NFTの配布と企画に特化した、企業のNFTマーケティングを支援する会社です。
⒎「誰もがエシカルに行動したくなる社会を創る」個人向けエシカルプラットフォーム “trophee”を提供するSTACTsが、研究開発の促進を目的に4000万円調達
概要
株式会社STACTs は、ベンチャーキャピタル、エンジェル投資家を引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドにて総額4,000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、エシカルECの正式版リリースに向けた開発及び体制強化、関連領域でのサービスの拡充に取り組んでいくようです。
株式会社STACTs は、誰もがエシカルに行動したくなる社会を創る」をミッションに掲げ、多様なベネフィットを通じた動機付けにより、人々がエシカルな行動を始める・加速させる個人向けエシカルプラットフォーム「trophee」の開発を行うスタートアップです。
⒏地域医療連携システム medigle(メディグル)を提供するメディグルが、新サービスの構築を目的に総額5,000万円調達
概要
メディグル株式会社は、ANOBAKA、East Venturesから総額5,000万円のシードラウンドの資金調達を実施しました。調達した資金で、導入病院の増加に伴うサポート体制強化、並びに地域医療連携業務のDXをサポートする新サービス構築を行っていくようです。
メディグル株式会社は、【医療者と共に「医療の仕組み」をよくする】をミッションに掲げ、地域医療連携における課題解決に取り組む事業を運営し、「かかりつけ医受診促進」「紹介患者獲得」「逆紹介推進」という病院を取り巻く3つの課題解決を実現するサービスを提供するスタートアップです。
⒐ノンアルコール飲料販売事業を展開するBeverichが、プロダクト開発等を目的に総額5000万円調達
概要
Beverich株式会社は、国内外の個人投資家を引受先とする総額5,000万円の第三者割当増資を実施しました。調達した資金で、ノンアルコール飲料等の流通および関連プロダクト開発のための人材採用を進めていくようです。
Beverich株式会社は、ノンアルコールクラフトビールなど国内外の高品質な飲み物を販売するスタートアップです。
10.漢方をDXするVARYTEXが、プロダクト開発を目的に4200万円調達
概要
VARYTEX株式会社は、シードラウンドにおける4200万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、「漢方診断支援ソフトウェア」をプログラム医療機器(SaMD)及び非医療機器として開発していくようです。
VARYTEX株式会社は、主に漢方薬のオンライン相談・販売を行うスタートアップです。
11.全国の就労支援施設と企業をマッチングするミンナのミカタHDが、障がい者の社会参加促進を目指し5000万円調達
概要
株式会社ミンナのミカタHDは、一般財団法人KIBOWと澤田インベストメント株式会社との共同出資により、総額5000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、企業開拓により力を入れることで、障がいのある人々が活躍できる機会をより広く、多様に創り出すことを目指していくようです。
株式会社ミンナのミカタHDは、全国の就労支援施設と企業をマッチングするプラットフォームを運営するスタートアップです。
12.サステナブル調達の民主化を目指すプラットフォーム「POC(ポック)」を提供するポックが、POCの正式ローンチを目的に総額3300万円調達
概要
株式会社ポックは、複数のエンジェル投資家から総額3300万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、サステナブルパッケージ制作プラットフォームのPOC(https://poc-inc.jp)を正式にローンチするようです。
株式会社ポックは、 日本中の50を超えるサステナブルパッケージ製造に強い工場と提携しており、パッケージの構想、製造、納品までをワンストップでサポートするスタートアップです。
以上が今月のレポートです。今月も様々な業種のスタートアップが見られました。
来月もお楽しみに!!