アマビエちゃんと加藤くんのお話　第４話『一緒に星を見る』

今晩は、空気が澄んでいる。
アマビエちゃんと僕は一緒に星をみに行った。
 
『加藤くん、あの星はなんていうの？』
 
『ええと・・・わからないなあ。』
 
『じゃあ、あれは？』
 
『ええ、たぶん、太陽じゃない星だと思う』
 
『それは・・・私でもわかる(笑)』
 
『ごめん、星の名前とか、ほとんど知らなくて。今度勉強しておくね。』
 
『ううん、別に決まっている名前じゃなくていいから、加藤くんがお星様に名前をつけてよ。』
 
『え、そんなことしていいの？』
 
『いいよ。私が許してあげる(笑)』
 
『それじゃあ、あの光っている星の名前はカレーライス。』
 
『わあ、美味しそうな名前だね！！隣の赤くて小さなお星さまは福神漬けかな(笑)。』
 
『そうそう、カレーライスには福神漬けをつけたいよね。その下にある星はラッキョウ』
 
『ラッキョウもカレーライスにあいまくりだよね！！』
 
『うん、アマビエちゃんに、今度カレーライスをつくってあげるよ。』
 
『本当に！！加藤くんが作ってくれた、カレーなら絶対おいしいよね。楽しみだな。』
 
『もちろんだよ！！アマビエちゃんのために全力でカレーをつくるね。』
 
お星さまの話なのか、カレーの話なのかよくわからなくなってしまったけれど、
アマビエちゃんと一緒にいると、いつまでもお話が終わらなくて、楽しくて楽しくて
楽しくて。
星空の下で、いつまでもいつまでも、こうしていたいと思った。
 
つづく