カトー少年#2
自分の人生の出来事を思い出して再現した完全ノンフィクションストーリーとそれに対して“もしもこうだったら・・もしもこうしてたら・・こうなってただろうな” の完全妄想フィクションストーリー
今日は僕が小学校1年生の時の出来事です。
・
・
・
・
・
《完全ノンフィクションストーリー》
【3つ空間】
「きりーつ、ちゅーもーく、れい。さよーなら!!」
カトー少年は学校の教室にいた
小学校に入学して半年くらい経った小学校1年生の夏
「はい!」
隣の席の女の子マキコはカトー少年にノートを渡す
カトー少年は照れ臭そうにノートを受け取る
「バイバーイ」
マキコが教室を出て行った後、カトー少年は渡されたノートを開く
ノートの端っこに小さく描いてあったのは可愛い女の子の絵
クラスみんなでやる帰りの会。毎日その時間にカトー少年のノートを取り上げるとどこかしらのページの隅に絵を描きノートを返してくる隣の席のマキコ
アニメに出てきそうな女の子の絵はおそらく自分の似顔絵だと思える
その絵の下には必ず毎回違うメッセージが添えられている
"がんばれ"
"また明日"
"今日も楽しかった"
その日話したことや起こった出来事により様々だ
カトー少年は一瞬それを見るとノートを閉じ、ランドセルにしまう
なんだかニヤけながら
ある日のこと
いつものようにマキコに渡されたノートをしまい帰ろうとしていた
すると
教室を出た廊下のところにいたある女の子に手紙を渡された
同じクラスのミサキという女の子
ミサキはカトー少年に手紙を渡すと恥ずかしそうに走り去った
少し離れたところにマキコの姿も
マキコは友達と話しながらもこっちを見ていたような
家に帰りミサキからもらった手紙をひらく
『ずっと前から好きでした。付き合ってください』
ラブレターだ
初めてもらうラブレターにカトー少年は戸惑っていた
すごく変な気持ちで
だけどなんだか嬉しいような
数日間はそれが気がかりでカトー少年は学校に行ってもソワソワしてた
ミサキと目が合うたびにドキドキした
でもこのドキドキはなにか本当に複雑なもので
甘酸っぱい感じでもない何かだった
今日もマキコはカトー少年のノートに絵を描いた
無言で去っていったマキコ
ノートの絵は相変わらず可愛い女の子の絵
メッセージは書いてなかった
家に帰ったカトー少年はふと思った
ミサキに手紙で返事を出そう
ソワソワしてたのもドキドキしてたのも何か解決できてない気持ちがあったからだと気付いた
手紙もらったら普通返事返すもんだよな
そう思った
カトー少年は返事の手紙を書いた
『ありがとう!すごく嬉しい!』
正直なに書いていいのか本当に分からず、そこまで時間もかけずにそれだけを書いた
次の日の学校、帰りの会でもなんだか落ち着かないカトー少年
教室にほとんど人がいなくなるまでカトー少年は席に座っていた
そして帰った後のミサキの机の引き出しの中に返事の手紙を入れた
カトー少年は一気に力が抜けた
なにか重いものが取れたような感覚だった
スッキリした
そしてカトー少年はふとある事に気づいた
そういえば今日はマキコにノート取られなかった
少し寂しい気持ちになった
そしてその次の日も
その次の日も
マキコにノートを取られて絵を描かれる事はなくなった
マキコも普通に話しはしてくれるし、カトー少年は何事もなかったかのように日々を過ごした
ミサキはというと
前ほどあまりカトー少年に興味はなさそうになった
心のどこかに不思議な感覚が残った
そういえば手紙に書いてあった"付き合ってください"って
どういうことだろうか
女の子って難しい生き物だと感じた
そして誰も見える事のない3つの空間はぶつかり合うこともなく同じ教室の中で重なり合っていた
(END)
・
・
・
・
・
・
・
当時の自分は付き合うとかそういう概念がなかったんだろうな
女子の方がませてるし、男子より考え方が大人だ
『ありがとう!嬉しい!!』
だけの返事じゃ、向こうからしたらなんの答えにもなってないんだろうな。
なんだこいつって思われてたかもな
複雑だよね
そんでマキコは僕らが付き合ったと思ってたんだろうか?
