旧交を温めたら診断士としてのあり方考えさせられた話
勝田です。
育休からの復帰後、仕事と育児家事に奔走しており、帰りが遅くなったため子どもの寝る時間も遅くなり、なかなか定例会にも参加できておらず残念な限りです。早く本業・診断士活動・家庭生活の最適バランスを見出したいものです。
さて、先日FacebookのMessengerで卒業以来10数年ぶりの友人から連絡を貰い、久しぶりに飲みに行ってきました。
その友人は新卒で入社した報道機関を昨年退職し、父親が経営する物流会社に入社して修行中とのことで、連絡をくれたきっかけも私の診断士関連のFacebook投稿を見て話を聞きたいと思ってくれたからとのことでした。
(Facebookは長らく見る専でしたが、投稿してみると色々と縁が繋がっていいものですね)
会って話をした中で、中小企業経営に関わる人の生の声を聞き、中小企業診断士として企業支援にどう取り組むか考えさせられたことを書いていきたいと思います。
■「業界のリアル」は中の人から
現職の仕事でも製造現場から顧客までのデリバリーが営業の重要な要素なので、物流は縁が深く、自社の需要にもつながるので課題と現状は認識しているつもりでした。
例えば2024年問題(※)に伴う人手・トラック不足への対応が必要ということや、カーボンニュートラルに向けた輸送方法の課題があると考えています。
一方でネット通販が普及して、各地で物流センターがどんどん新設されており、物流業界の仕事の総量は多いのでは?とも感じていました。
そのような観点で友人と会話したところ、確かに2024年問題は切実で、ギリギリでやってきていたため対応できなくて廃業やM&A模索する同業が多くいる(M&Aの相談も増えている)そうでした。
一方で、売上については、そもそも人口が減ってるから荷役量が増えるはずはないやろ、と一言。物流センターはあくまで中間地点としての役割で、荷物の量が増えているわけではなく、多品種小ロット化が進み、仕事量に対して売上が増えているわけではないとのことでした。
後日調べてみたら確かにそう言った資料もあり、認識不足だったなと感じました。
今後企業支援に取り組む際には、イメージや外からの断片的な情報でそれっぽく話すのではなく、ちゃんと中の人=事業者から生の情報を聞いて教えてもらう、という姿勢が大事だなと。
こんな記事もありました。
先月聞いて参考になったVoicyの番組もご参考まで。
■収益性だけが正解か
また、会話していく中で、同業で中小企業診断士の支援を受けている企業の話を聞くことがあったそうです。その企業によると、軒並み不採算の長距離路線は廃止という助言を受けることが多いとのことです。
それに対して友人は、言っていることは理解はできるが、もし自社で同じ助言をもらっても自分の会社の思いやビジョンと合わないんだけどどう思う?と語っていました。
様々な考えがあるとは思いますが、「物流を通じてお客様の幸せに貢献する」という思いで事業を行う上では、採算だけで利益率の低い長距離輸送を廃止する、とは軽々に言えないということだそうです。
これを聞いて、中小企業診断士として企業支援を行う際には、まずはその会社の思い、ミッション、ビジョンを第一に聞き出す。そしてその思いに寄り添った提案を共に考える。その後に、それを継続するための収益性の改善、という順番で考える必要があるのかなと感じました。
■どんどん温めていきたい
元々知り合いだからこそ聞けるリアルな業界事情や中小企業経営に関する思い、は自分だけでやるリサーチや、書籍や事例からインプットするよりも身になった感覚がありました。やっぱり生の声が実感を持って自分に入ってきますね。
なので、これからもFacebookやnote発信を通じて、私が何をしているか、何を考えているかを表に出して、昔馴染みの人に久々に会ってみたいと思われる様に活動しようと感じた出来事でした。旧交をどんどん温めていきたいですね。
(先日参加した診断士協会のイベントでも大学の同期(学生寮のフロアメイト)と奇跡的に再会して、半年間同じグループでワークするので、これを機に縁を繋げていきたいです。(世界は狭いですね。)