月間、シードスタートアップの動向レポート_2023.01
Gaiax Startup Studioでアナリストをしている小野と申します。
毎月、先月にリリースされた主に調達額5000万円以下のシードスタートアップの資金調達に関する情報をレポートしています。
以下、今月のレポートです。
⒈知財業務のDXを推進するSmart-IPが、事業の拡大を目的に5,000万円調達
概要
Smart-IP株式会社が、本田圭佑氏率いる個人ファンド KSK Angel Fund, LLC、NGB株式会社、iRify国際特許事務所、その他法人及び個人投資家数名を引受先とした第三者割当増資により、5,000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、明細書作成サポートシステムの開発、特許事務所業務のDX支援コンサルティング事業の拡大を行うようです。
Smart-IP株式会社は、これまでのレガシーな業務スタイルからの脱却を実現するために、あらゆる知財業務をDXによりアップデートし、知財業界の発展に貢献するスタートアップです。
⒉人材エージェント同士の情報共有プラットフォームサービスを展開するエージェントシェアが、サービスの拡充を目的に総額2,400万円調達
概要
株式会社エージェントシェアが、当社ビジネススキームに賛同していただいたエンジェル投資家(適格機関投資家)より、2,400万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、株式会社エージェントシェアでは今後、1,000社の会員登録を目標とし、人材業界においてスタンダードなシステムとなることを目指しシステムの改良・機能追加を行っていきます。
株式会社エージェントシェアは、人材紹介エージェント同士で求人・求職者情報をシェアし、自動マッチングもできるプラットフォームサービスで、求人開拓・求職者集客の工数を大幅に削減でき、豊富な情報を活用しながら機会損失の減少や成約率アップも可能となるサービスを提供するスタートアップです。
⒊SNSとテクノロジーで社会の課題の発見と解決をサポートするICTスタートアップPolimillが、事業の拡大を目的に新たに合計4,330万円調達
概要
Polimill株式会社が、個人を引受先とした第三者割当増資により、合計4,330万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、様々な分野で発生している社会課題の解決をサポートし、参加、傾聴、対話、合意によって人々のつながりを構築する目的特化型SNSの開発を促進させるとともに、事業の拡大のためのパートナーとの提携やユーザーへのサポート体制の強化に向けた投資を進めていくそうです。
Polimill株式会社は、あらゆる人が政策つくりに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させていくスタートアップです。
⒋AIとロボットで有機農業を自動化するトクイテンが、シードラウンドで資金を調達
概要
株式会社トクイテンが、XTech Venturesと、MTG Venturesが組成する「Central Japan Seed Fund」を引受先とする第三者割当増資及び、日本政策金融公庫の融資によるシードラウンドの資金調達を実施しました。調達した資金で、ロボットエンジニアや生産スタッフなどの人材を採用し、農業ロボット「ティターン」の開発、ロボットやAIを活用して有機農業の自動化を実現する「トクイテンパッケージ」の開発に注力していくようです。
株式会社トクイテンは、「持続可能な農業へのシフトを加速する」をミッションに掲げ、2021年8月に設立された農業×テクノロジーのスタートアップです。
⒌採用候補者の仕事のスキルを可視化するMierbaが5000万円調達
概要
株式会社Mierbが、シードラウンドとして、株式会社ジェネシア・ベンチャーズ、個人投資家を引受先とした5000万円の第三者割当増資を実施しました。
株式会社Mierbは、履歴書や面接では候補者の方のことが分からない」「候補者の方が入社後に期待と違った」といった課題を職種別の状況判断テストで可視化し、中途採用において自社に最適な人材を素早く特定することを実現していくスタートアップです。
⒍衛星軌道投入ロケットを開発する民間宇宙スタートアップAstroXが、技術実証機の開発を目的にシードラウンドにて5000万円調達
概要
AstroX株式会社が、株式会社ANOBAKA、スパークル株式会社を引受先としたJ-KISS型新株予約権の発行による資金調達を実施しました。調達した資金で、2025年の宇宙空間到達を目指して現在開発している技術実証機の開発を加速させていくようです。
AstroX株式会社は、「誰もが気軽に宇宙を使える未来を創る」をミッションに2022年5月に設立された民間宇宙スタートアップです。
⒎Webデザイン教育事業やWebサイト制作・システム開発の受託事業を行うちょっとが、事業拡大を目的に総額5,000万円調達
概要
ちょっと株式会社は、MIRAISE、東京理科大学イノベーション・キャピタル株式会社を引受先とする総額5,000万円の第三者割当増資を実施しました。調達した資金で、フロントエンドエンジニアを中心とした大規模なサイト・システムが開発できる体制づくりと、品質と生産性を大きく向上させる「フルスタック開発ソリューション」の提供を目指すようです。
ちょっと株式会社は、「テクノロジーをやさしく届ける」をミッションとし、Webサイト制作やシステム開発のクライアントワーク事業と、プロジェクトの品質と生産性を大きく向上させるフルスタック開発ソリューション事業を展開させるスタートアップです。
⒏営業・マーケ向け動画活用プラットフォーム「LOOV」が、事業拡大の加速を目的に4,500万円調達
概要
株式会社LOOVは、One Capital株式会社を引受先とした第三者割当増資により約4,500万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、2022年9月にα版の提供を開始した、営業・マーケティング向け動画(インタラクティブ動画)活用プラットフォーム「LOOV」の本リリースに向けた事業展開を加速し、更なるプロダクトの強化を図るようです。
株式会社LOOVは普段使用している“サービス資料” などを使って簡単に動画(インタラクティブ動画)を作成できたり、顧客ごとに最適化された情報を提供すると同時に、視聴データや顧客データを取得することができることにより、営業の生産性を向上させるサービスを提供しているスタートアップです。
⒐ペット飼い主の自宅への訪問サービスを展開するホームトリマーが、サービスの全国展開を目的に合計2800万円調達
概要
株式会社ホームトリマーは、株式会社ガイアックス・他複数の個人の出資を受け、第三者割当増資による2800万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、現在は関東のみで行っているサービスの全国展開を目指すようです。
株式会社ホームトリマーは、飼い主の自宅にプロのトリマーが訪問するサービスを展開し、飼い主の目の前でニーズに応じたトリミング施術を行うスタートアップです。
10.次世代のUGCメディアプラットフォームを開発しているUbqiが、「Ubiq」の開発改善を目的に1000万円調達
概要
株式会社Ubiqは、個人投資家を引受先とするJ-KiSS型新株予約権を発行し、総額1000万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、現在開発中の次世代のUGCメディアプラットフォーム「Ubiq」の研究開発を行い、アプリ版とWEB版の開発改善に努めています。加えて、利用者獲得のための広告宣伝を積極的に実施していくようです。
株式会社Ubiqは、UGCメディアプラットフォームの開発に取り組むスタートアップです。
11.ドローンからの森林解析システムの開発・提供を行う京都大学発スタートアップ企業のDeepForest Technologiesが、新たな事業進出を目的に総額4500万円調達
概要
DeepForest Technologies 株式会社は、シードラウンドにてJ-KISS型新株予約権による総額4500万円の資金調達を実施しました。調達した資金で、ドローンからの森林解析ソフト『DF Scanner』の国内・海外展開を進め、さらにJクレジットなど炭素排出権取引への事業進出を目指すようです。
DeepForest Technologies 株式会社は、世界の森林保全と林業の効率化を目指し、ドローンデータからの森林解析システム『DF Scanner』の開発と提供を行うスタートアップです。
以上が今月のレポートです。今月も様々なスタートアップが見られました。
来月もお楽しみに!!