見出し画像

月間、シードスタートアップの動向レポート_2023.03

Gaiax Startup Studioでアナリストをしている小野と申します。
毎月、先月にリリースされた主に調達額5000万円以下のシードスタートアップの資金調達に関する情報をレポートしています。
以下、今月のレポートです。

本レポート作成では、2022年度「破壊的な挑戦部門」に採択された「これからメタバースで新たに生まれると予見される仕事にフォーカスした障害者の就労プロジェクト」の実証実験の一環として、Gaiax Startup Studio の協力のもと、荒屋沙紀にライティング業務を委託して、レポートを作成しています。

⒈台湾を中心にチャットマーケティング事業を展開する人々が、シンガポールなどへの展開を目的に3,000万円調達

概要
株式会社人々は、グロービス経営大学院が運営する投資プログラムにより、3000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、台湾、日本からシンガポールなどグローバルに積極展開し、より多くの企業にサービスを普及させるようです。
株式会社人々は、「台湾・日本発の技術で世界を切り拓く」をミッションとし、2020年より台湾でのチャットマーケティング事業を推進するスタートアップです。

⒉患者iPS細胞とデジタル技術の融合により、神経難病の早期診断支援・病態予測を目指すタイムプレが、研究体制の拡充と技術開発を目的に7000万円調達

概要
タイムプレ株式会社は、インキュベイトファンドからシードラウンドで7000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、京都大学iPS細胞研究所から誕生し、培われたタイムプレのデジタルiPS技術の研究開発体制の拡充を図り、インキュベイトファンドの協力の下、新世代の神経難病予測・回避技術の開発を加速していくようです。
タイムプレ株式会社は、iPS細胞研究に基づく難治性神経疾患治療に関する診断用医薬品、医薬部外品及び診断用医療機器の探索研究及び臨床開発をしていくスタートアップです。

⒊新しい絹タンパク素材の開発に取り組む「ながすな繭」が、事業拡大を目的に、7500万円調達

概要
ながすな繭株式会社は、レオス・キャピタルパートナーズ株式会社が運営するファンド、三菱UFJキャピタル株式会社が運営するファンド、ライトアップベンチャーズ株式会社が運営するファンドを新規引受先として、総額7500万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、採用活動の強化、新製品開発、量産に向けた設備投資を行い、今後より一層の事業拡大を図るようです。
ながすな繭株式会社は、日本国内におけるシルク産業の一大産地である京都府北部の京丹後市に本社をおくシルクテクノロジー企業です。

⒋次世代SNSを目指す、ソーシャルアプリ「TapNow」を開発するサンゴテクノロジーズが、開発チームの強化・グローバル展開を目的に1億円調達

概要
サンゴテクノロジーズ株式会社は、SBIインベストメント株式会社、East Ventures、株式会社アドウェイズ・ベンチャーズを引受先とした第三者割当増資により、シードラウンドにて総額1億円の資金調達を実施しました。調達した資金で、今後の開発チームの強化ならびにグローバル展開の強化に注力していくようです。
サンゴテクノロジーズ株式会社は、モバイルアプリケーションの運営、準委任型ウェブソフトウェア開発を行うスタートアップです。

⒌「地球に長生きしてもらう」をPurposeに掲げるSotasが、採用強化、事業拡大を目的に5300万円調達

概要
Sotas株式会社は、シードラウンド1stクローズにて、5300万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、「Sotas工程管理」「Sotasデータベース」の導入、採用強化を進めていくようです。
Sotas株式会社は、化学産業向け環境配慮型 生産/在庫管理・受発注システム「Sotas工程管理」、化学産業データベース「Sotasデータベース」の開発を行うスタートアップです。

