より良い未来のために

 私は今の日本の税制について一中学生として様々な思いを抱いている。その思いを良い点・悪い点に分けて述べていこうと思う。
 まず良い点だが一つ目に「ふるさと納税」が挙げられる。好きな自治体に二千円以上寄付することにより、所得税の還付や住民税の控除が受けられ自治体からの返礼品まで貰えるというものである。自治体側も特産品などをPRできる上に税収も増え、とても良い制度だと思う。二つ目は「消費税」である。これは物を買うと皆平等に同じ割合でかかる税金であり、これを払いたくないのであれば買わなければ良いだけの話だからである。だが更なる改善策として酒税やたばこ税をより多く、食品や生活必需品以外の消費税を少し引き上げたら良いのではないか。それにより税収が増え、たばこや酒を買う人が減るため健康な人が増える結果、医療費の負担も減るなど国には非常にメリットが大きいと思われる。
 次に悪い点だが、世代によって受けられる恩恵の差が激しいということである。例えば、バブル世代は楽に就職し課税率の低い時代に華やかな生活を送るなど今まで多くの恩恵を受けている。現在子育て中の世代は保育園の無償化、これから子供を持とうとする世代も不妊治療の支援金などの恩恵を受ける。しかし就職氷河期世代は就職が難しかった上に、この人達の子供は現在中高生が多く、仮に上手く就職した人でも所得制限に引っかかり学費の無償化も我々私立中に通う子供を持つ親にはほぼ何の恩恵も成さない。就職氷河期世代を間近で見ている私としてはそのジュニア世代も恩恵を受けられないのではないかと不安になる。欧州では消費税率が二十パーセント以上の国が多く、大学までの学費保障や医療費・介護サービス料無料など様々な世代が恩恵を受けられるが、日本で今さらそのような制度を取り入れても、やはり恩恵を受けられない世代が出てきてしまうだろう。
 税の三原則は「公平・中立・簡素」である。しかし現状これは守られていない。累進課税制度により、努力して働き多く稼いだ人ほど多くの所得税を取られるというのは、努力した人が報われず不公平であり「公平」に反することになる。また、納税の仕組みを簡素にし納税者に分かりやすくするのが「簡素」であるが、税金の計算式はとても複雑であり全く理解できないのである。これでは税理士を雇うほどの収入がない人などは申告する気すらなくなってしまうのではないだろうか。そのようなことを減らすためにもっと簡単な計算式になると良いと思っている。
 私は今、自分の将来に不安を抱いている。今のままだと稼げば稼ぐほど税をたくさん取られ様々な補助もなくなるため、稼ぐのはそこそこの方が良いのではないかと思うのだ。我々中学生が、将来良き稼ぎ手・良き納税者となるためにも未来に夢を抱けるような税制改革を期待する。

いいなと思ったら応援しよう!