じゃあもしも、付き合うってことの意味を当時の自分が分かっていたとしたら、、、
どうなってただろう?
・
・
・
・
・
・
《妄想フィクションストーリー》
【3つ空間】
「きりーつ、ちゅーもーく、れい。さよーなら!!」
カトー少年は学校の教室にいた
小学校に入学して半年くらい経った小学校1年生の夏
「はい!」
隣の席の女の子マキコはカトー少年にノートを渡す
カトー少年は照れ臭そうにノートを受け取る
「バイバーイ」
マキコが教室を出て行った後、カトー少年は渡されたノートを開く
ノートの端っこに小さく描いてあったのは可愛い女の子の絵
クラスみんなでやる帰りの会。毎日その時間にカトー少年のノートを取り上げるとどこかしらのページの隅に絵を描きノートを返してくる隣の席のマキコ
アニメに出てきそうな女の子の絵はおそらく自分の似顔絵だと思える
その絵の下には必ず毎回違うメッセージが添えられている
"がんばれ"
"また明日"
"今日も楽しかった"
その日話したことやおこった出来事により様々だ
カトー少年は一瞬それを見るとノートを閉じ、ランドセルにしまう
なんだかニヤけながら
ある日のこと
いつものようにマキコに渡されたノートをしまい帰ろうとしていた
すると
教室を出た廊下のところにいたある女の子に手紙を渡された
同じクラスのミサキという女の子
ミサキはカトー少年に手紙を渡すと恥ずかしそうに走り去った
少し離れたところにマキコの姿も
マキコは友達と話しながらもこっちを見ていたような
家に帰りミサキからもらった手紙をひらく
『ずっと前から好きでした。付き合ってください』
ラブレターだ
初めてもらうラブレターにカトー少年は戸惑っていた
でもとても嬉しくて
とてもドキドキした
だけどカトー少年の心の中にはモヤモヤの方が多かった
カトー少年は家に帰りすぐに返事の手紙書いた
『ありがとう!すごく嬉しい!でも今好きな子がいるから付き合えない。
ごめんなさい。』
この文を書くだけで1時間くらいかかった
なんだかすごく悪いことをしているようで。
返事返すのすらやめようかなと思ったりもして
カトー少年はモヤモヤの中にいた
しばらくしてカトー少年は何かを思いついたかのように新しく手紙を書き直した
さっき書いたミサキへの手紙はくしゃくしゃに丸めて捨てた
次の日
帰りの会が終わった。マキコはカトー少年のノートを取り上げてこなかった。
いつもと違って何もしてこない。
不思議な気持ちになった
カトー少年はマキコがランドセルにしまおうとしてるノートをおもむろに取り上げると
何かゴソゴソした後マキコにノートを返した
マキコは不思議そうな顔でこっちを見ている
「家に帰ったら見て!」
マキコはノートの真ん中あたりに挟まっている手紙を確認すると少し微笑んだ
「バイバーイ!」
マキコは小走りで教室を出て行った
ミサキはまだ席に着いたまま動かない。
2人だけの教室、目を合わせずとも何かを分かっているかのようにシャンと座るミサキがいた
「マキコちゃんが好きなんでしょ?」
「ごめんね」
「ううん!大丈夫!」
時間が止まったような感覚の中で廊下の方から聞こえる
第三者のはしゃぎ声が雑音に聞こえた
次の日のマキコはいつも以上にカトー少年に話しかけ
いつも以上に明るかった
「手紙ありがとう!すごく嬉しい!」
そういうとまたカトー少年のノートを取り上げ絵を描いた
絵の下のメッセージには
"明日も頑張ろう"
と書いてあった
その次の日も
またその次の日も
いつものようにマキコはカトー少年のノートに女の子の絵を描きメッセージを添えていた
いつも通りだった
そしてカトー少年は
マキコと付き合うことはなかった
同じ教室の中で交わる3つの空間は
カトー少年のだけが薄暗かった
何事も無かったかのように時が経ち
そしていつしか教室の中で大きく重なり合っていた3つの空間は
無くなっていた
(END)
・
・
・
・
・
・
・
そもそも小1は遊びにガムシャラでいいんだよな
小1の付き合うは、大人になった今でも想像つかん
知らなくていい事もあるさ
2人とも元気にしてるかな・・・