見出し画像

クリアオーシャン。

世の中が大きく変わろうとしている中、僕が主戦場としているコピーライティングの仕事も、妻が店長の左ききの道具店も、新しいフェーズに入る感がある。こういうのは気付いたときには変わってしまった後なので、備忘録として今考えていることをなるべく記録しておこうと思う。

で、最初に書こうと思ったのは「クリアオーシャン」だ。

これは左ききの道具店のオープンを決めた当時、「左利き市場」を調べているうちに僕が率直に感じた印象から名付けたもの。僕の造語なのだけれど、すでにあったらゴメンナサイしておく。

ちなみに初出は今年の年始に公開したトークイベントだった。

このイベントは、話をした僕自身にとっても刺激的な時間で、問いかけられ、人前で話すことによって改めて言語化できた部分も少なくない。

で、話を戻してさっそく結論なのだけれども、僕が考えるクリアオーシャンってこういう市場だ。

スクリーンショット 2020-02-17 20.06.19

市場そのものが極端に小さくて、市場が急成長する可能性が低くて、儲かり難く、ゆえに競合が限りなく少ない。ビジネス書ではまったくの非推奨市場こそが、クリアオーシャンだ。

……だ、と断定してみたはいいけれど、この定義が正しく機能するかはよく分からない。ただ、僕がぼんやりイメージしているのは、プランクトンが存在しないほどキレイで透明度の高い海。大きな魚(大企業)は棲めず、小さな魚ですら呼吸に苦労する。ただその透明度と魚の少なさゆえに、すぐに見つけられる(目立つ)市場。

画像2

これを想像したとき、僕はSNS時代の「家業」に最適だなと思った。すぐに見つけてもらえる。大企業に怯える必要がない。プレイヤーがいないから早い段階で池の主(代表的なお店)になれる。たとえ利益が小さくても、池の主になれば、家族レベルであれば食べていけはずだ。たぶん。

この雑な想定が、そのまま僕らが左ききの道具店を立ち上げたときの目論見になった。大雑把で、非合理で、数字の裏付けもない。きっと銀行はお金を貸してくれないだろうなぁ。でもこの希望的観測は、店長である妻の熱意(これがすごく大きい)と、SNSを中心とした左利きさんの後押しで、少しずつ現実に近づいている。これには感謝しかない。みなさんありがとうございます。

《ここでPR クリアオーシャンで頑張ってる僕らのお店はこちらですよ》

で、ここまで書いて思うのだけれど、自分たちが立っている市場を言語化することにはいくつかメリットがあって、その一つは間違いなく「覚悟」できることだと思う。

もし僕がブルーオーシャン市場で戦うことを決めたら、まず仲間を集めるだろう。そして資金調達を行い、なるべく早く市場の成長に合わせて会社が伸びていくように計画する。たぶん、そう計画するんじゃないかな。だって今後拡大する市場で、かつ参入障壁が低いわけでしょう? どんどん競合が出てくるもんね。時間との勝負になると思う。

もうひとつのメリットは「イメージできる」こと。僕は、クリアオーシャンで想定以上に成長できる可能性があるとしたら、それはレッドオーシャン、ブルーオーシャンとのコラボレーションだと考えている。ほんと抽象的な話で申し訳ないのだけど、その根拠は「濁った水は、常に清い水を求めている」という願望というか、思い込みだ。

ここについては、もう少し時間をかけて言語化しようと思うので、あくまで思い込みとして置いておく。でもたぶん、考えていることは伝わるんじゃないかな。

なんだか尻切れとんぼな感じがあるけれど、とにかく、自分が置かれている場所を自分なりに理解すれば、自分らしい戦い方ができるはず。そんなことを考えながら、今日も澄み切った水の中で頑張っていきます。


追伸:この記事の図中に記載したブルーオーシャン 、レッドオーシャンについては厳密な定義ではありません。気になった方はぜひ専門書をお読みください。

いいなと思ったら応援しよう!

加藤 信吾|LANCH Inc. 左ききの道具店
いただいたサポートは、本と娘との時間に使わせていただきます。