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その悩み、哲学者がすでに答えを出しています


気になっていたので読んだ。タイトルは書籍名まま。



『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』

↑のツイートにも書いたように、

現代人のありがちな悩みを、哲学者が過去に記した書物の考え方をベースに「どう考えれば、その悩みから解放されるのか」を集めた一冊。

でした。それぞれの解説がすごく分かりやすい。

またテンポよく読み進められるため、あっという間に読書している時間が過ぎた。読後感もすごく良い。


どんな悩みを取り扱っているかというと、本の帯に書いてあるように以下のようなテーマを取り扱っている。

「将来、食べていけるか不安」⇒アリストテレスが答えを出しています。  
「忙しい。時間がない」⇒アンリ・ベルクソンが答えを出しています。  
「お金持ちになりたい」⇒マックス・ウェーバーが答えを出しています。

他にも、以下のような悩みも。

・忙しい。時間がない
・やりたいことがない。毎日が楽しくない
・自分の顔が醜い
・思い出したくない過去をフラッシュバックする
・人生がつらい
・会社を辞めたいが辞められない


現代人と哲学をつなぐ一冊

本書を読んでいて、何度も、「著者の人すげーな!」と感じた。

人間の悩みを抽象化する能力が異様に高い。

さらに、紹介されている哲学書の時代背景への理解と、その本を記した哲学者の人生への理解・知識量が凄まじい。(専門家なので当然でしょ、と言われれば、それまでではあるのだが…でもすごい。)


この著者の能力は、本書の良さにそのまま現れている。

具体的には、著者が我々の悩みをすでに抽象化してくれているため、読者が哲学の学びを実生活に活かすために、考えを散らかす必要がない。(何も考えずに読めるという意味ではなく、本書のよりテーマに近い部分に集中して思考できる、という意味。)

また、哲学書の一節が、なぜ現代を生きる我々の悩みの回答となっているのかの解説として、哲学者の人生や当時の心境が補足されており、納得感が醸成される点も素晴らしい。


そのため読者は、

・今抱えている悩みを、哲学によって解決することに集中できる

・哲学者の人生への理解を深め、哲学書への理解を深められる


まさに現代人と哲学をつなぐ一冊だと感じた。



というわけでおすすめです。本書で紹介されていて、興味を持った哲学の本は、私も実際に購入して読み進めていこうと思う。


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