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「プロジェクトという生き物」とデザイン組織のお話

この記事はフルリモートデザインチーム Goodpatch Anywhere Advent Calendar 2020 22日目の記事です。

Goodpatch Anywhere で PM (プロジェクトマネージャー) として、2020年4月からまっしゅとして活動している松嶋です。

Anywhere や UX / UI、PM のことなどなど、Advent Calendar で各メンバーが記事公開しているので、後半の「他にも Goodpatch Anywhere」も見てみてください。

特にプロジェクトマネジメントに興味ある方はホーリーさんや、ぱるるさんのがオススメです。

ってことで、他の方のを見ていると何を書けば良いか分からなくなってきたので、Goodpatch Anywhere で感じたプロジェクトという生き物デザインをする組織のお話をちょっとしてみたいと思います。


1. Goodpatch Anywhere との出会い

Goodpatch は皆さんご存知でしょうか?恐らくデザイン会社として初めての上場と言われています。
Goodpatch 自体はデザインをする人 (特にUX/UI) には比較的有名な会社になってきているかと思います (私はその業界ではないので、結構最近まで知りませんでしたが)。

そして、Goodpatch Anywhere はその中でフルリモートでデザインをするチームです。コロナ禍でフルリモートでという働き方が増えてきていますが、コロナ前からその働き方をしていた組織です。

デザインと言っても幅広いですが、UX/UI などが中心でプロダクトやウェブなどインターフェースに関わるものについて幅広く対応できるデザインメンバーが揃う (100人単位でメンバーいます) 組織です。
デザインって、横で見ながらしたいと思う面がある反面、結構オンラインでも完結できる領域ですよね。

Anywhere では、Strap や Miro などのホワイトボードアプリケーションをディスカッションやアイディアの共有に使いながら、Scrapbox でナレッジの共有、Zoom や Discord でのコミュニケーション、そして、Figma や Sketch などでデザインファイルの共有をしています。確かにこれだけみるとオンラインでできちゃいますよね。

ただ、4月にジョインするまでは、デザインについての知識がなかったので、Goodpatch Anywhere はもちろん、Goodpatch もちょっと聞いたことあるぐらいな感じでした。

そして、出会いを作ってくれたのは Spready

そもそも「デザインやったことないけど、話してみたい!」と言って、会って (と言ってもZoomです。そして、生けいたさんはまだ見た事ない) くれたけいたさんからこの道が開ましたね。

けいたさんと話してみてプロジェクトマネジメントの話に花が咲きまくりました!そして、Goodpatch Anywhere という組織がデザイナーとともに PM も大切にしているということも伝わりました。PM を雇う会社はたくさんありますが、大切にする会社って意外に少ない気がします (まぁ、PM 自体がストロングスタイルの人が多いのでそれでもいいのですが)。

そして、あれよあれよというまに、とあるプロジェクトにアサインされてもう半年以上活動しています。この期間での Goodpatch での仕事は本当にエキサイティングで、学びの多いものでした。

その辺は最後にお話しするとして、プロジェクトってどんなものか、ちょっと次にお話ししてみたいと思います。

2. プロジェクトという恐ろしい生き物

「プロジェクトマネージャーってなんで必要なんだと思いますか?」

この問いに答えるのはその時は難しかった。これは、某外資系 IT 企業に勤めていた時に受けたプロジェクトマネジメントのセミナー (終日2日間!) の最後に講師の人がみんなに聞いた質問です。そして、これにしっかり答えられる人はいなかったように思います。

講師の方が言った言葉は、その後のプロジェクトの関わり方に大きく影響をくれた素敵な言葉でした。

足りないものがあるから、プロジェクトマネジメントは必要なんです。
もし、全てのものが足りていればそもそもマネジメントする必要ないですよね。資金・人員・アイディア、その全部が揃ってる組織でマネジメントする必要ってあるんでしょうか?!」

「いやいやいやいや、早くやりたいっしょ!」

「なるほど、じゃあ、資金・人員・アイディア・時間。この全てが制限なく自由に使えるとした時にマネジメントいらないんじゃないか?!」

「確かに!」

「会社、仕事、プロジェクトをやっていく中で、全てが揃うことなんてないんですよね。だからこそ、マネジメントが必要だし、プロジェクトマネージャーが必要になります。」
「そして、だからこそ、モヤモヤするんです。足りないものを足る状態に持っていこうとするから、いつも足りないから、ほとんどのプロジェクトはモヤモヤするんです。そして、モヤモヤが多ければ多いほどプロジェクトマネージャーは活躍する場所があるんです」

この時に、モヤモヤの正体がわかった気がして、今まではモヤモヤから逃げたくなっていましたが、このモヤモヤとうまく付き合えるようになりました。プロジェクトという恐ろしい生き物と仲良くなれた瞬間でした。

一方で、プロジェクトで最も足りないものって実は別のところにある気もしています。それは「やる気!」。
それこそ、会社、仕事、プロジェクトのいろんなところでやる気がないのをよくみてきたような気がします。では、これも PM がケアすべきことなんでしょうか?!

最後のセクションで、Goodpatch Anywhere と「やる気」のマネジメントについてお話ししたいと思います (実際は「やる気」はマネジメントできないと思います)。

3. デザイン組織でのプロジェクト

Goodpatch や Goodpatch Anywhere で働く人の多くはデザイナーという職種の人たちです。そんな組織がどんな特徴を持っているか少し書いてみます。

学びが大切
きわさんの記事など見てください!凄いのは自分が学ぶだけではなく、共有することが行動として重視されていることです。

フラットな組織
本当にフラットです。若手や職種によらず、結構みんな意見を出し合えます。

意見をまとめていく重要さ
デザインというと意見を発散させていくことはもちろん大事ですが、まとめて形にしていくこともしっかり考えています。そして、それは PM が主導するのではなく、各メンバーが主体的に進めます。

と、まぁ、ここまでくると PM っていなくてもなんとかなりそうですね。自立的に、みんなが意見を出し合って、まとめていければ問題なさそうです。でも、そういう組織でも恐ろしい生き物は足りないものを突きつけてきます!

私は PM が足りないものを足りる状態にすることはできないと思っています。どちらかと言うと、足りる領域を作る、つまりはフォーカスさせる事こそが最も必要とされると考えています。資金、人員、アイディア、時間のインプットに対して最もアウトプットが大きくする、つまりは解像度を上げてフォーカスを絞る。そして、その時にやる気が出る状態を作る(正確にはみんながやる気が出るところにフォーカス絞る)のが PM が貢献できる!そんなところかなと

一方で、PM がもう一つプロジェクトの足りてないもので提供できるものがあと思っています。それは視点です。
そして、この視点は解像度を上げるのではなく、抽象度をあげて、プロジェクトを一つの生き物として見て初めて見えてくると思います。

会社や組織で最適化という名の解像度を上げていくと、抽象度が下がっていって視点が狭くなっているように思います。
そう、そして、その抽象度を上げる事で、やる気というインプットをもっとも大きく取れる場所が見つかる感覚があります。

でも、難しいですよね。視点を増やすのとそれをうまく共有するの。。。

そういう意味では、Goodpatch でのプロジェクトは私にとって視点を増やしてくれて、共有しやすい良い環境です。
デザイナーの視点は私の持っていない視点を多く与えてくれます。そして、Goodpatch のメンバーは新しい視点を一旦受け入れてくれます。その上で、自分たちがフォーカスすべき視点をしっかり話し合えるメンバーです。
新しい視点の見つけ方や、その視点を使ったプロジェクトに参加してみたい方は是非 Goodpatch Anywehere に参加してみてください。


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