京都芸術大学通信教育課程イラストレーション科卒業
晴れてイラストレーションコースを卒業することができた。
卒業式はオンラインで視聴したが、東北芸術工科大学の中山ダイスケ学長のお話が心にグサっとささった。
コロナ禍で空いた時間をポジティブに有効活用できた人とそうではなかった人、指摘されてみて、今さらながら自分は大学入学という選択をして良かったと感じている。
結局イラストレーションコースの卒業生は70名だったと知り、入学時の1600名を思うとその少なさに驚愕した(半分は1年次入学の方たちだと思うが)。
卒業証書が手元に送られてきた時に、大学卒業したんだ…という実感が初めて湧いてきた。
意外にも証書には通信教育課程とは記載されていなかった。
今は仕事と検定試験の勉強に忙殺され、イラストはほとんど描けていない。
卒業後に見に行った絵本の原画展に触発され、今まで散々デジタルの世界に浸かっていたのもあり、色鉛筆やガッシュなどで描く温かみのあるイラストを描きたいと思うようになっていた。
卒制の経験を活かして時間をかけて描いていくつもりだったが、それも忙しさにかまけてストップしてしまっている。
いつかは絵本を完成させ、コンペなどにも応募してみたいと思っている。
振り返ってみるとイラストレーションコースはアーティストを育てる機関ではなく、より現実的な、商業イラストレーターを育てる機関であると思う。
卒制での受賞作品を見ると、企画力が優れているものが多く、よりアート寄りな、素敵だなと思う作品は受賞されていなかった。
そこに違和感を感じていたが、同じように感じていた他の学友がSNSで「商業イラストレーターを育てるところ」と言語化されているのを見て、ああなるほどな、と納得した。
だからもし卒制で評価されたいと思うならば、企画力を念頭において制作すると良いかもしれない。あとはページ数が多かったり作品数が多いものが受賞していると感じた(もちろん力作揃いだが)。
卒展を見ていると中山ダイスケ学長(ご自身はとても有名なアーティストです)が指摘されていたように、写真コースの作品がすごかった。
中山学長がお話しされていた、「夫を殺してみた」という作品が特にユニークでパッと目についたがやはりこういう作品は受賞されていない。
アーティスティックな作品とアカデミックな作品との乖離、少しの違和感をここでも感じた。
大きな声では言えないが、多摩美とかだったらどうだったのかなと少し感じてしまった。
多摩美卒の江口りか先生の受賞した卒制作品は本当に面白いと感じたから。
なんだかんだ言いながら大学で一番嬉しかったことは、尊敬するイラストレーターのサタケシュンスケ先生に添削いただいたこと。
憧れのイラストレーターに自分の作品を見ていただける機会なんてそうそうない。
しかも講評もサタケ先生らしく温かなもので、キャラクターデザインが大好きになった。
他にも有名なイラストレーターの方がたくさん講師として在籍されているので、お目当ての講師がいる人はそれだけで学びが楽しくなると思う。
1期生の様々な声が反映されて、2期生以降はまたカリキュラムも変わっているようだ。
もっともっと多くの人たちか学びやすくなるように、どんどん改善していってほしい。
そしていつの日か京都に行って母校を訪れてみたい。
こちらで京都芸術大学についてのnoteは最後になります。
たくさんの学びと経験の機会をいただき、心より感謝しています。
これもイラストレーションコースが新設されなければ経験できなかったことばかりでした。
やっぱり新しいことを学ぶことは素晴らしい!
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