第44回ジャパンカップ
◎5枠8番・オーギュストロダン(ライアン・ムーア騎手)
日本競馬界が誇る偉大なる名馬、ディープインパクト。
そのラストクロップである一頭が、ラストランを、府中の杜で迎える事になった。
この書面をお借りして、関係者の方々に、感謝と敬意を表したい。
日本で駆け抜ける勇姿を見るのが、夢だった。
前走、2024年9月14日に行われたアイリッシュチャンピオンステークスで、エコノミクスのクビ差2着まで迫った走りを見た際、府中の広い直線で躍動していく光景が、目に浮かんでいた。
叶う事を祈りながら、次走の便りを待っていた。
そして、願いは届いた。
「東京競馬場でのジャパンカップに参戦します。このレースが、ラストランとなります。」
一文字ずつ読んだ。声にも出してみた。
震えが止まらなかった。
「軽い馬場向きの走りをしている印象で、ジャパンカップ出走ならば、期待出来ると思う。」
異口同音に、期待の声が広がっていた事を見聞きしていたからこそ、より感情が高まっていった。
父の祖国でのラストラン。
日本競馬を、日々楽しむファンの立場として、どれだけ光栄な時間になるだろう。
類まれなる勝負根性を、目撃出来ればと思っている。
まず無事第一。
次は、至福で壮大なるエンディングを。
拍手に包まれる光景に、出会えます様に。