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道重さゆみのパンチラインを生み出すスピーチ力。

私は元モーニング娘。の道重さゆみさんが好きです。

もちろん顔も大好きだし、楽曲も大好きだし、
色々好きなところはあるのですが、
どこか好きかと真に問われたら、
「彼女の性格、メンタリティ、彼女から発せられる言葉」と答えます。

力強く、ファンである私が喜ぶことをよく理解している数々の言葉たちに惹かれて、
気がづいたら推し始めてから13年くらい経っていました。


道重さゆみさんについて

道重さゆみさんは2003年にモーニング娘。に6期メンバーとして加入し、
2012年には同グループの8代目リーダーに就任。

2014年にモーニング娘。を卒業し芸能活動を休止しますが、
2017年に活動を再開し、以後ソロとして精力的に活動を広げています。

いわゆる「道重伝説」と呼ばれる彼女とモーニング娘。の成長物語は、
数々のサイトや動画で語られているので割愛し、
この記事では道重さゆみさんから発せられる言葉にフォーカスしてみたいなと思います。


「短く、鋭い」道重の言葉

初対面の人などに「道重さゆみさんが好きなんです」と話すと、
彼女が『ロンドンハーツ』に出られていた時代(2009年ごろ)を思い出す方が多いようで、
「毒舌」「ぶりっこキャラ」のイメージがいまだ強いようです。

良くも悪くも、印象に残るキラーワード、パンチラインをお茶の間に残したようで、
場面場面で、何を言ったらメディアに取り上げられるかを理解している人なんだろうなと思っています。

とくに「短く、記憶に残る言葉」を発する力が高く、
道重リーダー期は彼女の言葉がWebニュースの記事タイトルになることが多かったと記憶しています。
(もちろん当時いたメンバーより、彼女の知名度がズバ抜けて高かったことも理由だとは思いますが)

道重さゆみ、卒業発表「超超超いい感じのモー娘。に仕上げて…」

上記は道重さゆみさん本人の卒業発表を記事化したニュースのタイトルで、以下が引用元の本人の言葉です。

「そして、ここからが本当の『恩返し』だと思っています。超超超いい感じのモーニング娘。に仕上げてから卒業し、次の世代にバトンタッチしたいと思っています」

「長年在籍したメンバーの卒業発表」という、
普段からモーニング娘。を追っていなかった人にもリーチしそうな場面で、
お茶の間みんなが知っている歌詞の引用を使うという、
本人の客観視力が光るワードセンスだと思っています。

「そりゃ自分たちの歌だから引用するでしょ」

と思う人もいるかもしれないですが、
道重さゆみリーダー期はとくに「『いま』のモーニング娘。」を全面に押し出しており、
グループとしても過去のメンバーや楽曲との差別化を様々な形で図っていました。

にも関わらず、
世間認知の高い『恋愛レボリューション21』の歌詞を引用した意図は明確にあったのだろうと思います。

彼女が持つ言葉の鋭さやスピーチ力は多方面で評価されており、
とくに彼女がモーニング娘。を卒業する際のスピーチは以下のように分析されています。

ミス・ユニバース・ジャパン公式スピーチ・トレーナーの株式会社KEE’S代表、野村絵理奈さんも、道重さんのスピーチを映像で確認してこう語る。


「ここ数年見たスピーチの中でも一番です。とても毅然としていて立派。直すべきところのない、まさに模範的なスピーチでした」
野村さんは、道重さんのスピーチの特徴は「間のとり方」と「テンポ」にあると指摘する。

「一言ひとことを噛みしめるように話しては、しっかりとファンの反応を待っています。そうすることで会場との一体感が生まれるのですが、彼女はその一体感、空気感の作り方が凄く上手。余裕と自信があるように見えます」

道重さんの目線にも注目だ。ゆっくりとしたテンポで話しながら、少しずつ目線を動かして会場全体を見ている。

「これは『ワンセンテンス・ワンブロック』といって、米国の大統領演説でも使われるテクニック。会場にいる人が、まるで自分に語りかけられているかのように感じることができます。アイドルだとしても、本番でここまでできる人はなかなかいません」

