「裸眼思考」でありのままを見つめよう
勝田です。
先月は久しぶりに企業内チームの定例会に出席し「経営者インタビューを通じて学んだこと」をテーマに発表させて頂きました。
診断士合格以降メインで取り組んできた取材・執筆について改めて整理することができ、9割5分くらい趣味の延長かつ自分の夢を叶えるべく取り組んできたことを診断士的視点で学びに昇華出来たのでありがたい機会でした。
記事執筆のためのインタビューや経営支援の場で経営者の方と話すときには事前に問われそうな知識の予習や、目的と方向性をある程度定めて臨むことが多いです。
今回はそんな私や同じように目的と知識を重視してきた(だろう)中小企業診断士の方に一石を投じる、私のnoteで何度かご紹介している荒木博行さんの新著である「裸眼思考」を紹介したいと思います。
↓裸眼思考
↓過去の荒木さんの書籍や番組に関する記事
◽️「裸眼思考」とはなにか
まず本書では、私たちが自然と身につけている「レンズ思考」についてこのように定義しています。
それに対して裸眼思考については以下のように定義しています。
そしてその裸眼思考を行うプロセスとして以下のステップについて紹介しています。
それぞれの具体的な取り組みについては是非本書を読んでいただければと思いますが、Voicyで荒木さんご本人が開設されているのでまずはこちらを聞いていただくのもよいかと思います。
特に観察して視覚→その他四感で知覚することの大切さは以前紹介した「模倣と創造」でも語られており、診断士として「観る・診る」ことは第一歩として改めて意識しなければとリマインドしました。
◽️ありのままを見つめているか?
と、紹介させて頂いたうえで、私自身はこれまで冒頭にも書いた通り、事前に問われそうな知識を固めたり、対話の方向性をある程度定めて臨んでいるのが現状です。
それは「うまく話を引き出せなかったらどうしよう…」「相手の求めていることに答えられなかったら信頼してもらえないのでは…?」という不安や「いい記事にしたい」「支援先の企業の役に立ちたい」という思いからだと自覚しています(多くの方もそうだと思います)。
一方で、その準備や仮説がガチガチに固まっていると、目の前で会話している人の言葉から何とかその方向に結びつくキーワードを拾って、自分の思う方向性に流れを作っていこうとして、その結果、会話相手のことを理解できなくなってしまう、という本末転倒に陥ってしまいかねません。
なので本書が出る前から荒木さんが度々お話しされていた「入念に準備をしたうえで、現場では準備したことを全く忘れる」ことで目の前の相手との対話に集中し、ありのままをみつめることを意識するようにしています。(「裸眼思考」でも紹介されていました)
以前インタビューさせて頂いた野澤武史さんも「本当に必要な情報は『人』と『現場』にしかない」とお話しされており、机上で考えた仮説ではなく、目の前の人から発せられる有形無形のメッセージを受け止めるために、「裸眼思考」でありのままを見つめることは大事だと改めてつながってきました。
そうすることで結果として目の前の相手との良い関係性が生まれてくるのかなと思います。
◽️裸眼とレンズを使い分けよう
とはいえ、当然常に準備せずにありのままを見つめるのが正解、知識や目的は気にしないというのは難しいですし、それが最適解でないケースも多々あるでしょう。
大事なことは自分自身が日頃知らず知らずのうちに「レンズ思考」的に物事を見ているということを自覚して、そのレンズを外して「裸眼」でみる意識を持つことかなと思います。うまく使い分けられるようにしていきたいものです。
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