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生成AI×音声配信で開く、ブランド認知拡大の新たな可能性

勝田です。
2025年が始まって1か月近く経ちましたね。
令和6年度中小企業診断士試験の二次筆記試験の結果も発表され、今週末には口述試験ということで、受験される方は体調に気を付けて万全の状態で望まれることを祈念しています。
合格された際には是非政策研・企業内チームにもご参加お待ちしております!

というわけで今回は、昨年から継続してご支援している事業者さんとの取り組みの中で、現在実行中の音声配信によるブランド認知度向上に向けた取り組みについて、音声配信のメリットや生成AIをコンテンツ制作に活用する方法などを紹介したいと思います。

■中小企業のブランド認知拡大に音声配信がいい理由

音声配信については以前の記事でもご紹介した通り、私自身が学生時代からラジオ好きで今でも音声配信をよく聞いており、その中でパーソナリティとリスナーの距離が近く関係性が築きやすく、事業者が想いを語り、それにファンがついてくる良さを感じていました。

そして昨今、音声配信のニーズの高まりを見せています。

・音声配信のトレンド

音声配信は、私自身もそうであるように、通勤や家事の合間などの“ながら時間”に消費されやすく、多忙な現代人にフィットしています。また、SpotifyやApple Podcastsなどのプラットフォームの利用者が年々増加しており、リーチ可能な層が拡大しています。

オトナルと朝日新聞社が共同で実施した「ポッドキャスト国内利用実態調査」では、ポッドキャストの現状について以下の点が結果として示されています。

利用率の高さ:全年代でポッドキャストの利用率は15.7%、特に10代では32.8%、20代では25%と若年層に高い人気。
他メディアとの比較:ポッドキャストの利用率はTikTokと同等で、Netflixや雑誌を上回る。
リスニング習慣:利用者の約5割が定期的に3番組以上を聴取。ながら聴きが主流で87.1%が運転中や家事中に利用。
高感度ユーザー層:情報感度が高く、ヘビーユーザーは音声広告へのポジティブ反応が顕著。

オトナル「ポッドキャスト国内利用実態調査」より

・ 中小企業にとってのメリット

そのような音声配信の可能性が広がると同時に、特に中小事業者・個人にとっても認知度向上施策として音声配信を活用するメリットが大きいと感じています。例えばいかのようなことが挙げられます。

  • 低コストで高い効果

  • テレビや新聞広告と比べて金額的コストが低く、自社の個性を際立たせたメッセージを届けやすい。

  • 時間的コストの低さと編集の容易さ

  • 音声配信は、比較的短い時間で制作が可能で、収録や編集作業も手軽に行えるため、少人数のチームでも運営がしやすい。

  • ブランドストーリーの蓄積

  • 各エピソードがストックされていくことで、経営者自身の言葉でブランドストーリーを残すことができる。また後から聞き直すことでファンや関係者が深く理解する機会を提供できる。

  • 親近感の醸成

  • 人の声を通じて伝えることで、ブランドに対する信頼感や親近感を構築することができる。

  • 差別化戦略としての活用

  • 音声配信に取り組む企業はまだまだ少なく、差別化につながる。

  • リスナーとのエンゲージメント向上 

  • 音声を通じたストーリーテリングや、リスナーからの質問やフィードバックを取り上げることで、双方向的なコミュニケーションを生み出し、ロイヤルティ向上につながる。

このような観点も事業者さんに説明しながら、実際に音声配信番組の制作・配信に取り組み始めました。

■ 生成AIを活用した音声配信番組作成プロセス

番組制作にあたっては、配信の目的・ターゲットなどのコアとなる部分は事業者さんと対話しながら進めていきましたが、私も含めて音声配信の経験がないこともあり、いくつかのプロセスにおいて生成AIを活用しながら進めていきました。(↓の電子書籍を大いに参考にさせていただきました)

・番組名のアイデアブレスト

番組の顔である番組名について、自分たちで思い付いたものを起点としつつ、アイデアの幅を広げるため生成AIにコンセプトやターゲット、事業者さんの情報などを伝えたうえで番組名のアイデアを出してもらいました。
自分では思いつかなかったものもあり、その中で4つに絞り、事業者さんのSNSなどで意見を募ったうえで最終的な番組名を決定しました。
結果として私が考えたものと生成AIでアイデアだししたものを融合させたタイトルに決めたのでうまく生成AIとコラボできたかなと思います。

・スクリプト作成

トークテーマと大まかな構成を考えたうえで、生成AIにスクリプト(構成台本)を作成してもらいました。
フォーマットを決めて、そこに当てはまるように内容を構成するのは生成AIの得意分野で、プロンプトを打つ側はざっくりとネタを書くだけでうまく構成してくれるので助かりました。

・情報収集・ネタ探し

現在配信している内容の中で豆知識的なコーナーを設けていたり、事業領域に関する基礎知識を話す回の時には、最新の研究内容やトピック、はたまた歴史について情報収集してトークできるように構成してもらっています。
ときどき内容が怪しい時があるので裏取りが必要なこともありますが、従前の検索エンジンで検索するときよりも対話的に知りたい内容を掘り下げていけるのがいいところかなと思います。

■始めて見て感じていること

始めてみて気づいたこと

音声配信は、これまでは聞く側として楽しんできましたが、いざ自分で作り、届ける立場になってみると、新たな発見がたくさんありました。

・始めるハードルは低い

最近は、簡単に始められるアプリやプラットフォームが充実しています。また、今回紹介したように生成AIを使えば、コンテンツの構成を効率よく作れるので、収録・編集・配信を始めること自体は思っていたよりもスムーズにでできました。
(Zoomで収録→音声データをMicrosoft clipchampで編集→Spotify for Creatorsというアプリを使って配信しておりすべて無料でできています。ただ生成AIについては今年使いこなしていきたいと思い課金しています)

・続けることは難しい

一方で、続けることには難しさがあると早速感じています。
配信を定期的に続けるためには、常に新しいトークテーマを考える必要があり、生成AIの力を借りつつもどんな内容なら聞く人に興味を持ってもらえるかは手探りです。
また、正直まだまだリスナーが少ないので、どのような反応があるのか手応えがつかみにくく、果たしてこれから多くの人に届いていくのか見えないところもあり、モチベーションを保つのが簡単ではありません。
地道な宣伝・紹介していくことと、クオリティはともかくとにかくまずは続けることが大事かなと思いますので、まずは3か月頑張ってみようと思います。

・診断士としてのスキルアップにつながる、、、かも

音声配信に取り組む中で、診断士としてのスキル向上にもつながるのではないかと感じる場面もあります。
例えば、収録した音源を聞いてみると、自分の話し方に「あの」「その」「えーと」といったフィラーが多く含まれていることに気づきました。これを減らすことで、人前で話すスキルが磨かれそうです。
また、事業者さんの思いを引き出すために、どんな質問をするべきか、どんな相槌を打てばよいかを意識するようになり、取材力や傾聴力の向上にも役立ちそうです。

■中小企業支援のアイテムとしての音声配信

まだまだ道半ばですが、実際に始めて見て、中小企業の事業者の思いや取り組みを発信し、ブランド認知度向上を図るためのアイテムとして音声配信は可能性があると改めて感じました。
2025年の新たな挑戦として、かつ自分自身の武器の一つになるように取り組みを深化させていきたいと思います。

(支援の最っだた中なのであまりオープンにするのもよくないかもしれませんが、より多くの人に知ってもらいたいので、ご興味のある方は聞いてみていただけると嬉しいです。↓


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