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2021年2月の記事一覧
アマビエちゃんと加藤くんのお話 第28話『なかなかね』
「なかなかね。」
「うん。」
「まあね。」
「そうだね。」
「どうにか、こうにか。」
「ふふふ。」
「いやあ、どうしたものか。」
「うん。」
「そうだよなあ。」
「そうね。」
「あのさ。」
「うん。」
「どんな君も、僕は好きだから。」
つづく
加藤くんとアマビエちゃんの物語 第21回『君の色』
「加藤くんの好きな色はなに?」
「色かあ。僕は・・・青かなあ。茶色が似合うと言われたことがあるけど。」
「私も青が好き。あと、加藤くんの色も。」
「加藤くんの色?」
「そうだよ。加藤くんの色は、加藤くんだけの色。とってもきれいな色。」
「そんな色があるんだね。じゃあ、アマビエちゃんの色は?」
「私の色は木星と土星を重ねた色だよ。」
「それは、なんだかすごそうだね。」
「そう!!なん
アマビエちゃんと加藤くんのお話 第20回『お金は仲間』
今日もアマビエちゃんと散歩する。
夕方に雨が上がったから、すこし濡れている道を2人で歩く。
「アマビエちゃん、その首飾り、似合うね。」
「うん、似合うでしょ。私のお気に入りなんだ。ほしかったから、何年もバイトしてためたんだよ。」
「へえ、どんなバイト。」
「りんごの木に登って、りんごをとるバイト。」
「楽しそう。」
「とっても楽しくて、10年やった。」
「10年、すごいね。」
「う
アマビエちゃんと加藤くんのお話 第18話 『だったらいいね』
「アマビエちゃん、空はなぜ青いのかな?」
「そういえば、海も青いよね。」
「うん、実は前からそのことが気になっていたんだよね。」
「私も気になっていた。うん、気になるよね。」
「夜はなぜ黒いのか。」
「星はなぜ光っているのか。」
「僕たちの地球も光ってるのか。」
「遠く離れた星から見れば光っているのかな。」
「だったらいいな。」
「だったらいいね。」
「地球も光っていてほしい。
アマビエちゃんと加藤くんのお話 第17話『樹にあいさつをする』
「加藤くん、今日も晴れてるね。」
「うん、晴れてる。まだ寒いけど。」
「はやく、あたたかくなるといいね。」
「そうだね。あたたかくなるといいな。」
「アマビエちゃん、さっきからなにしてるの?」
「うん、樹にあいさつをしているんだよ。」
「樹にあいさつ…話せるの?」
「樹もよく見て、よく聞いて、よく触れば気持ちがわかるんだ。」
「そうか…僕ももっとよく見てみるよ。」
「うん、ほらあ
アマビエちゃんと加藤くんのお話 第16話『カモメさんと縄跳び』
「アマビエちゃん、今日も寒いね。はやく暖かくならないかな。」
「うん、本当だね。」
「暖かくなったら、何したい?」
「そうだね。カモメさんと縄跳びしたいな。」
「それは、楽しそうだね。」
「うん、暖かくなったら縄跳びしようねって、この前、不忍池のカモメさんと約束したんだよ。」
「あの池のカモメ達は寒くても元気だよね。」
「うん、私、一本足のカモメさんと仲良しなんだよ。」
「あいつ、