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【採用戦略に携わる人向け】求める人物像を具体化するためにやること
先日、世の中の8割の企業が採用で求める人材要件が具体化されていないという記事をみて、衝撃的に感じたというnoteを書いた。
今日は、じゃあどうやって人材要件を具体化するのか、その方法についても書いてみようかと。
求める人材要件を具体化するために行うことはインタビューと、アセスメントの2つが基本となる。
インタビューとは、社員へのヒアリングを意味している。
インタビューで収集する情報は2つ。
1つは高い成果を出し、活躍しているようなファイパフォーマーで、いわばロールモデルとなる社員に関すること、もう1つはローパフォーマーや問題を抱える社員に関すること。
ハイパフォーマーに対しては、まずは本人に高い成果を残した事例について、下記のようなことをヒアリングする。
・どのように物事を進めていたのか
・どのようなことを意識していたのか
・物事の優先順位をどのように組み立てていたのか
・判断に迷った際の判断軸はどのようなものだったのか
・高いパフォーマンスを出すために普段から意識的に行っていることはあるか
・成果を出すために必要だと考えている要素は何か
また、周囲の人からも当該のハイパフォーマーに関するヒアリングを行う。
・どのような人物か(特徴、長所、短所)
・周囲に対してどのような振る舞いをする人物か
・ハイパフォーマーの成功要因はどのようなものだと思うか
この当人と周囲へのインタビューの両方を併せて、成果を創出するために必要な要素を抽出していく。
ちなみに本人だけではなく、周囲へのインタビューが必要な理由は、本人の思い込みや認識のズレを減らすため。
できれば、ハイパフォーマーとしてインタビューする対象は、1名だけではなくて、複数名いた方が共通項を見出しやすく、求める要件を具体化しやすくなる。
ローパフォーマーに対しても同じようなことを行うが、質問ないようはうまく行ったことではなく、上手くいかなかった要因にフォーカスする方が、失敗する特性を見出しやすい。但し、本人のモチベーションを低下させるリスクもあるため、うまくいったことと失敗したことの両方をヒアリングする方が後々のことも考えると不要なリスクは回避しやすい。
アセスメントとは、SPIやストレングスファインダー、ストレス耐性に関するテストなど、一般的に広く行われているようなテストを行うことによって、高い成果を出す人の能力的な特性を具体化することができる。
ハイパフォーマーがもつ行動特性や思考特性は1つまたは2つの特定の要素かもしれないし、複数の要素のコンビネーションという場合もある。組織によって、或いはポジションによっても求められる特性はことなる。(例えば、営業職であればスピード意識が最重要かもしれないし、経理職であれば慎重さかもしれない)
重要なポイントは、世の中で優秀とされる人物像を採用ターゲットにするのではなく、自社の中で成果を出している人物から、採用すべき人物像(入社後に高い成果を出すことが期待できる特性を持っている人物像)を特定し、採用ターゲットとするところにある。
インタビューなどは時間もかかるし、分析にもコツが必要なので、導入のハードルが高い部分があるかもしれない。そういう場合は、アセスメントを行うだけでも第一段階としては十分だろう。ストレングスファインダーなどは、チームメンバーの相性や適性を図るにも効果があるので、社内研修の一環として実施してもよいだろう。
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最後に、求める人材要件は1度作ったら終わりというものではない。要件を具体化して、採用を行った後に、実際にその要件を持つ人物が成果を出しているのかといった振り返りが非常に重要で、もし何かしらのズレがあれば、修正や再調整が必要になる。(この場合は、採用面接でのヒアリング方法なども振り返り項目として検討する必要がある)
或いは、組織の状況や事業の状況が変わった時には、求める人物像が変わってくることがあるため、定期的な見直しなども必要になる。
一度しっかりと作り込んでおけば、2回目以降は簡易な修正で済むことが多いため、まだ何もしていない組織においては、特定部署を優先的に行うなど限定的な範囲でも構わないので、始めてみることをお勧めします。
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