内容面でも、道重さんのセンスが光る。野村さんは、道重さんが語った「さゆみのファンの人たちは変な人が多いです」という言葉が印象に残ったという。

「『変って言っちゃっていいの?』と相手に思わせながら、その後に『嵐や台風の日にも会いに来てくれてありがとう』と言っている。逆説的だからこそ、より伝わります。

他にも『ファンのみんなが勇気をくれた。パワーをくれた。そして愛をくれた』など、短いセンテンスを効果的につなげているのもさすがです。これは、オバマ大統領やキング牧師の演説でも使われていた手法です」

引用:https://news.careerconnection.jp/news/social/4764

おそらくですが、所属グループの各メディアでの取扱い時間(=グループのインプレッション)がどんどん減っていくなかで、
限られた時間で記憶に残る言葉を残す能力を、
自然と会得されたのかなと個人的に理解しています。

個人的に好きな道重さゆみさんの言葉たち

冒頭に伝えたように、彼女の言葉が私は大好きで、
個人的に知って欲しくてたまらない、
いちビジネスパーソンの学びにもなる至極の名言を紹介します。


「10代はかわいい。20代は超かわいい。30代は超超かわいい。劣化という言葉は私にはないんです。

常にピークです。だから、今までできょうが1番かわいいんですよ」

出典:道重さゆみ 「劣化」という言葉は私にはない

これまで応援してきたファンからしたら、これからの活動も楽しみになる最高に嬉しい言葉ですし、
常に最高到達点を更新したいと願うビジネスパーソンにも共感を与える言葉だと思います。

それと同時に、自分に期待を寄せてくれている人たちにどれだけの言葉を、
成果を返せているのかと反省させられる言葉でもあります。

現役メンバーが輝いてないと意味がない。

そのときのモーニング娘。が輝いているから、このグループに入りたいという人達がいて、何十年も続いている。

だから絶対的に、軸は現役メンバーですよ。

チームリーダー自身が成長していくことも大事ですが、
チームメンバーの成長が事業成長の要であることを理解している、
最高にかっこいい事業責任者の言葉です。


「『うまくいきますように』だと願望じゃないですか。

だけど、『うまくいくから大丈夫』は、頑張ってきた自分を信じてあげることになる」

出典:今日の自分が一番かわいい。道重さゆみの自己肯定術

そう言えるくらい頑張っていますか?と自分に問いたくなる言葉です。


「みんなにハッピーバースデーを歌わせてあげます」

2024年7月13日(土)のライブより

これは本人の2024年のバースデーライブで発せられた言葉で、
彼女自身の似たようなフレーズはこれまでもありましたが、
彼女のメンタリティをよく表すセリフだなと感じています。

「推しは推せるときに推せ」とはよく言ったものですが、
アイドルに限らず様々な事情で、
好きだった人を推したくても推せなくなることは多々あります。

そんななか道重さゆみさんはグループ卒業後も、
オリジナルフルアルバムをガンズ・アンド・ローゼズよりも多い7枚も発売してくれて、
ファンが喜ぶ機会を設けてくれて、
祝わせてくれて本当に感謝しかないです。

一見ファニーなアイドルトークにも思いますが、
重たくも、愛のある言葉と受け止めています。


どれも場当たり的な言葉ではなく、
応援するファンを思っていた長い時間で重ねた思考の蓄積が、
小泉進次郎氏が言うところの「体温」と「体重」が乗っかった言葉につながっているんだなと思います。

「ファンの皆さんに会えた時は本当にうれしくて。応援してもらえるのは当たり前じゃないから。
そう思えるのは、誰にも見られていないような気がしていた、ドン底の時期があったからです」

出典:「努力は報われるわけじゃない。でも…」ドン底から這い上がった道重さゆみの現在地

恥ずかしくなるほどの痛みや、苦労を経験した人にしからしか生まれない言葉ってありますよね。

道重一筋でこれからも応援しつづけます。

うさちゃんピース。


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