⒍電動トゥクトゥクを活用したモビリティサービスを展開するeMoBiが、開発、人材採用を目的に、4000万円調達

概要
株式会社eMoBi​​は、株式会社デジタルガレージが設立した「Open Network Lab・ESG 1号投資事業有限責任組合」および複数の個人投資家を引受先とした第三者割当増資により、プレシードラウンドで4000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、交換式バッテリーの採用や乗り心地の向上を実現するハードウェア開発のほか、車両のコネクティビティおよび顧客の移動データの収集を行うデータプラットフォームの構築、そのデータに基づいて最適な目的地や移動形をを提案するシステムの構築、事業拡大に伴う人材の採用強化を図っていくようです。
株式会社eMoBi​​は、eMoBiは「移動のハードルを極限まで下げ、クリーンで回遊性の高いスマートシティを作る」をビジョンに掲げ、三輪小型EV「電動トゥクトゥク」を活用したサービスで、都市における10km圏内の移動の課題を解消するスタートアップです。

⒎実在する猫を元にしたAIアイドルVTuber『NYAVATAR』のホップスコッチが事業拡大を目的に6,000万円調達

概要
ホップスコッチ株式会社は、エンジェル投資家複数名を引受先としてJ-KISS型新株予約権の発行による総額6,000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、実在する猫を元にしたAIアイドルVTuber『NYAVATAR』の各種AI品質の向上と、YouTube配信におけるコンテンツバラエティを拡充するための開発に投資して、まだ誰も体験したことのない「アッと驚くオタク体験」を創り出していくようです。
ホップスコッチ株式会社は、『Enjoy Otaku!』をVisionに、まだ誰も体験したことのない『アッと驚くオタク体験』を創ることをMissionとして掲げるスタートアップです。

⒏NFT詐欺防止ツールを運営するWeb3セキュリティのKEKKAIが事業拡大、体制強化を目的に5000万円調達

概要
株式会社KEKKAIは、Skyland VenturesよりシリーズPre-seedにて5000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、「すべての人が安心できるWeb3を」というビジョン実現を目指し、現在運営中のブラウザ拡張機能「KEKKAI」をはじめとした事業の拡大と組織体制の強化をしていくようです。
株式会社KEKKAIは、2023年に設立のWeb3領域におけるセキュリティ事業を展開するスタートアップです。

⒐企業のサステナビリティ活動促進を支えるICHI COMMONSがチームの構築とサービスの品質向上を目的に7,000万円調達

概要
ICHI COMMONS株式会社は、複数の個人投資家より、7,000万円を調達しました。調達した資金で、ICHI. SOCIALで企業向けに開発してきたサービスの利用環境を多様な企業にとって導入しやすい形に整え、企業ユーザー数の増加を目的に営業・CSチームの構築とサービスの品質向上に努めていくようです。
ICHI COMMONS株式会社は、SDGsの達成や社会課題の解決に取り組む個人や組織間における、ヒト・モノ・カネ・情報の循環を支えるマッチングプラットフォーム「ICHI. SOCIAL」を主軸に、さまざまな事業をオンラインとオフラインで企画・展開するスタートアップです。

10.国内初のオフィス内デジタルサイネージ『Office Vision®︎』を運営するPredictionが、プロダクト開発、社内体制強化を目的に資金調達

概要
株式会社Predictionは、第三者割当増資により資金調達を実施しました。調達した資金で、オフィス内デジタルサイネージ『Office Vision®︎(オフィスビジョン)』の拡大およびB2Bマーケティングのリード創出を支援するプロダクト開発、社内体制強化等を実施していくようです。
株式会社Predictionは、『Office Vision®︎』の第一弾として複合機とサイネージを組み合わせることで、広告クライアントのビジネスパーソンに向けた認知形成・リード創出の強力な支援と、複合機設置企業のコスト削減の双方の課題解決に貢献するスタートアップです。

以上が今月のレポートです。今週も現代らしいスタートアップが見られました。
来月もお楽しみに!!

本レポートはGaiax Startup Studioから業務を受託して作成しております。
Gaiax Startup Studioでは、ビジネスアイディアの相談を実施しています。オンラインで事業相談を実施し、優れた事業案には200万円の出資が行われます。
ご関心のある方は以下のリンクよりお申し込み下さい。


いいなと思ったら応援しよう!